B.LEAGUEの集客イベント・プロモーション事例10選。バスケだけにとどまらないアイデアに注目
2005年から2016年まで存在していた、日本プロバスケットボールリーグ(bjリーグ)。統合する形で2016年秋、新たにB.LEAGUE(Bリーグ)が発足しました。BはバスケットボールのBでもありますが、可能性も意味し、be動詞「Boys, be ambitious」のように、無限の可能性を秘めるものとして名付けられています。
また、B.LEAGUEは3つの使命を設定。一つ目は、日々、切磋琢磨する土俵を作り世界に通用する選手やチームを輩出すること。日本のバスケットボール競技力の底上げと競技人口の裾野の拡大を図っていくとしています。
二つ目は、エンターテイメント性の追求。勝っても負けても試合を見に行って楽しかったと思える、さらには「今日のあのプレーは良かったね」「今日のあの演出は良かったね」と言ってもらえるような、エンターテイメント性を重視した演出に取り組んでいます。
三つ目は、夢のアリーナの実現。体育館ではなく、「夢のアリーナ」を作り、地域に根差したスポーツクラブになっていくことを大事にしています。非日常の空間を存分に楽しめる、試合を楽しむだけではなく、スポーツを通して人生を楽しむことができるような環境を提供し、B.LEAGUEを盛り上げていくとしています。
そんなバスケットボールだけじゃない、さまざまな工夫で新しいファンを獲得し、地域発展にも貢献するイベントやプロモーション活動をピックアップ。B.LEAGUEの集客イベント・プロモーション事例10選をお届けします。
1.来場で世界旅行気分?シーホース三河は「ワールドグルメフェス」を開催
シーホース三河は、2024年4月27日(土)と28日(日)の佐賀バルーナーズ戦で「ワールドグルメフェス」を開催しました。ワールドワイドに9ヶ国の料理が大集合し、ホームゲーム観戦をしながらさまざまな国の料理が味わえるイベントとなりました。
韓国で大人気のチーズボール、フランスからはカヌレやマカロンアイスクリーム。中国の定番屋台グルメ、煎餅菓子(ジエンビングオズ)の中華ホットロールに、メキシコ生まれで名古屋育ちのソフトタコス、カリブ海の島国ジャマイカの名物チキン料理のジャークチキンオーバーライスなど、家族や友人同士で観戦を楽しみながら、思い思いの味を堪能できる絶好の機会となりました。
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2.栃木県の宇都宮ブレックスのホームゲーム会場では昆虫食を300食配布!
株式会社エコロギーは、昆虫コオロギの研究成果により創業した早稲田大学発ベンチャー企業。“地球と生命が、食を通じて健やかになる持続可能な生態系を創る”というビジョンのもと、人や動物の健康課題解決に向けた昆虫コオロギの用途開発を行なっています。スポーツ貧血とその対策の啓蒙を目的としたワークショップを、2024年2月10日(土)と2月11日(日)の宇都宮ブレックスのホームゲームとなる長崎ヴェルカ戦で開催しました。
スポーツ愛好家は、一般の人に比べて貧血になりやすいと言われています。アスリートをはじめ学校の部活動などで活躍する子どもたちまで、多くのスポーツ愛好家がハードな運動を継続的に行うことに起因する貧血を「スポーツ貧血」といい、とくにマラソンやバレーボール、バスケットボールのように足底へ繰り返し衝撃がかかるスポーツはリスクが高まるとされています。
このようなスポーツ貧血課題やその対策の周知に向け、貧血対策に有効な鉄分・亜鉛を多く含む昆虫コオロギの研究開発を行うエコロギーの知見や新商品「GrilloBar」を用いたゲーム形式のワークショップとなりました。
自分で購入するにはまだまだハードルの高い昆虫食ですが、バスケットボールファンにターゲットを絞って無料で配布することで商品を味わうきっかけ作りとなり、チームにとっては他にはあまりないコンテンツを提供できる施策となったようです。
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3.シーホース三河、ファンとのコミュニケーションに音声コンテンツも積極配信
