せい☆どく

せい☆どく

感想垂れ流し系

ガールズ&パンツァー

総括。


10.5話で終わった時とりあえずでも総括書いたっけかなーと思ったら何も書いてなかったので改めて。
1クールなのに総集編を2回も挟み結果的に最終回を3ヶ月も延期したことは正直褒められたことではない…はず。
はずなのだが最近のアニメは「続きはwebで」をやっちゃう作品が少なからずあるので個人的には特に気にならなかったり。
もちろん最初からそういう予定の作品とそうではない作品の違いはあるだろうけど面白いもの見せてくれるならそのくらい待っても良いかなーみたいな。
逆に言えばちょっとでも期待から外れた展開になったら総スカンを食らう可能性もある諸刃の剣。素人にはおすすめできない。
そう言う意味ではガルパンは視聴者の期待以上の演出と結末を見せてくれた良いアニメであることは間違いない。少なくとも自分個人の嗜好は十分満たされたので。
正直な話自分はそこまで戦車やらミリタリやらには興味ないのだがなぜここまで戦車アニメを楽しめたのだろうか。
キャラデザが好みだのノリが合っただの理由は色々あるけど強いて一言で表すならスポ根路線だから、が一番的確だろうか。
戦車と言えば戦争の道具、あるいは怪獣やら侵略者を撃退する破壊(される)兵器と言った側面が大きかったのだがそれをスポーツ競技の1つにはめ込むだけでこんなにも楽しく見られるとは。
可愛い女の子が不釣合いな機械を乗りこなすいわゆる「ギャップ萌え」要素ももちろんあるとは思うのだがそれに付随する安っぽさ、軽っぽさを感じさせないのはシナリオや演出の上手さ故か。
特にCGによる戦車描写の巧みさはそのまま面白さに繋がったと言っても過言ではなく。戦車に詳しくない自分でも格好良さと無骨さが十分伝わってきたしミリオタの満足度たるや想像に難くないなー。
他にも女の子だらけによるそこはかとない百合っぽさ、トーナメント方式にして次々試合を続けていった飽きさせない展開etcetc上げれば枚挙にいとまがない。
もちろんアラやツッコミ所がないでもないのだがぶっちゃけ学園艦なんて荒唐無稽な場所で戦車道なるこれまた突拍子もない習い事を真面目にされた時点である意味こちらの負けではある。
一番最初に巨大すぎるツッコミ所を出されてはそれ以降どんな展開をされても受け入れてしまうと言うか。戦車道を許容できれば何でも有りになってしまうと言うか。
見る側の価値観を壊したという意味では1話ラストの学園艦はまさに秀逸だったと思う。思わず声出して突っ込んだし。
他には露骨な鬱展開がなかったのも良かった点ではあるかな。大洗に対するハードルは優勝できなければ廃校、という要素だけで十分だったので。
それが初めて(明確に)発覚したプラウダ戦でも落ち込んだり喧嘩が発生することもなく、逆にそれをバネにして逆転の意欲としたのは良い意味でのノリの軽さだったなぁ。
あとチームの誰かが撃破されるたびにしつこいくらい安否確認する描写。あれは個人的に凄く気に入ってる。
まさに皆で勝つ西住みほ流の戦車道を体現した良い場面だと思うので。
しかし最終的に大洗だけで30人以上の大所帯になったにも関わらず1クールでこれだけキャラが立ったのは本当に凄いな。さすがに最後に合流したネトゲチームは描写自体少なかったのだがほぼ同じタイミングの自動車部は十分個性的ではあるし。
基本チーム単位で動かすことで印象に残りやすくなってるのだろうか…操縦、装填、発射、通信などなど役割が分かれている分覚えやすいと言うか。
その中でもさすがメイン所であるあんこうチームの5人は別格の個性の強さであった。西住殿なんて下手すれば見た目も性格も無個性言われてもおかしくないのに気がつけば心優しい軍神キャラにまで昇華されているし。
最初は気弱でビクついたキャラなのかと思いきやどんな時でも諦めないメンタルの強さと視野の広さときたら。それでいて嫌味を感じるところがないんだからよく出来たキャラだなぁほんと。


ここまで人気が出た以上どういう媒体にせよメディア展開は続いていくと思うけど妥協せずしっかり作って貰いたいものだ。
ちょうど1巻の初回限定が再販されるらしいし今からでもBD全巻揃えようかしらん。