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最終更新日:2024年09月02日

アイスバスとは?メリット・デメリットと実際のやり方を解説 全国

スポーツ選手や有名人の間で注目を集めているという入浴法「アイスバス」。この記事では、話題のアイスバスについての情報をまとめてお伝えします。
アイスバスの効果やメリット・デメリットのほか、自宅でのアイスバスのやり方も具体的にご紹介しますよ!

アイスバスとは?

アイスバスとは?
まずはアイスバスとは何か、なぜ注目されているのかを押さえておきましょう。

アイスバスは冷水浸漬法というスポーツ療法の一種

アイスバスとは、おおよそ15℃以下の冷たい水に体を浸す入浴法。アスリートが運動後の回復のために行うスポーツ療法の一種で、冷水浸漬法(れいすいしんしほう、CWI: Cold Water Immersion)とも呼ばれます。疲労を最小限に抑え、パフォーマンスを高める効果があるとされています。

アイスバスで低温の水にさらされると、体内の血流が遅くなります。その状態から室温環境に戻ると、血流がより速くなるため、運動で傷ついた筋肉に血液が素早く届き、回復の促進や炎症の緩和につながるというのがアイスバスのメカニズム。ほかにも免疫システムの強化、脂肪燃焼の促進、肉体的エネルギーの向上、気分の改善などの効果がみられるという報告もされています。

冷たい水での全身浴だけでなく、腕や足など身体の一部だけを浸す、冷水シャワーを浴びる、海で泳ぐといったものもアイスバスに含まれると考えられています。

アイスバスが注目される理由

ラグビーの日本代表選手たちが、練習のあとでアイスバスに入っているSNS投稿が話題になったのをご存じのかたもいるのではないでしょうか。Web上ではほかにも、テニスやサッカー、野球、水泳、陸上、自転車など、多種多様な競技のトップ選手たちがアイスバスを使っている様子が見られ、アイスバスがアスリートの疲労回復法として広く浸透していることがわかります。

アイスバスはスポーツ界のみならず、アメリカのテック企業幹部やセレブたちの注目も集めています。たとえば歌手のレディ・ガガさんは、美容・ダイエットのためにアイスバスを活用しているそう。アイスバスで冷水に体を浸すことは、サウナで「ととのう」のと同様のリラックス効果や幸福感が得られるともいわれています。

アイスバスのメリット・効果

アイスバスのメリット・効果
スポーツ選手をはじめ、幅広く注目を集めているアイスバス。そのメリットや効果について、詳しく見ていきましょう。

メリット1.筋肉痛の軽減

激しい運動をすると、筋肉は傷つき炎症を起こします。アスリートがトレーニングや試合のあとに、アイスパックや冷却スプレーで酷使した筋肉を冷やし、炎症を抑えようとしているシーンはよく見られますね。
アイスバスで全身を一気に冷やせば、筋肉の損傷や炎症、腫れを防ぎ、より効率的な回復が期待できます。また、筋肉が回復する際に起きる筋肉痛も和らげることができます。

メリット2.睡眠の質の向上

寝室を涼しくすると寝付きやすく、ぐっすり眠れるとよくいわれますが、それは深部体温が下がりやすくなるため。アイスバスで体温を下げることでも、睡眠の質の向上が期待できます。
また、アイスバスで体全体の温度を下げることで、副交感神経が優位になり、体が休息モードに入りやすくなります。運動後の疲労回復に不可欠な、良質な睡眠を得やすくなるのです。

メリット3.血行の促進効果

アイスバスで体を冷やしてから室温に戻ると、冷却により収縮していた血管が再拡張し、血行が促進されます。血行が良くなると、激しい運動によって体内にたまった老廃物や炎症物質を押し流し、新鮮な酸素と栄養をすみずみまで行き渡らせる効果があります。

メリット4.静水圧効果

浴槽に体を浸して水の圧力を得る「静水圧効果」も、アイスバスのメリットの1つ。水圧により皮膚や末梢の血管が圧迫されることで、血液やリンパの循環が良くなります。血管の収縮による血行促進効果に静水圧効果が加わることで、筋肉の腫れを防ぐ効果が期待できるとされています。

メリット5.リラックス作用

「メリット2.睡眠の質の向上」でも触れたように、アイスバスで体全体の温度が下がると、運動により活発になった交感神経の働きが抑えられます。かわりに休息モードである副交感神経が優位になり、体をリカバリーさせる状態にサッと切り替わるのです。
副交感神経が優位になると胃腸の活動が活発になるため、運動後の栄養補給もスムーズにできるようになります。