シーホース三河は、ファン・ブースターの方々にお届けする音声コンテンツとして、ポッドキャスト「シーホースキャスト(#シーキャス)」を配信しています。配信メディアは、SoundCloud、Apple Podcast、You Tubeの3つ用意され、お好みのメディアで楽しむことができます。
この番組の最大の特徴は、「Talk」とは一味違う「Real Conversation」が体感できること。チーム運営のポッドキャストだからこそ、まるで控え室で選手たちが交わす会話のように、リアルな会話が繰り広げられます。選手やチーム関係者を迎え、毎回のテーマに沿って配信される、ファンコミュニケーションの新しいカタチとして注目したい取り組みとなっています。
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4. 2024年度 育成にも目を向けた「アドバンスクラス」第1期募集
シーホース三河バスケットボールスクールは、「碧南市臨海体育館校」「ウィングアリーナ刈谷 アドバンスクラス」の2拠点で活動中です。2024年3月現在、約80名のスクール生が在籍。プロコーチ指導のもと、バスケットボールを楽しみながらスキルの向上を目指して日々の練習に取り組んでいます。
そんな中、ウィングアリーナ刈谷にて開校しているスクール「アドバンスクラス」の2024年度 第1期(全11回)を若干名の募集を実施。バスケットボールに真剣に取り組みたい小学生にとって、絶好の機会がありました。
今回募集されたスクールは、ウィングアリーナ刈谷主催「子ども向けバスケットボール教室」と連携し、スクールの運営は「コナミスポーツ株式会社」との共同運営となっています。
各種スポーツ競技にも少子化の影響は出始めています。プレイヤーも観客も、子どもの頃にバスケットボールという競技に触れる機会があってこそ繋がるもの。競技の裾野を広げ、地域貢献にもなるシーホース三河の取り組みがありました。
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5.障がい児童との夢のコラボイベントを開催!共に歩むインクルーシブな社会へ
人生のあらゆる場面で必要とされる障がい者福祉事業を展開する、GLOBALTREE・ハッピーライフケア株式会社、ハッピーホールディングス株式会社は、2024年2月24日(土)、栃木県宇都宮市にあるBREXバスケットボールコートにて「宇都宮ブレックス」とのコラボイベントを開催しました。
プロバスケットボール選手との特別な体験から、障がいのある子どもたちの体力や運動能力の向上、スポーツの楽しさやレクリエーションから得る成功体験の重要性を実感することが目的です。そうした体験が、自らの可能性や自信に気づき、社会参加の意欲を育むことに繋がるとしています。
「宇都宮ブレックス」がオフィシャルスポンサーとして、とくに支援の対象としているのは、U15・U18の中学生・高校生対象のユースチームです。GLOBALTREEが運営する「放課後等デイサービス・グローバルキッズメソッド」に通う同世代の子どもたちのメインスポンサーになることで、障がいのある子どもたちのことをより身近に感じてもらえたら、という思いもあるといいます。そんな小さなパスの積み重ねが、未来のインクルーシブ社会の実現に繋がると信じて今後も活動し続けるとしています。
未来のインクルーシブ社会の実現にバスケットボールチームならではの力で貢献する取り組みがありました。
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6.シニアとZ世代がバスケで「推し活」!多世代交流を目的としたBリーグ観戦イベント開催
孫世代の相棒サービス「もっとメイト」を運営する株式会社AgeWellJapanは、シニア世代とZ世代がスポーツ観戦を通じて交流する講座を開催しました。この企画は渋谷区がプレシニアからアクティブシニア世代の方に向けて新たな学びの場として提供している「渋谷ハチコウ大学」と、渋谷を拠点として活動するプロバスケットボールリーグB.LEAGUE所属の「サンロッカーズ渋谷」の3者協力のもと実施された官民連携によるもので、AgeWellJapanの「もっとメイト」のパートナーたちが、シニア世代とバスケットボールを通じて交流するという多世代コミュニケーションを目指したものでした。
