答え合わせ
収録後、三人に「答え合わせして!」と頼まれたので、一戦ずつ説明しました。
あまりにも納得してくれなくてめんどくさかったんですが、知らない人からしたらこんなもんなんでしょうかね。
「まず、三人の予想では猪木(猪狩)VS馬場(斗羽)というカードが絶対あるとのことでしたが……ありません!」
「えっ! じゃあ馬場さんは何で居るの?」
「猪木VS馬場をやらないなんて、もったいなさすぎる。編集者はアドバイスするべきだったんじゃないでしょうか」
※猪木VS馬場は、ちゃんと最大トーナメント後に『外伝』として実現します。
「そして、長島さんが弱いと言ってた中国拳法の烈海王ですが……ムチャクチャ強いです。たぶん刃牙世界で屈指の強キャラ。最大トーナメントでは準決勝まで進出します」
「答えを聞いてもまだ信じられない。ほんとに強いの~? 弱いやつばかりをハントしてるだけじゃないの?」
「ハンターハンターのヒソカかよ」
「1回戦、ボクシングのラベルト・ゲランと空手の加藤清澄の試合なんですが……夜叉猿が乱入して二人共ボコボコにされます」
「そんなもん読めるわけないでしょ!!!」
「これに関しては知らない人が正解を出すのはほぼ不可能だったと思います。申し訳ない。次に、長島さんが大嫌いな花山薫……」
「ザコなんでしょ? 僕が正しかったんでしょ?」
「めちゃめちゃ強いし、1~2を争うほどの人気キャラでもあります。最大トーナメントでは2回戦で愚地克己に負けますが、試合の内容的には実質勝ってました」
「納得できない! 刃牙って、格闘技を好きな人が読むマンガじゃないの!? 喧嘩師が勝つなんてあり得る?」
「刃牙は『格闘技を好きな人が読むマンガ』ではなく、『グラップラー刃牙を好きな人が読むマンガ』です」
ちなみにジャック・ハンマーが毒針を刺す時はこういう感じだそうです
「じゃあ暴走族(柴千春)と柔道の畑中さんとの試合は?」
「真面目な畑中が負けます」
「柴千春がバイクに乗ってタバコ吸ってる間も、畑中さんは真面目に練習してたのに?」
「負けます。これ大事な考え方ですけど、『こっちが勝った方がおもしろい』と予想するのが正解です。そんなマンガの方が読みたくなるでしょ」
「まさか優勝はしませんよね」
「2回戦でボクシングヘビー級王者アイアン・マイケルと戦って、しかも勝ちます」
「そんなバカな!!! 絶対ない! 一体どんな試合か見てみた…………あっ」
「そういうことです。マンガだから『見たくなる試合』が正解ってわけですね。ただしその試合で重症を負ってしまうので、以降はレスリングのガーレン選手がリザーバーとして出場します」
「今回優勝するという予想の天内悠選手ですが……1回戦で、いわば乱入みたいな形で出場し、そして2回戦で愚地独歩に負けます」
「他のは外れても天内悠の優勝だけは当たってると思ってた!」
「むしろなんでポッと出のキャラが優勝すると思ったんだよ……。ちなみに優勝は、範馬刃牙でした」
「え~! 初出場で優勝するって、都合が良さ過ぎる。じゃあ第2回の大会は誰が勝つんですか?」
「最大トーナメントはこの1回しか行われてません!」
「ちょっと待ってください。鎬紅葉と決勝を争ったのは刃牙ってこと?」
「鎬紅葉は1回戦で弟に負けるから!」
「えっ、医術があるのに!」
「そもそも医術は格闘技に関係ない。決勝の相手はジャック・ハンマーでした。ジャック範馬っつって、実は刃牙の兄だったんです」
「なんじゃそれ」
「さあ、もう2時間半も喋ってるんで、いいかげんシメましょう。最後に、今回の収録の感想をお願いします」
「2時間半も語れる部分があるマンガってすごいと思いました」
「天内悠が美形すぎて、ちょっと好きになってしまいました。予想は外れましたが、私の中では悠が優勝です」
「実際の格闘技から外れすぎてませんか? これじゃ売れないのでは……と言いつつも、めちゃめちゃ読みたくてしょうがないです。そりゃあ人気が出ますね」
三人共「絶対ちゃんと読もう!」と盛り上がってくれたので、刃牙ファンを増やすことには成功した……?