メリット6.熱中症対策になる

アイスバスは、高温多湿な環境で運動や労働をすると起きる「労作性熱中症」の対策としても注目されています。水は空気よりも熱伝導率が高いため、氷のうや保冷剤を脇に挟んだり、日陰で扇風機の風に当たったりといった熱中症対策よりも、アイスバスに全身を浸けるほうが素早く冷却でき効率的といわれているのです。

ただし、アイスバスによる熱中症対策には、体を冷やしすぎる「過冷却」のリスクもあります。専門の知識を持った人の監修のもとで行うことをおすすめします。

アイスバスのデメリット・リスク

アイスバスのデメリット・リスク
アイスバスには運動後の回復を助けるさまざまメリットや効果がある反面、デメリットやリスクもあります。

アイスバスの実践を検討する際に押さえておきたい、デメリットやリスクをピックアップしました。

低体温症のリスク

アイスバスで最も気を付けたいのが、冷水への入浴で引き起こされる低体温症。体の自然な発熱ペースを上回るスピードで体温が失われ、緊急の医療措置が必要になる症状です。

低体温症を避けるには、アイスバスに長時間浸かりすぎないようにしましょう。目安は15分ですが、それより短い時間でも、めまいやひどい震えを感じたらすぐに水から出るようにします。

また、万一に備えて、1人ではアイスバスに入らないようにすることも大切です。特に初めてアイスバスに挑戦するときは、必ず誰かにそばにいてもらいましょう。


心疾患・糖尿病の人には危険

冷水への入浴は心拍数を下げる作用があるため、心疾患がある人はアイスバスに入ることはおすすめしません。

糖尿病の場合も、体幹温度の維持が難しくなるため、アイスバスは避けたほうが良いでしょう。このほかにも既往症がある場合は、まずは主治医に相談し、許可を得てからアイスバスを利用しましょう。
子どもや妊娠中の人も、アイスバスには入らないほうがよいとされています。

アイスバスのやり方

アイスバスのやり方
アイスバスのメリット・デメリットをしっかり理解したら、いざ挑戦!アイスバスへの入り方を紹介します。

アイスバスに浸かる時間の目安

アイスバスに体を浸す時間は、おおよそ5分から15分程度を目安とします。

初めてアイスバスに入るときは3~5分程度からスタートし、慣れてきたら徐々に浸かる時間を長くしていくのがおすすめです。ポイントは、決して無理をしないこと。気分が悪くなったり、耐えられなくなったりしたら、我慢せずすぐに水から出ましょう。

どんなに長くても、20分以上アイスバスに浸かることは避けるべきとされています。

アイスバスに最適な水の温度

アイスバスの水温は、10~15℃程度が最適とされています。

温度調節は水に氷を加えて行うのが一般的ですが、断熱素材の浴槽と温度調節が可能な冷却水循環装置(チラー)がセットになったアイスバス用の製品を利用すれば、より簡単に水温を調節できます。

運動後なるべく早く入る

アイスバスに入るタイミングは、激しい運動をした直後が最適。理想は運動後30分以内です。遅くとも運動を終えてから1時間半以内に入らないと、アイスバスの効果が得られなくなるといわれています。

なお、アイスバスは激しいトレーニング後のリカバリーには効果的な反面、軽い運動程度ではあまり必要ないといわれています。アイスバスを使いすぎると、筋肉の肥大や筋力増強にマイナスの効果となる場合もあるので、注意が必要です。

アイスバスの入り方

アイスバスに入る手順は次のとおりです。

1.アイスバスに入る前に、シャワーで体に付いた泥や砂、汗を落とします。

2.アイスバスに足から入り、ゆっくりと腰までを水に浸けます。
※勢いよく飛び込んだり、頭から入ったりしないよう注意しましょう。

3.水温に慣れてきたら、ゆっくりと腹部、腕、胸の順に水に入れ、肩まで浸かります。

4.そのまま5~15分間、体を浸します。
※入浴時間は行った運動の強度や気温などにより調整しましょう。
※耐えがたい辛さや気分の悪さを感じたら、無理せずに浴槽から出ましょう。