まずは、2024年3月22日(金)に、渋谷ヒカリエ8階の「渋谷生涯活躍ネットワーク・シブカツ イベントスペース」で事前講座を開催。講義とグループワークが交互に進められ、日本のスポーツ、バスケットボールの楽しみ方、渋谷とサンロッカーズの繋がりなどを学びました。
つぎに、4月7日(日)の試合を観戦。試合は僅差の得点で移行するという、最後まで手に汗を握る展開でしたが、見事にサンロッカーズが勝利。試合終了後、シニアとZ世代が顔を見合わせながら「選手として試合に出たわけではなく、応援をしただけでも心地よく疲れるのね。今晩はよく眠れそう!」などと笑い合う場面も見られたといいます。
4月24日(水)には、振り返り講座を実施。これまでのグループワークやバスケ観戦など、スポーツを通して世代間交流をすることで、お互いの経験や知識、それぞれの視点や感性を共有・共感し合う場となりました。
シニアの方々を対象に楽しみ方や歴史をレクチャーした後に、シニアとZ世代がともに観戦。スポーツを通して世代間交流を図るとともに、ファン層を広げるきっかけ作りともなる取り組みがありました。
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7.マスコット・オブ・ザ・イヤー開催で、地元マスコットを積極的にブランディング
2024年5月31日(金)に開催された「B.LEAGUE AWARD SHOW 2023-24」。そのなかで結果が発表された「B.LEAGUE MASCOT OF THE YEAR 2023-24」において、アルバルク東京のマスコット「ルーク」が1位を獲得しました。
2024年3月22日(金)から31日(日)に行われたファン投票で1位、また、その後行われた決選投票では、選手投票、メディア投票、他マスコット投票の全てで1位となり、昨シーズン1位の川崎ブレイブサンダース「ロウル」、過去3年連続1位となった千葉ジェッツ「ジャンボくん」を抑えて、念願の1位に輝きました。
さらに、念願の1位を獲得したことを記念して、アルバルク東京オンラインショップにて期間限定の記念グッズの発売も実施されました。
マスコットもチームを盛り上げる大切な一員。Bリーグでは毎年キャラクターの人気投票を実施し、リーグを盛り上げる施策のひとつとなっています。
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8.「ファッション×スポーツ×音楽」で、地域を盛り上げるキャンペーンを開催
株式会社アダストリアは、オフィシャルスポンサーを務めるB.LEAGUE所属の男子プロバスケットボールチーム「茨城ロボッツ」と協業し、2024年3月13日(水)より「SOUNDS OF VICTORYキャンペーン」を実施。
今回のキャンペーン期間中、2024年3月20日(水・祝)から4月7日(日)まで、茨城ロボッツはそのホームゲームでアダストリアがデザインした「CITY EDITIONユニフォーム」を着用します。
「CITY EDITIONユニフォーム」とは、それぞれの都市が持つ歴史や文化といった個性をテーマにデザインされたユニフォームです。アダストリアは、茨城ロボッツと過去5シーズンに渡ってユニフォームのデザインを手がけてきました。今回、ユニフォームを発展させ、より“茨城”やホームタウンである“水戸”にフォーカスを当てたデザインとなっています。
また、6回目となる今シーズンのデザインコンセプトは「水戸×音楽」。コンセプトに合わせて3月13日(水)より、茨城県水戸市にある「宮下銀座商店街」と、水戸の街中で75年間、街頭放送を続けてきた「M-SOUND 水戸まちなか公衆放送」や「LuckyFM茨城放送」ともタッグを組み、街の街頭放送では選手のオリジナルメッセージとイチオシの一曲を流すなど「SOUNDS OF VICTORYキャンペーン」も実施。
アダストリアはこのキャンペーンを通じ、水戸の魅力をより多くの方に知ってもらうことを目指し、ファッションの力で地元のスポーツカルチャーを盛り上げていくとしています。
