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せかいのおきく

3.7点

監督：

阪本順治

出演：

黒木華、寛一郎、池松壮亮、眞木蔵人、佐藤浩市、石橋蓮司

ジャンル：

邦画 / 青春 / ラブロマンス

スポットレンタル価格：55円(税込・送料別)help

阪本順治監督・脚本、江戸末期を舞台に若者たちの恋や青春を軽やかに描いたドラマ。ある寺の厠の裏で、矢亮はたまった糞尿を柄杓ですくい、肥桶に注いでいる。その厠のひさしの下に、突然の雨を避けようと、大きな籠を抱えた男が駆け込んで来て…。

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せかいのおきくの作品情報

（作品情報に関するお問い合わせ）


2023年	第66回ブルーリボン賞助演男優賞	佐藤浩市
2023年	第97回キネマ旬報ベスト・テン日本映画ベスト・テン第1位
2023年	第97回キネマ旬報ベスト・テン日本映画脚本賞	阪本順治

レンタル開始日：

2023-12-06

制作年：

2023年

制作国：

日本

品番：

TCED-7181

制作：

近藤純代

脚本：

阪本順治

音楽：

安川午朗

収録時間：

89分

メーカー：

TCエンタテインメント

音声仕様：

日：ドルビーデジタル5.1ch

特典：

劇場予告編

色：

モノクロ（一部カラー）

画面サイズ：

スタンダード

作品についているタグ

（タグ一覧）

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せかいのおきくのレビュー

現在6件のレビューが投稿されています。

レビュー総合評価

★4つ (3.7点)

評価分布

星5つ: (1)
星4つ: (2)
星3つ: (3)
星2つ: (0)
星1つ: (0)

作品の印象

作品の印象グラフ

5点 2024-12-16 9603 (621)

　この映画大好き！初め"せかいのおきく"じゃなくて"せかいのきおく"だと思っていて(笑)　なんで時代劇なんだ？まぁ阪本順治だしいいか....と思って借りたんだけど　豈図らんや　出だしの厠の前の雨宿りから快調で　糞尿取りの若者とこれまたクズ拾いの若者の二人の所に　近所の元武士の娘のおきく(黒木華)が雨宿りに駆け込んでくる　でね　ちゃんとおきくに厠へ入らせるところまで撮っちゃう所が流石だよね　おきくが一寸気になっている屑屋の忠治(寛一郎)は実入りの良い糞尿取り(池松壮亮)の弟分になって　おきくの居る長屋の担当として出入りする　その父親(なんと　佐藤浩市)とも顔見知りになっていくが　ある時父親は元武家の敵討ちとして殺され　おきくも喉を切られ一命はとりとめたものの　声は出なくなる……
　映画製作の時期がちょうどコロナとも重なったから　若者の商売が江戸時代のエッセンシャルワーカーであった糞尿取りになったのかどうかは分からないが　底辺で生きるものの悲哀や心意気も十分感じられるし　殺された父親の娘おきくを見舞って長屋の人々の差し入れは　二人が長屋の人々から愛されていた事が痛いほどよく分かる　おきくの声を消してしまった演出によって　夜おきくが一人和紙に"ちゅうじ"と静かに書くシーンが物凄く生きてくるし　ラスト近くの忠次の長屋で帰りを待つシーンでの少し汚れた足のアップ！このアップでおきくが武家の娘ではなくなり　長屋住まいの町の娘になった事がハッキリと分かる　阪本順治は"魂萌え！"でも愛人役の三田佳子の足のアップでその関係を一ショットで表現したが　この映画でも同じ効果を発揮させ　更にそのローアングルのショットの中に長屋に戻った忠次を映し出す　素晴らしい！流石　阪本順治！23年度のベストワンは嘘じゃないね

2人が参考になったと評価しています。

3点 2024-02-11 DVDあかり (2036)

