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大日本印刷、2nm以降の半導体フォトマスクに要求されるパターンの解像に成功
2024年12月12日 12:54
大日本印刷(DNP)は12日、EUV(Extreme Ultra-Violet:極端紫外線)リソグラフィに対応した、2nm世代以降のロジック半導体フォトマスクに要求される微細なパターンの解像に成功したと発表した。
加えて、2nm世代以降の半導体向けに適用が検討されている高開口数(High-Numerical Aperture:高NA)に対応したフォトマスクの基礎評価を完了し、評価用フォトマスクの提供を開始した。
近年、最先端のロジック半導体ではEUV光源を用いたEUVリソグラフィの量産が進み、メモリ半導体においても採用が拡大している。その中でDNPは2023年に3nm世代のEUVリソグラフィ向けフォトマスク製造プロセスの開発を完了。また、2024年にはRapidusが参画している国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の「ポスト5G情報通信システム基盤強化研究開発事業」に再委託先として参画、最先端ロジック半導体向けフォトマスク製造プロセスおよび保証にかかわる技術を開発している。
2nm世代以降のEUVリソグラフィ向けフォトマスクの実現は、3nm世代と比較して20%以上縮小されたパターンが要求される。加えて、形状も一般的な直線や矩形だけでなく、複雑さを増した曲線を含めた、すべての微細なパターンを同一マスク上で改造させる技術が必要になる。DNPは確立済みの3nm世代の製造プロセスをベースに改善を施すことで、2nm世代以降のこの要求に応えたとしている。
一方、高NAのEUVリソグラフィ用フォトマスクについては、通常のEUVリソグラフィ用途比較して高い精度や微細な加工が要求される。そのため、DNPは通常とは異なる製造プロセスフローを構築した上で最適化を施し実現したという。
今後、歩留まり向上などの生産技術の確立を進め、2027年度の2nm世代ロジック半導体向け量産フォトマスク供給開始を目指す。さらに、ベルギーに本部を置く最先端の国際研究機関imecとも協力し、1nm世代も見据えたフォトマスク製造技術の開発を推進するとしている。