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9..秋田県限定!選手の好きなおかずベスト3が入った「秋田ノーザンハピネッツ弁当」を発売
株式会社プレナスは、持ち帰り弁当の「Hotto Motto (ほっともっと)」を、2024年1月末現在、2,442店舗展開中です。そんななか、「ほっともっと」では、オフィシャルパートナー契約を結ぶプロバスケットボールチーム「秋田ノーザンハピネッツ」とともに、地元の秋田を応援し、熱く盛り上げていくための企画として、コラボレーション弁当の「秋田ノーザンハピネッツ弁当」を数量限定で販売しました。
また、「秋田ノーザンハピネッツ弁当」の販売を記念して、長谷川暢選手の「1日店長イベント」も実施。イベントでは、普段は見ることが出来ないほっともっとの制服を着た長谷川暢選手が店頭で「秋田ノーザンハピネッツ弁当」を提供してくれる貴重な機会となりました。
「ほっともっと」と「秋田ノーザンハピネッツ」のコラボ企画。試合を観るだけでなく、食べてチームと秋田県を応援する取り組みとして、地域に密着した施策がありました。
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10. アリーナ周辺の駐車場不足を解消し、アクセスしやすい地域拠点を目指すコラボとは
駐車場予約アプリ「akippa」を運営するakippa株式会社は、B.LEAGUEのクラブである「信州ブレイブウォリアーズ」を運営する株式会社NAGANO SPIRITと提携。ホームアリーナである「ホワイトリング(長野市真島総合スポーツアリーナ)」周辺の駐車場開拓を開始しました。
今回の提携は、ホワイトリング周辺に駐車場を増やすことで、試合時の駐車場不足解消に取り組むことが目的。そして、akippa駐車場のスペース250台分の確保を目標に、ファンがよりアクセスしやすいアリーナを目指すとしています。
信州ブレイブウォリアーズは、長野県長野市をホームタウンとするバスケットボールクラブ。長野県全域で多くのファンに愛されており、試合時には県内外から多くの人が試合観戦に足を運ぶ場所となっています。
しかしながら、ホワイトリングのメインアリーナに観客席数が約6,000席ある一方で、アリーナの駐車場は750台ほどしかないという課題が。長野駅から車で約20分という立地のため、クラブは長野駅東口から運行している無料シャトルバスの利用を促進していますが、長野県は車社会ということもあり、試合時には車でアクセスする人も少なくありません。なかには現地に利用できる駐車場がないことで試合観戦を断念するファンも。そこで、試合時の駐車場不足を解決することはクラブにとっても急務となっていました。
一方のakippaはスタジアム周辺に事前予約できる駐車場を開拓することで、駐車場不足の解消はもちろん、それに伴う交通混雑や付近での迷惑駐車の抑制に貢献できるだけの実績をもちます。これまでのノウハウを活かし、ホワイトリング周辺の駐車場不足解消が十分期待できます。
試合時にスタジアム周辺の遊休スペースを「予約制駐車場」として利用できるようになることで、ファンは現地の駐車場の満空状況を気にすることなく、安心して試合観戦に向かうことができます。また、使っていない土地を活用することで新たな収益を生み出し、地域経済の活性化にもつながりそうです。
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B.LEAGUEの集客イベント・プロモーション事例10選まとめ
バスケットボールの試合はもちろんのこと、バスケットボールを通じてさまざまな社会課題にアプローチする取り組みがありました。
また、試合観戦以外での体験価値を高めるイベントやファンコミュニケーションの模索、地域貢献への取り組みなど、現地に足を運んでもらう、応援してもらうための工夫の数々は、他業種にも応用の可能性を秘めた事例集となっています。
・B.LEAGUE公式サイト:https://www.bleague.jp/
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