江戸時代の江戸、大規模の埋め立てをするだけでなく、
川の流れを変えたり上水をひいたりして水を確保し渦巻のように運河を整え
物流も整備された、当時の世界の中でも有数の人口を抱える超大都市となった。
でも、莫大な人々の日々の営みがあれば出る糞尿。それは農村と同じやりかた
ではとてもさばききれない莫大な量となる必然。江戸の厠にたまった糞尿を
すくいとって、わざわざ農村に運んで肥しとして売る「おわいや」という商売。
これは従来の時代劇では決して描かれることのなかった新鮮な切り口、
目のつけどころであった。そこに無理くり、おわいやの青年と長屋に暮らす
浪人武士の娘（黒木華：絶世の美女でもアイドル的なかわいこちゃんでもない
からこそ見事にはまっているキャスティング）の初々しい恋物語を絡めての物語。
全篇モノクロを基調としつつもはっとさせるように演出アクセントとして
映像が短い時間カラーとなったりしていて、そこそこ効果的
（でもね、糞尿ぶっかけシーンでのカラーだけは勘弁してほしかった）。
十分すぎるほど一見の価値はあったが、キネ旬1位というほどでは…。
☆3.3

1人が参考になったと評価しています。

3点 2023-12-24 かずのこ (1881)

バキュームカーというものを見ることがほとんどなくなった現代では考えられない世界。
強烈なそういう臭いから縁がなくなりつつある。

溜まった糞尿を汲み取る仕事、それを売り買いしていた時代はつい150年前。
その「汚穢屋（おわいや）」の若者と元武家の娘の恋の話。
幕末の世、「せかい」という言葉が民のもとにも届いてきて、
好きな相手には「せかいで一番とでも言うのさ」と恋の手ほどき。

若者役の寛一郎は佐藤浩市の息子。
祖父の三國連太郎から見るとどんどん出来が悪くなってる気はする。
まだ若いのでどう化けるかは未知数。
この映画では可もなく不可もなく。

池松壮亮はこういうのは巧いな〜と思うし、
眞木蔵人の坊主役も良かった。
黒木華は素朴すぎてやっぱり武家の娘と言っても下級武士レベルか。
頑張ってもあまりキリっとしないし、「華（はな）」がない。

それも他のキャストのちょうど良いバランスか、
強烈なものは臭ってきそうな糞尿以外にはなく、
恋が成就してもヒシっと抱きしめることもなく、
臭いからか、なんとも中途半端な抱擁は、この映画全体のフワフワ感。

人は土にかえる、腐ってウジに喰われることも良しと笑い飛ばす。
そんな江戸末期の日本人の人生観と、
そんな中で読み書きも出来ないおわいやの若者が未来を夢見る映画、なんだそうです。

1人が参考になったと評価しています。

4点 2023-12-16 いづみ屋 (2855)

「せかいのおきく」という題名は「おわい屋のちゅうじ」というのでもよくて、長屋に住む浪人者（佐藤浩市）の娘で寺子屋の手伝いをしているおきく（黒木華）は、おわい屋のやすけ（池松壮亮）はクサくていやだが、くず物回収屋のちゅうじ（寛一郎）は、紙屋からもらってきた端物の習字用の紙をくれるから好きだとおもっていたが、やがてちゅうじもおわい屋になってしまった、でもやっぱり好きだな、という話だった。原爆で死んだ恋人を忘れずにその母のもとを訪れ、やがて戦傷者と結ばれる「母と暮らせば」のヒロインとおなじように、苦難にめげずに打算なく、一途に想いを貫こうとする聡明な女性おきくのような役はやはり黒木華が適役だと思った。閉じられた封建的身分制の時代から、より開かれた社会に向かおうとする幕末期の時代の予感をかすかに感じさせたところも上手い、さすが阪本順治だと思わせた。

1人が参考になったと評価しています。

4点 2024-07-11 オトキチ (4409)

よくもまあこの題材で映画を作ろうと思ったものだと感服した。なにしろ全編うん〇まみれである。桶からこぼれるだけならまだしも玄関先にぶちまけたり、ぶっかけられたり。デートムービーで観る人もおるまいしファミリーで観る人もいないだろう。しかし良作なのである。題材をこれにしなくても良い映画が作れただろうと思えるくらいに演技、演出、映像が素晴らしい。ということで出来れば別の題材で作って貰いたかった。

1人が参考になったと評価しています。