4日、アメリカのアントニー・ブリンケン国務長官が、BBCのジェイムズ・ランデイル外交担当編集委員に対して、
ウクライナが「時間をかければ、もちろん」ロシアに勝てると確信していると話してニュースに:
米国の国務長官が『ウクライナがロシアに勝てると確信する』根拠について、何か具体的に書いてあるのかな…と記事を見てみると:
国務長官は、「ロシア軍が全力をかければ、ウクライナの実力をはるかに上回る」と認めた上で、ウクライナ国民の意志の力を評価。ロシア政府がウクライナ国民の気骨まで屈服させることができないのは、「やがて」明らかになるはずだと話した。
<中略>
それでもなお、「もしロシア政府がウクライナの現政権を倒して、自分たちの傀儡(かいらい)政権を作るつもりでいるなら、ウクライナ国民4500万人がなにかしらの形でそれを拒否するはずだ」と長官は述べた。
「この状況がいつまで続くのかは言えない。しかし、自分たちの未来と自由のため情熱的に戦っている4500万人を、ロシアが屈服させらるのか。ロシアがウクライナを完全制服しないまま、そんなことができるのか」
…という感じ。
漠然としたイメージしか書いてなくって、拍子抜け。
もし、ロシア政府がウクライナの現政権を倒して(=ロシア軍が首都キエフを武力で、一時的に占領して)、自分たちの傀儡政権を作ったとしても…の後に、ブリンケン国務長官さんにお話して欲しいのは:
「ウクライナ国民4500万人が拒否するはず」
じゃなくって、例えば、
「武力で他国の領土を奪うという国際法違反、国連憲章違反を犯したロシアに対する諸外国からの経済制裁はそのまま継続される(または、さらに強化される)ので、ルーブルはさらに暴落、物流も滞り、ロシア国内で急速にインフレが進み、国がもたない。」
とか、
「諸外国からロシアへの経済制裁を解除するには、ロシア軍のウクライナからの完全撤退だけではなく、壊した建物、殺したウクライナ市民などに対する巨額の賠償金も含め、ウクライナ側の要求を殆どすべて受け入れなくてはならなくなるだろうし、それは、つまり、ウクライナの勝利ということ。」
などなど、もう少し具体的に、なぜ、ウクライナがロシアに勝てると言えるのか詳しく説明して欲しいなと思います。
あと、アメリカのメディアでは、アメリカならではと言いますか、元米軍の司令官などのとても偉い様々な退役軍人の方々が登場して、「なぜ、ウクライナがロシアに勝てると言えるのか」を説明してくれておりまして、冒頭のスクリーンショットは、その1例。
<戦いの原則(Principles of War)>
- 目的の原則とは軍事作戦が達成するべき目的を明確に方向付ける原則。
- 攻勢の原則とは戦いの主導権を獲得、維持、発展させる原則。
- 物量の原則とは戦闘力を決定的な地点と時点に集中させる原則。
- 戦力節約の原則とは本質的な戦闘力を無駄なく配置させる原則。
- 機動の原則とは戦闘力の柔軟な適用を通じて敵を不利な地点に位置させる原則。
- 指揮統一の原則とは全ての目的が一人の責任ある指揮官のもとで統合されている原則。
- 警戒の原則とは敵が不測に前進行動することを決して許さない原則。
- 奇襲の原則とは敵が予想していないある時点または地点において敵を打撃する原則。
- 簡明の原則とは行動の計画を簡潔かつ明快に準備しておく原則。
なお、
3月2日時点のロシア軍は、この『戦いの原則』の2~9が全て失敗している大敗北状態なんですって。
3月2日時点のロシア軍は、この『戦いの原則』の2~9が全て失敗している大敗北状態、とのこと
ちなみに、ロシアによるウクライナへの軍事侵攻をめぐって、先月28日からの3日間、193の加盟国のうちおよそ120か国の代表が演説を行い、最後にアメリカなどが提出した決議案の採決が行われた国連総会の緊急特別会合では、欧米や日本など合わせて141か国が賛成し、ウクライナ情勢をめぐるロシアの国際的な孤立がいっそう際立っております。
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