音楽に哲学を

~国境を超えた音楽哲学がそこに~

【歌詞和訳考察】SZA/Drive(ドライブ) この曲の意味とは?運転することと人生の本質がどう関係するのか哲学的に徹底解説!

諸君、ごきげんよう。

 

我は音楽を哲学的に考え思考する

メロディウスである。

 

今回は

SZA
Drive

について哲学的に考察していく。



 

SZA「Drive」MV

www.youtube.com


Driveの歌詞/和訳

I been up ‘til midnight, drivin’ to nowhere
真夜中まで起きて、どこにも向かわず運転してた

Bumpin’ a slow song, can’t get my head clear
スローソングを流しながら、頭を整理できずに

I been up ’til sunrise, headed to nowhere
日の出まで起きて、どこにも向かわずに

Hopin’ that someone’s missin’ me somewhere
誰かがどこかで僕を恋しがっていることを願いながら

Drivin’, just drivin’
運転して、ただ運転して

Just tryin’, just tryna get my head right
ただ頭を整理しようとしてるだけ

It’ll all be better when, when I
すべて良くなる、そう思うときに

When I, just gotta get my head right
ただ頭を整理しなきゃいけないんだ

And it don’t hit the same when you’re all alone
一人だと全然同じように感じられない

And the money’s insane, I know
お金はすごい、わかってる

But it don’t fill the void at all
でもその空虚感は全然埋まらない

And I promised my mom I’d do better
母にもっと良くなるって約束したのに

But they keep trying me so I’m
でもみんなが挑んでくるから、僕は

With all the bullshit and fuck it all up
そのくだらないことに巻き込まれて、全部ぶち壊してしまう

I keep pretendin’ everyone’s as good as me
みんなが僕と同じくらい良い人だって振りをしてる

Shit’s so weird I cannot speak
でもおかしすぎて何も言えない

Balled so hard, I think I peaked
頑張りすぎて、もう頂点に達した気がする

All my exes still love me
元カノたちはまだ僕を愛してる

Call me up, he wanna freak
彼は電話してきて、遊びたいみたいだ

All my opps lookin’ distressed
敵たちはみんな困った顔してる

How you copy then compete?
真似して競争してどうするつもりだ?

Oh, you just mad that your nigga want me
君の彼が僕を欲しがってるから怒ってるんだろ

Oh, you just mad that we went ten weeks
10週間も一緒に過ごしたのが悔しいんだろ

Oh, you just mad that your ass ain’t free
君の尻が自由じゃないのが悔しいんだ

Scared to say shit so you fake kiki
何も言えないから偽りの笑顔を見せてる

Scared to cut a nigga so I left, ski-ski
切り捨てるのが怖いから、僕は去った

I ain’t scared of shit so I swing my meat
何も怖くないから、僕は自分のやりたいようにする

I ain’t scared of shit so I let mine go
怖くないから、手放すべきものは手放す

Pop my shit ’cause I can, I know
やりたいことをやる、できるから、そうわかってる

I been up ‘til midnight, drivin’ to nowhere
真夜中まで起きて、どこにも向かわず運転してた

Bumpin’ a slow song, can’t get my head clear
スローソングを流しながら、頭を整理できずに

I been up ’til sunrise, headed to nowhere
日の出まで起きて、どこにも向かわずに

Hopin’ that someone’s missin’ me somewhere
誰かがどこかで僕を恋しがっていることを願いながら

Drivin’, just drivin’
運転して、ただ運転して

Just tryin’, just tryna get my head right
ただ頭を整理しようとしてるだけ

It’ll all be better when, when I
すべて良くなる、そう思うときに

When I, just gotta get my head right
ただ頭を整理しなきゃいけないんだ

And I can’t lose my focus, I know if hope is the goal
集中力を失えない、希望が目標なら

Then I can’t succumb like these cum-guzzlers at all
ああいう奴らみたいに屈するわけにはいかない

And I know that if love is my purpose
もし愛が目的なら

I can’t waste energy looking for enemies, I just dub it all
敵を探してエネルギーを無駄にできない、全部スルーするだけ

I’m anti-beef, half y’all bitches be too cheap
争いごとは嫌い、君たちの半分は安っぽい

Half a milli when I bling, fuck I look like on my knees?
輝くときは50万、ひざまずくわけないだろ?

You really just mad ’cause I make it look easy
簡単そうに見せるから君は怒ってるんだ

I’m really this bad, you should see it 3D
僕がこんなに悪い奴だって、3Dで見てみたらいい

Brought you this bag, you should spend it on me
このバッグを持ってきたんだ、僕に使ったらいい

All of my time precious, so be
僕の時間は貴重だから、そうしてくれ

I been up ‘til midnight, drivin’ to nowhere
真夜中まで起きて、どこにも向かわず運転してた

Bumpin’ a slow song, can’t get my head clear
スローソングを流しながら、頭を整理できずに

I been up ’til sunrise, headed to nowhere
日の出まで起きて、どこにも向かわずに

Hopin’ that someone’s missin’ me somewhere
誰かがどこかで僕を恋しがっていることを願いながら

Drivin’, just drivin’
運転して、ただ運転して

Just tryin’, just tryna get my head right
ただ頭を整理しようとしてるだけ

It’ll all be better when, when I
すべて良くなる、そう思うときに

When I, just gotta get my head right
ただ頭を整理しなきゃいけないんだ


序論

 

この歌詞を読んでみたけど、
何だか心がざわつくんだ。

孤独、不安、自分探し…
どこか僕自身の気持ちにも近い気がする。

だけど、これって一体
何を伝えようとしてるんだろう?

