森田健作氏、千葉県知事選挙当選にまつわるあれこれ

というわけでトンデモマニフェストな青春の巨匠が「無事」千葉県知事選挙に当選いたしました。いやー東京都民としては仲間が増えてうれしい限りです。これで大都市圏のウヨ知事枠がちゃくちゃくと増加中。ヒトゴトだと思っていると次はあなたの番かもよ!それはさておき。

今回民主党が推す候補が負けたことで「民主党が知事選で敗北」「次回の衆議院選挙に影響が!」なんてことがしきりにいわれちょるわけですが、それってどうよと個人的にはかなり疑問です。(もちろん民主党に問題がないとはいわない。後述)今度の選挙は「知名度を誇る候補VS知名度不足の候補」という図式であって、だいたいモリケンが馬鹿ウヨ系の主張をしていることはマニフェストを読み込んだり普段の彼の活動を見ている人間が理解していることで、そうでない「フツーの日本臣民」は単に「青春の巨匠」だの「俺は男だ!」だのという使い古されたヨダレかけみたいなフレーズに頭狂わされて心惹かれて投票するんです。あなたみたいな政治オタクとは違うんです。話が横にズレましたが、とにかくなんで千葉県知事選挙で民主党が負けたことと国政選挙の結果予測が結びつくのかがよーわからんのです。

では民主党のなにがイカンかったか、ということで選挙結果をみてみる。

 ◇知事選開票結果=選管最終発表
当 1,015,978 森田健作 59 無新

    636,991 吉田平  49 無新

    346,002 白石真澄 50 無新

    136,551 八田英之 64 無新

     95,228 西尾憲一 58 無新

http://mainichi.jp/area/chiba/news/20090330ddlk12010243000c.html

これを見る限り、吉田候補と白石候補を合わせると100万票近いんですよね。だからもっと早くから候補を絞り込んで地道に闘えばモリケンだってどこまで知名度に頼れたか微妙なところです。個人的には竜雷太氏を擁立して「千葉県を育てる!ゴリさんに任せろ」とかぶち上げたら結構よかったんじゃないかとか妄想しております。

この前の大阪府知事選挙も「民主党がもっと早く候補者を絞り込んで争点を明確にしていたら」と書いた記憶があります。どうも党本部がゴタゴタしているときには候補者擁立が遅れ結果破れる傾向があるんじゃないかな。まあなんですかとにかくこの結果を用いて「小沢代表に対して国民がNOを突きつけた」なんてのは早計じゃないかと。同じような候補者条件(モリケンVSゴリさんか田久保尚俊氏VS吉田平氏とか)のもとで勝った負けたやらんと国政レベルの話にはいかないんじゃないですかね。

◆で、モリケンさんが公選法違反じゃないかって話。

千葉県知事選挙で森田健作氏が自民党東京都衆議院選挙区第2支部長であったにもかかわらず「完全無所属」と自称していたことについて「公職選挙法違反じゃないか?」と指摘するブログ記事や2ちゃんの書き込みを散見する。

でもはっきりいってそれは無理筋もいいとこ。

なぜならば公職選挙法には「公認・推薦・無所属」しか規定されておらず、公認もらわなきゃ推薦でも無所属です。むしろ「公認」ではないのに「政党名」を名乗ったほうが公選法違反なんじゃないでしょうか。例えばあの郵政選挙のときに野田聖子議員は自民党に党籍はあったけれども無所属の出馬だったことを思い出されてみてはいかがでしょう。また他の例としては↓留守番さんのご指摘のとおり田中康夫センセイがおられますな。

参考サイト
さてさて国士サマ脳の検事と千葉県知事と大阪市議と提灯持ち評論家
http://blog.livedoor.jp/rusuban_the_3rd/archives/51117108.html

私もモリケン氏には道義的責任はあると思うけれども、それとこれとは別。無理をムリムリごり押しするのは国籍法改正のときのバカウヨと同列に思われる蓋然性があるんじゃないか。そこではなくもっとまっとうな筋から批判すべき。「堂々と王道を行け」って宗方コーチもおっしゃってることですし。