クリップフォルダ

"クリップフォルダ"はツールフォルダのひとつだが、各種カラムでのソートやアイテムのWクリック(Enterキー押し)での実行が可能な点など、「ファイルやフォルダを一時的に取りまとめておいて操作する」ための機能が充実し、仮想フォルダのような使い方をするのに適した仕様になっている。





クリップフォルダの主な特徴は以下のとおり。

  • アイテムをフォーカスor選択してランチャを実行する際のアイテムのパス(%focused%ã‚„%selected%)は元のアイテムのパスになる
  • アイテムの右クリックメニューが元のアイテムの右クリックメニューと同じで、右クリックメニューから元のアイテムを削除できる。(Delキーだとクリップフォルダ内のアイテムのみ削除される)
  • アイテムを通常のフォルダにD&Dすると元のアイテムのD&Dになる
  • 詳細表示でカラムに「名前」、「サイズ」、「種類(拡張子)」、「更新日時」、「パス」を表示し、各カラムでソート可能
  • D&Dでアイテムの並べ替えが可能
  • 通常フォルダ同様、「縮小版」「並べて表示」で画像のサムネイル表示が可能
  • 任意のフォルダの中身のアイテムを一括で登録・登録解除可能
  • "Numbering:"による連番リネームで元のアイテムをリネーム可能
  • 標準の"クリップフォルダ"と同機能のフォルダ(ツールフォルダ)を追加設定可能

クリップフォルダの追加

デフォルトではツールフォルダの"クリップフォルダ"(ClipFolder:)のみがクリップフォルダとして有効だが、"ツール"→"詳細オプション"から"クリップフォルダ"(ややこしいけど前述のとは別物)を開いてパスに通常のフォルダのパス("C:\Clip"等)や追加したツールフォルダのパス("Extra:%x-finder%clip.ini"等)を追記(","で区切って記述)すると、そのフォルダもクリップフォルダとして使用できるようになる。

クリップフォルダに設定した通常フォルダにファイルやフォルダをドロップすると、実際のアイテムのパスはそのままでドロップしたアイテムのショートカットが作成される。

クリップフォルダに指定したフォルダを開いているタブは、名前の前に"*"が表示され、これによって普通のフォルダとの見分けが可能となっている。



ツールフォルダの"クリップフォルダ"とオプションで追加した通常フォルダの"クリップフォルダ"は、D&Dで元のファイルの処理ができる、ダブルクリックやEnterで実行できる、クリップフォルダでのソート順でプレビューができるという点では共通だが、以下の表のように細かい仕様が異なっている。

種類 ツールフォルダ 通常フォルダ
カラムの項目 名前、サイズ、種類、更新日時、パス 名前、パス
ソート方法 手動入れ替えorカラムの項目 カラムの項目
元のアイテムの移動/リネーム パスはそのまま。アイコンが非表示に パスが元のアイテムを追従
"Numbering:"によるリネーム 元のアイテムがリネームされる クリップフォルダ内のアイテムがリネームされる


また、通常フォルダの"クリップフォルダ"はショートカット以外に通常ファイルやフォルダを置いておくことが可能なので、作成したショートカットをフォルダで整理することもできる。

クリップフォルダの活用

複数のフォルダの中身を1つのタブにまとめて表示し、サイズや更新日時でソートする

常に同じフォルダ群で最新の状態を確認する

ファイルを保存するフォルダがいくつか決まっていて、それらの中身を一括でソートしたいときには、下記のようなランチャが便利。

決まったフォルダの中身をクリップフォルダにまとめて追加
[パス]
TF:Clear ClipFolder:
Select:C:\hogehoge1\
ClipFolder:
Select:c:\hogehoge2\
ClipFolder:
[動作]
送る

この例では"C:\hogehoge1"と"C:\hogehoge2"をまとめて表示している。実行するたびに内容は最新のものになるので、いくつもの場所に保存してあるファイルを整理するときなどに活用できる。

その時その時に気が向いたフォルダをまとめて表示する

中身を表示したいフォルダを1つ1つ選んでクリップフォルダの表示内容を増やしていきたいときは下記のようなランチャが便利。

フォーカス位置のフォルダの中身(又はフォーカス位置のファイル)をクリップフォルダに追加
[パス]
Select:%focused%\
ClipFolder:
[動作]
送る

クリップフォルダの中身を消したいときは"TF:Clear ClipFolder:"で。
右クリックメニューに追加して詳細ツリー等でフォルダを開きながら実行すれば、フォルダの中身を確認しながらアイテムを追加することができる。

アイテムを任意の順番で連番リネームする

D&DやCtrl+Shift+↑or↓でアイテムを並び替え、"Numbering:〜"を実行することによって元のアイテムを好きな順番に連番リネームすることができる。
実際に操作している画面はこちら。並び替えた順番どおりにリネームされているのがわかると思う。

アイテムの並び等を記録しておく作業フォルダとして使用する

エクスプローラ互換等を利用してアイテムの並び替えをしていて、アイテムの並びを保存したいというときは、以下のランチャで現在のフォルダをクリップフォルダで開き直しておくと良い。

現在のフォルダの並びをクリップフォルダに保存して開き直す
[パス]
Select:Clear
Sendkeys:Home
TF:Clear Extra:%X-finder%clipfile.ini
Select:All
Extra:%X-finder%clipfile.ini
Select:Clear
0:Extra:%X-finder%clipfile.ini
[動作]
送る

この例ではX-Finder直下のClipfile.iniにフォルダの並びが保存されているので、clipfile.iniのタブを閉じた後で再び保存された並びを開き直したいときは、"0:Extra:%X-finder%clipfile.ini"を実行する。

コピーや移動、削除のためのファイルリストとして使用する

クリップフォルダに登録されたアイテムを右クリックすると、ツールフォルダ特有の右クリックメニューではなく通常の右クリックメニューが表示される。
このメニューから"削除"を選べば登録されたアイテムの元のアイテム(実際のファイルやフォルダ)をまとめて削除することができるし、コピーや切り取りといった操作も可能。

また、アイテムを右D&Dすると通常の右ドロップメニューが表示されるので、各種拡張ツールにアイテムのパスを渡して操作することも可能。

画像やテキスト、HTML等のプレビューリストとして使用する

クリップフォルダのアイテムは、通常のアイテムと同様にプレビューをすることが可能なため、クリップフォルダを使用すれば、任意のファイルのみを連続してプレビューすることができる。・・・例

フォルダツリーのルートとして表示し、ツリーをお気に入りツリーのように使用する

追加設定した通常フォルダのクリップフォルダのパスをフォルダツリーのルートに指定してツリーを表示すれば、クリップフォルダをIEのお気に入りのように使用することができる。(具体例はフォルダツリーを参照)