 

この歌詞は、一見すると
ただの個人の感情の吐露に思えるが、
実は人間の存在そのものに
根ざした問いを含んでいる。

孤独、欲望、目的、そして希望。
これらのテーマを掘り下げることで、
君自身の人生への
新たな視点が開けるかもしれない。

 

じゃあ、この歌詞を通して
僕たちの人生の本質について
考えてみようか?

 

いいだろう。
歌詞を道標にして、
私たち自身の哲学的な旅に出るとしよう。


 

孤独と向き合う旅

 

歌詞の冒頭では、
『真夜中まで起きて、
どこにも向かわず運転してた』
ってあるよね。

これって、
目的地のない旅の象徴なのかな?
それとも、自分自身と
向き合う時間のことを
言ってるんだろうか。

どちらも正解だろう。
この『どこにも向かわず運転する』行為は、
人生そのもののメタファーだと言える。

現代人の多くは、
具体的な目的地を失いながらも、
ただ動き続ける。

それは不安や孤独と
向き合うための手段でもあるが、
同時にその不安から
逃れる行為でもあるのだ。

でも、孤独って
そんなに悪いものなのかな?

一人でいるときに初めて、
自分の本当の声を聞ける気がするんだ。

 

君の言う通りだ。
孤独は危険な罠であると同時に、
深い自己認識への扉でもある。

『誰かがどこかで僕を
恋しがっていることを願いながら』
という歌詞には、
孤独に対する葛藤が見える。

他者からの承認を求める気持ちと、
独りであり続ける覚悟の間で揺れる心だ。


 

欲望と空虚感

 

次の部分で、
金銭的な成功について
触れているよね。

『お金はすごい、わかってる/
でもその空虚感は全然埋まらない』って。

これって、物質的な豊かさが
必ずしも心の豊かさを
保証しないってことかな?

 

そうだな。
物質的な成功や快楽は
一時的な満足感をもたらすが、
それが人間の存在の
本質的な満足を与えるわけではない。

歌詞では『空虚感』と
表現されているが、
これは古代ギリシャ哲学で言う
“アポリア”、
つまり“到達できない目的”
の状態に似ている。

無限の欲望を追い続けることが、
人間を迷宮に閉じ込めてしまうのだ。


 

でも、どうして僕たちは
そんなに欲望を
追い求めてしまうんだろう?

理屈ではわかっていても、
何かを手に入れたくなる
気持ちは消えないよ。

 

それは、人間が未完成な存在だからだ。
我々は常に何かを欠いていると感じる。

だが、その欠乏感を
埋める方法を誤ると、
さらなる空虚に陥る。

歌詞にあるように、
『頭を整理しようとしてるだけ』
という意識的な行動こそが、
欲望から自由になる
第一歩かもしれない。


 

希望と愛の目的 

後半では、
『もし愛が目的なら/
敵を探してエネルギーを
無駄にできない』ってあるよね。

ここでは希望とか愛が
テーマになっている気がする。

 

確かに。ここで言う“愛”は、
単なるロマンチックな感情ではなく、
もっと広義な意味での存在目的だろう。

愛とは自己を超えた他者への
献身や繋がりを意味し、
それが人間を孤独から
救い出す鍵になる。


 

でも、
『敵を探してエネルギーを
無駄にできない』っていうのは、
愛のために争いを避けるってこと?

 

争いを避けるだけでなく、
自分の内なる闇と向き合うことを
意味しているのかもしれない。

敵を外に求めるのではなく、
自己の中にある葛藤を受け入れること。

愛と希望は、外部との戦いではなく、
自己との和解の中で生まれるのだ。


 

結論 

この歌詞って、
ただの感情の吐露だと思ってたけど、
こうやって考えると
深い哲学的な問いが
詰まってるんだね。

孤独、欲望、愛…
どれも僕自身の生活に
繋がるテーマだ。

 

その通りだ。
音楽や詩は、
人間の根源的な問いに
触れる力を持っている。

そして、それを考察することで、
君自身の人生に新たな意味を
見出すことができる。

この歌詞を通して、
君が少しでも自分自身を
見つける助けになれば、
私たちの対話も無駄ではないだろう。


 

ありがとう、メロディウス。
僕も運転しながら、
自分の頭の中を整理する時間を
もっと大事にしてみるよ。

 

その時、君の
“どこにも向かわない運転”が、
本当に価値ある旅になるだろう。

焦らずに進んでいきなさい。