アイスバスを出た後のケア

アイスバスから出たら清潔なタオルで体の水分を拭き取り、毛布やバスタオルで体を包んで温めます。

シャワーやお湯に浸かることはせず、そのまま30分ほどおいて自然に体温が上がるのを待つのが基本ですが、必要に応じて温かいシャワーを浴びてもかまいません。ただし、急に熱いお湯に触れたり、入ったりしないように注意しましょう。

アイスバスで温度感覚が鈍くなっている可能性があるため、やけどのおそれがあります。

自宅でのアイスバスの作り方

自宅でのアイスバスの作り方
自宅でアイスバスを行うにはどうしたらいいか、準備方法を解説します。

自宅の浴槽を使ったアイスバス

最も手軽なのは、自宅のお風呂の浴槽を利用するアイスバス。バスタブに水と氷を混ぜ、全身が浸かる程度に入れます。水温が10~15℃になるように、温度計で測りながら氷の量を調整します。

水温によっては大量の氷が必要になるので、市販の氷を購入したり、アイスバス用の大きな氷が作れる製氷トレイ(キューブトレイ)を利用したりするなどで用意しましょう。

アイスバス用グッズを使う

氷を大量に準備することを考えると、自宅の浴槽でのアイスバスはちょっと現実的ではないかも……そういうときは、ビニールプールやバケツなどを利用した簡易アイスバスを検討してみてはいかがでしょう。全身浴ほどの効果は期待できませんが、比較的簡単に実践できるのが魅力です。

手軽に、でも本格的なアイスバスに入りたい場合は、バスタブ付きの氷風呂用冷水器(チラー)の導入も検討してみては。水温を簡単に調整できるうえ、多くの場合は水の汚れを除去するフィルターも付いています。

そのほか、自宅でのアイスバス実現に便利なアイテムの一例を紹介しましょう。

製氷皿 製氷器 蓋付き シリコン アイストレー
自宅の冷凍庫で、特大アイスブロックが作れるシリコン製の製氷皿。折り畳み式なので、使わないときはスペースを取らず収納することができます。

折り畳み足湯バッグ 上ふた付き足湯用のバケツ型バッグを活用すれば、手軽に足だけのアイスバスを実現できます。直径31㎝の円筒形で、高さが20cmと38㎝の2サイズ。5種類の素材を重ねた保温層と蓋つきで、外気温の影響を受けにくく温度が保たれます。折り畳み傘ほどの大きさに収納できます。

 アイスバスに入るうえでの注意点

アイスバスに入るうえでの注意点
最後に、アイスバスに入る際の注意点を改めて取り上げます。アイスバスを実践する際は、気を付けるようにしましょう。

水温を下げ過ぎない

初めてアイスバスに挑戦するときは、適温の10~15℃よりも少しぬるめの16~18℃から始めるのがおすすめです。

回数を重ねてアイスバスに慣れてきたら、1~2℃ずつ温度を下げて適温に近づけていきましょう。
アイスバスでは、温度は低ければ低いほど効果的、ということはありません。水温は10℃以下にならないように注意しましょう。

20分以上は浸からない

「アイスバスに浸かる時間の目安」でも触れたとおり、アイスバスへの入浴時間は最初は3~5分から。慣れてきたら少しずつ時間を長くしていきますが、最長でも15分程度にとどめましょう。20分以上浸かることは避けるべきとされています。

15分未満でも、冷たさに耐えられなくなったり気分が悪くなったら、無理をせずすぐにアイスバスから出るのは鉄則です。

アイスバス内に水流があった方がよい

アイスバスに浸かると、体温で体の周囲から水温が上がっていきます。体温を効率よく下げアイスバスの効果を最大限に得るには、浴槽内に水流を作って、常に冷たい水が体に触れている状態にするのが理想的です。

アイスバスのメリット・デメリットを理解して取り入れるか検討しよう!

運動後の疲労やダメージの回復に効果的といわれるアイスバス。

トレーニング後に取り入れたいと考えている人も多いのではないでしょうか。挑戦してみる場合は良い点ばかりではなく、デメリットや注意点もしっかり理解したうえで、無理せず楽しんでくださいね。

#アイスバス #アイスバス やり方
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タツエダコ
タツエダコ

関東在住ライター。万年コリコリの首と肩をほぐしてくれる温泉でのひととき(と、その後の一杯)を楽しみに、日々を過ごしています。真冬の寒い夜に、露天風呂で長湯するのが好きです。

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