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ファーザー The Father

3.7点

監督：

フロリアン・ゼレール

出演：

アンソニー・ホプキンス、オリヴィア・コールマン、マーク・ゲイティス、イモージェン・プーツ、ルーファス・シーウェル、オリヴィア・ウィリアムズ

ジャンル：

洋画 / ドラマ

スポットレンタル価格：55円(税込・送料別)help

老いによる思い出の喪失と親子の揺れる絆をアンソニー・ホプキンス主演で描いた感動作。単身ロンドンで暮らす81歳のアンソニー。記憶が薄れ始めていたが、娘のアンが手配する介護人を拒否していた。そんな中、アンから恋人とパリで暮らすと告げられ…。

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ファーザーの作品情報

（作品情報に関するお問い合わせ）

映画賞受賞履歴
	2020年	第93回アカデミー賞主演男優賞	アンソニー・ホプキンス
	2020年	第93回アカデミー賞脚色賞	クリストファー・ハンプトンフロリアン・ゼレール

レンタル開始日：

2021-10-06

制作年：

2020年

制作国：

イギリス / フランス

品番：

IF21-0992

原題：

The Father

脚本：

フロリアン・ゼレール、クリストファー・ハンプトン

音楽：

ルドヴィコ・エイナウディ

収録時間：

97分

メーカー：

インターフィルム

音声仕様：

英：ドルビーデジタル5.1ch／ドルビーデジタルステレオ、日：ドルビーデジタルステレオ

特典：

日本版予告編

色：

カラー

字幕：

日・吹

画面サイズ：

シネスコ

作品についているタグ

（タグ一覧）

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ファーザーのレビュー

現在6件のレビューが投稿されています。

レビュー総合評価

★4つ (3.7点)

評価分布

星5つ: (1)
星4つ: (2)
星3つ: (3)
星2つ: (0)
星1つ: (0)

作品の印象

作品の印象グラフ

5点 2021-09-01 itoya009 (4492)

これが認知症の現実だ！
認知症疑似体験映画！
これは衝撃的でした。
年をとるすべての人に観てほしい。
ヒューマンな感動作として宣伝しているが、
そんな生易しい内容ではなかった。
突如、時系列が交錯してしまう。
場所がわからなくなる。
家族さえも分からなくなる。
事実かどうかも分からなくなる。
サスペンス映画、ミステリー映画、ホラー映画よりも怖い。

4人が参考になったと評価しています。

3点 2021-10-24 いづみ屋 (2855)

冒頭シーンは、父親を訪ねるために歩いている娘が写る。バックに荘重なクラシック音楽が流れている。高級マンションに入って、扉を開けて父を呼ぶ娘。気づいた父がヘッドフォンを外すと音楽が消える。このシークエンスからは、この映画がもっぱら父親の視点から描かれるものであることが示される。父親は高齢で病身で、そして認知症であるようだ。しばしば過去の出来事と現在との区別がつかない。そうであるから、映画の全編が父の妄想であるような印象を与え、妄想に狂う父親は、アンソニー・ホプキンスの得意とする役柄であり、実際アカデミー賞にふさわしい見事な演技なのだが、それは舞台劇を見るようであって、例えば見る前に期待する、老年の寂寥感とか諦観とかといったものとは別ものの、「羊たちの沈黙」のハンニバル博士の老年版を見るような気がしてしまった。

1人が参考になったと評価しています。

3点 2021-10-10 DVDあかり (2036)

米アカデミー賞、アンソニー・ホプキンス主演男優賞受賞は納得の演技であり、
本作が同脚色賞受賞というのもまた納得。
ただし、とても気が滅入る作品であるので、観るのならそれなりに覚悟が必要だ。
個人的には私もまたいま老母の認知症に否応なしに対峙させられている最中なので、
この作品世界は驚くべきことなどではなくて、やや手ぬるいとさえ感じるくらいだ。
老母は、時には私に向かって「なんで私と結婚したの？」と尋ねかけ、
時には問診する医師に対して私を「弟です」と紹介してみせ、
時にはもう一人の私が存在している思い家中を探して回っている。
そして時には一人でまるで幼子のように「お母さん！」と泣き叫んでいたりする。
「はやく死にたい！」
それが老母からほぼ毎日に聞かされる台詞だ。
人間の人間たる実態は記憶の海なのかもしれない。
意識とは、その記憶の海の表層に時々刻々と現れて消えていく泡のようなもの
なのかもしれない。
認知症の進行とともに、より最近の記憶ほど、一時的に暗い深海の奥底に隠れ、
それ以上に時には吹き飛ばされ蒸発し永遠に消え去ってしまう。
より最近の記憶が隠れたり消えてしまえばしまうほど、
より若かった頃、幼かった頃の記憶が深海から鮮明に浮かび上がってくる。

日々進行していく認知症の老人のなかの主観的世界と家族・介護人から見た客観世界、
観客はその迷宮に放り込まれてしまう作品である。

4人が参考になったと評価しています。

4点 2022-05-23 オトキチ (4409)

舞台はほぼ室内で、お話は会話だけでこれまたほぼ進む。ということで元は演劇の会話劇なのだなとは容易に想像できてその通りだった。認知症については身内のそれを長い間見て関わってきたので知らぬわけではない。しかし本作については認知症云々よりも上質な演出、語り口に舌を巻いた。たとえば話をしている相手がカメラの枠から外れてしばらく父の一人語りがつづくが何事もなかったように相手は戻ってくる。ここで観客はため息をつくことになる。というのも冒頭近くで別の相手が同じような場面でそのまま消えたままになったのを観客は観ているからだ。そもそも相手たちが実在するのかもわからない。この部屋が誰のものなのか、時間軸はどうなっているのか、誰の言うことが正しいのか。究極の「信頼できない語り手」による佳作であった。

1人が参考になったと評価しています。

4点 2024-08-30 fatman1958 (2279)

非常に興味深い作品でした。
認知症を描いたものはたくさんありますが、認知症の本人目線のものを初めて経験しました。
アンソニー・ホプキンスとオリヴィア・コールマンの好演も相まって深い作品に仕上がってます。
見るべき作品ですね。