ITコンシューマライゼーション

中田さんの CES & Macworld 記事.例によって ITpro というサイトの既存イメージ斜め上をいくところに,良い感じの存在感があります.
個人的に面白かったのはこのあたり.

「使い勝手の時代」は企業システムにも到来するか?

最後に,ITpro向けの話題で締めくくりたい。「ソフトウエアの使い勝手(UI)の優劣が,製品の優劣を決める」という考え方は,企業情報システム分野において,長らくタブー視されていたように思う。重要なのは安定性や機能であって,「GUIを全面採用した,使い勝手の良いWindows Server」などと記事で書いた日には,読者のお叱りを受けるのが常だった。

1月4日の記者の眼でも書いたように,ITproがCESやMacworldを取り上げたその理由は,ここ数年,IT分野の新技術がまず消費者分野(コンシューマ)で採用され,その後企業分野(エンタープライズ)に波及するという,「ITコンシューマライゼーション」(関連記事)と呼ばれる現象が起きているからだった。企業情報システム分野でも,ソフトウエアの使い勝手(UI)がより重視されるのではないだろうか−−CESとMacworldを取材して,今はそう感じ始めている。

ひと昔の企業や大学といえば,個人が買えないような高価な最新設備に触れられる限られた環境だったのに,ここ10年のとんでもない価格破壊の末に,もはや保守派の代名詞になっちゃった感じですね.うちの大学も古い機材や OS がごろごろ現役で動いています.
Joel が言うように「プログラマのやる気を出させるには給料を上げるより開発環境を快適にした方がいい」なんて考えている会社は少数派で,狭いディスプレイと遅い PC のせいで時給をいくら余分に払っているか考えることすらまだまだタブーなのでしょうね