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『美緒48歳』『SM調教師瞳』『ザ・エンドってね』『西田敏行の年表』など話題になったネットミーム8選を解説してみた

 知らなくても全然大丈夫だけど、知っているとすごく楽しい! 日々あらわれては消えていく“インターネットの流行りもの=ネットミーム”。  
 9月下旬から10月に集計されたニコニコ大百科のHOTワードランキングの中から、話題のネットミームを8つチョイスし、サクッと読める解説記事をお届けします。

1.美緒48歳(タップで解説へ)

2.お砂糖(VRChat)(タップで解説へ)

3.SM調教師瞳(タップで解説へ)

4.ダンダダン(タップで解説へ)

5.祠(タップで解説へ)

6.ザ・エンドってね(タップで解説へ)

7.西田敏行の年表(タップで解説へ)

8.モエチャッカファイア(タップで解説へ)


■9月25日~10月1日の週間HOTワード

■美緒48歳

 美緒48歳とは、榎本由美さんの漫画『セルフ・ネグレクト~ゴミ屋敷、ホームレス、ひきこもり』の登場人物「田南美緒」の48歳時点での様子を指すネットミーム。

 美緒は15歳の時に第一志望の高校に行けず、後に妹がそこに合格したことをきっかけにひきこもりがちになってしまった。18歳から母親が料理などの世話を全て行っており、家族との会話も無くなり、美緒が食卓に包丁を投げつけることもあった。また偏食と運動不足の結果肥満になり、糖尿病にも罹患していた。

 そして73歳の母親が亡くなり、美緒は家に1人残されてしまった。既に別居して家庭を築いていた妹・弟は、美緒には固定資産税が払えないこともあり、老朽化した母親と美緒の家を売ることに決めた。美緒は何もすることができず、アパートの部屋に移されてしまう。「美緒48歳」のコマの後ろの段ボール箱の山は引っ越し後の荷物である。

 アパート契約や糖尿病の障害年金、両親の財産分与の手続きは妹・弟が進めたものの、以降は金輪際面倒を見れないと告げてアパートの部屋から去る。美緒は「食べ物の調達や荷物の荷ほどきをどうすればいいのか」と嘆き、「美緒 生きていけないよおおおお」と泣き叫ぶ。ここに

美緒48歳

配偶者 なし
子供 なし
生活能力 なし
……

 というナレーションの文が添えられている。

 漫画の公開は2018年だが、時折話題に上がっており、特に2024年9月ごろからX(SNS)で取り上げられるようになった(詳細はニコニコ大百科へ)。

■お砂糖(VRChat)

 「お砂糖」とは、VRChatユーザーの間で使用されるスラング。
 VRChat内において「恋人」「カップル」「パートナー」とほぼ同義の言葉として使われており、X内の検索で、2018年頃から使用されていることが確認できる。

 元々、女性向け(TL、BL)同人界隈において、ラブラブなカップルやシーンについて語ることを「砂糖(砂)を吐く」と表現しており(甘すぎるという意味)。そのような関係自体は「お砂糖関係」「お砂糖」と表現され、この「派生した用法」がVRChatに持ち込まれ定着に至る(詳細はニコニコ大百科へ)。

■10月2日~10月8日の週間HOTワード

■SM調教師瞳

 『SM調教師瞳』(エスエムちょうきょうし・ひとみ)シリーズは、西武企画が発売したスーパーファミコン用のアダルトゲーム。任天堂に無断で既存のゲームソフトのロムを別のロムに差し替えて作成・販売された、俗に『アングラソフト』と呼ばれるソフトである。

 差し替え元には、当時の発売前における過剰在庫品だった『ジーコサッカー』が用いられており、『ジーコサッカー』以外にも『スーパーメトロイド』や『ヨッシーのロードハンティング』等が差し替え元として使われている。Vol.1~3と番外編2本の計5本が作成された。前述の通り、SM調教師瞳は『ジーコサッカー』を大量にかき集めて作成されたため、現在市場に出回っている『ジーコサッカー』を買うと、『SM調教師瞳』に遭遇する場合があり一部のファンからは「ジーコガチャ」と呼ばれている。(詳細はニコニコ大百科へ)。

■ダンダダン

 ダンダダン(DAN DADAN)とは、龍幸伸によるWeb漫画作品である。2021年4月6日より少年ジャンプ+で配信開始、毎週火曜更新。怪奇現象と戦う少年少女を描いたジュブナイルバトル系作品。

