特に欧文フォントにおいては、合字(リガチャ)やスワッシュを使うことで、フォントのデザインを劇的に変えることができます。
今回は、合字(リガチャ)とスワッシュの使い方をフォトショップで試してみましょう。
合字(リガチャ)とはなに?
合字(ごうじ)は、リガチャ(英: Ligature)とも呼ばれ、複数の文字を一文字に合体、合成させて表記することを指します。
以下のサンプル例では、「C」と「A」、また「L」と「I」が一文字で表されており、デザイン性もグッとアップ。
スワッシュ(英: Swashes)とは、筆記体などのスクリプト系フォントで見かける、文字の左右にニョロニョロと伸びる字形を指します。
以下のサンプル例では、単語の始まりと終わりの文字にスワッシュが追加されています。
合字(リガチャ)とスワッシュの使い方
では合字(リガチャ)とスワッシュの使い方について、Photoshopで見ていきましょう。もちろんIllustratorでも利用できますよ。
まずはじめに、ツールボックスより「文字ツールT」を選択し、キャンバス上のどこでも良いのでクリックし、文字テキストを入力しましょう。
今回は、Adobe CCユーザーは無料ダウンロードできるAdobe Fontsからセレクトした ITC Avant Garde Pro。
文字レイヤーをクリックまたはドラッグし、1つまたは複数の文字をハイライト。「文字」ウィンドウを開き(表示されていないときはメインメニューの「ウィンドウ」>「文字」)、右上にあるメニューアイコンより「OpenType」を選び、利用したい合字リガチャの種類を選択すれば完了です。
デフォルトでは標準的な合字リガチャが選択されており、使用するフォントによって異なります。
また、「デザインのバリエーション(英: Stylistic Alternates)」で見た目をガラリと切り替えることができます。
合字リガチャ適用のビフォーアフター。オリジナルなデザインに生まれ変わりました。
合字リガチャへの切り替えは、「文字」ウィンドウからだけでなく、「字形」でも利用可能です。「字形」パネルでは、そのフォントで使用できるすべての合字をまとめて確認できます。
メインメニューより「ウィンドウ」>「字形」パネルを表示しましょう。右下にあるスライダーで字形のプレビューサイズを変更したり、パネルの大きさの変更もできます。
また、一部の文字を選択した状態で「字形」パネルのドロップダウンメニューより「現在選択文字の異体字のみを選ぶことも可能です。
合字リガチャをより素早く切り替えたいときは、任意の文字を選択するだけで右側に「利用可能なリガチャ」が表示されるので、ダブルクリックするだけ。個人的には、このテクニックを実践で活用しています。
合字が使えるおすすめフォント
リガチャとスワッシュの使いかたがわかったところで、実際にさまざまなフォントで試してみましょう。
特にプレミアムフォントは、リガチャやスワッシュが充実しており、フリーフォントにはないデザイン性を実現できます。
今週から販売のはじまった、おしゃれ英語フォント素材集に収録されている書体の多くで、合字リガチャとスワッシュを利用することができますよ。
スワッシュが美しいスクリプト書体 Armstrong。合字のありとなしでは大きくデザインが異なります。
ひとつの文字で豊富なリガチャを試すことができるのも、筆記体スクリプトの醍醐味と言えるでしょう。
レトロなセリフ書体 Losta Masta。フォントに合字を適用することで、ロゴのような仕上がりに。ほんの数クリックの作業です。
他にも、フォントによっては特殊な入力に対応したものもあり、Rose Avenueのように「A1, A2, A3, A4, A5」とそれぞれ続けて入力することで、他のデザインのバリエーションを楽しむこともできます。
文字テキストを入力する前に、デフォルトの「欧文合字」にチェックが入っていることを確認しましょう。
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