 連載当初から人気を呼び、最新話更新日には100万閲覧を超える人気を獲得、『SPY×FAMILY』『怪獣8号』と並ぶジャンプラ連載群の看板タイトルとなった。電子書籍を含めたコミックスの累計発行部数は2023年12月時点で320万部を突破。
 週刊連載の域を超えた美麗さと高密度でも観やすい画面構成などが評価されており、次にくるマンガ大賞2021・Webマンガ部門では第2位を獲得。怪獣8号とジャンプラ作品でワンツーを成し遂げている。またオカルト専門誌の老舗・月刊ムーも注目しており、本誌で度々ダンダダンの特集が組まれています(詳細はニコニコ大百科へ)。

■10月9日~10月15日の週間HOTワード

■祠

 10月9日のXの投稿をはじめ、SNS上では「あの祠に行ったんか?」「あの祠壊したんか!?」等のネタ投稿がたびたび見られる。「村人が『祠に行く(壊す)と祟られる』と思っていたが、実は…」というパターンが多い。ただ、稀に余計に被害が大きくなったり、話が予想外の方向に行ったりすることもある。

 創作物での初出は不明。そもそも「あの祠に行ってはいけない」という言い伝えは現実の村にも存在する(した)可能性はあり、「祠を壊してはいけない」であればなおさら現実世界でも通用する話ではある。刊行物やネット上の投稿物より前に、民話や風習の時点で類似した話があったとも考えられる(詳細はニコニコ大百科へ)。

■ザ・エンドってね

 2012年、とある生主がスーパーマリオワールドのRTA(リアルタイムアタック)実況を配信。しかし、これはすでにニコニコ動画に上がっているRTA動画をそのまま垂れ流し、あたかも自分がそれをプレイしているかのように実況しているという配信であった。

 RTA実況として不自然な進行だったため、放送中の時点で一部のリスナーから疑いの目を向けられていたが放送の最後でマリオ・ルイージ・ピーチ姫の画像に「THE END」の文字が浮かび上がるシーンにて放送画面の下部に「最後までご視聴いただき ありがとうございました」という、生配信ではありえないはずの字幕が出現。
 これを見た生主は「ザ・エンドってね。はい、お疲れ様でしたってね」と言い残し放送を終了となった。

 この事件以降、マリオワールドRTA界隈では「ザ・エンドってね」をはじめとした発言がネタとして使われるようになり、2018年にはアニメ『ポプテピピック』がネタの一つとして作中にこれを採用。地上波デビューを果たしたことで、知名度が一気に上昇した。

 10月10日にXに投稿された、ニンテンドーミュージアムの体験コーナーで撮影された動画をきっかけに再び話題になった(詳細はニコニコ大百科へ)。

■10月16日~10月22日の週間HOTワード

■西田敏行の年表

 俳優の西田敏行さんの訃報が伝えられた影響で「西田敏行の年表」というネットミームに注目が集まりました。謹んでお悔やみ申し上げます。

 12作もの大河ドラマに出演してきた西田敏行さんの活躍を日本史になぞらえて紹介するもので、たとえば

1868年(慶応4年)薩摩藩の西田敏行らと長州藩の西田敏行らが協力して幕府を倒す (それをナレーションする西田敏行

 これは

1868年(慶応4年)薩摩藩の西田敏行(『翔ぶが如く』で演じた西郷隆盛)らと長州藩の西田敏行(『花神』で演じた山縣有朋)らが協力して幕府を倒す (それをナレーションする『西郷どん』の西田敏行)

 という状況を表しており、ニコニコ大百科では西田敏行さんの大河ドラマでの活躍を網羅した年表を読むことができます。

■モエチャッカファイア

 ゲーム『ゼンレスゾーンゼロ』のキャラクター、 エレン・ジョーのイメージソング/キャラクターソング。

 2024年7月19日にシンガーソングライター「弌誠」(イッセイ)さんが配信リリースした楽曲で、リリース4日後の2024年7月23日にはYouTubeでミュージックビデオが公開されました。

 低音の歌声やサビでの印象的なダンスシーンなどが人気を集め、投稿者史上最速となる投稿後2週間での100万再生を達成。さらに、投稿後2か月の9月23日には1000万再生を達成しました(詳細はニコニコ大百科へ)。

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