スーツは戦闘服だろ常考

仕事モードと非仕事モードをはっきりと区別しなくて良い職種は羨ましいのう…とは思わないけれど、スーツってのはアフターで居酒屋で座敷に上がっちゃうとこれほどダメな格好はないと思ったりもするけど、仕事服としても、フォーマルとしても、記号としても、十分に定位置を得た格好ではあるわけです。少なくとも、建物が西洋化した現在、和服を着るよりはリーズナブルではあります。
以下のようなやりとりがありました。
課長はスーツを着るべき? : NED-WLT⇒404 Blog Not Found:課長が着るべきなのは「戦闘服」⇒負の遺産であるスーツは、もう使えないのか? : NED-WLT

いわゆる「カチッとした服装」というのは、それを着用している本人の気持ちをグッと引き締める効果があることも知られています

課長はスーツを着るべき? : NED-WLT

仕事が趣味の延長ではなく、ある種の緊張感を伴うものである、という人にとってはこうした機能は必要でしょう。普段着でだらしなくならないためにはどうしても「おしゃれ」になってしまいますが、服装を主張するのが仕事でもない限り、一歩引くべきですし。

課長には「現場のトップ」という機能が欠かせないからだ。課長というのは軍隊で言えば尉官。管理職としては、最前線に立つ機会が多いポジションでもある。古代ローマで言えば、百人隊長である。

404 Blog Not Found:課長が着るべきなのは「戦闘服」

いや、佐官くらいじゃね?課長舐めてない?
そういう比喩はさておき、

それで、スーツの「戦闘服」としての機能であるが、これは現代のビジネス事情を考えると最低と言わざるを得ない。
まず、収容能力の乏しさ。上着、特に男の上着というのは単なる服ではなく、「武装」を収納する場所でもある。女性の場合、男性がポケットに入れるようなものはバッグ(purse)に入れる場合が多いが、これは女性の方が服装をも含めた「見た目」で判断される度合いが高いことの裏返しでもあるのだろう。

404 Blog Not Found:課長が着るべきなのは「戦闘服」

この現代のビジネス事情というものがさっぱりピンと来ないのもそうなんだけど、じゃあ、何が戦闘服足りえるの?何で武装しなければならないの?服からノートPCとプロジェクタが出てくるならすごいと思うけど、PDAくらいならスーツに収納できるし、大体、課長がビジネスを行うに際してそれを仮に戦闘と考えるのであれば、持つべき武器は頭脳であり、威厳であるわけで、軍服の肩モールよろしく、見た目がそれを指し示していることが必要であろうし、部下に対しても、指示を仰ぐべき人間がどこにいるかを指し示しているわけだ。現場の指揮官って指揮官が作業してちゃダメだろう。課長舐めてんの?
大体、元々レジャー用だった服が機能性の為にビジネス用として着られるようになったらしいけどね。源流は軍服だし。

部下たちもスーツを「必要悪(=課長の戦闘服)」として認識してくれるのではないでしょうか。もちろん、このためには、部下にも課長の仕事のなんたるかを把握してもらう必要があるでしょう。

負の遺産であるスーツは、もう使えないのか? : NED-WLT

こういう認識もそうだけど、スーツがマイナスイメージを持たれているのは、人とちゃんと一線を引いたビジネスマン同士として会う機会の減少によるものでしょう。確かに、必要が最小限な業界もあるわけです。緊張感を要さないというのは仕事としてどうかと思わなくもありませんが、そのことが仕事の効率を左右するのであればまあいいでしょう。
しかし、必要以上にスーツを貶める必要はないでしょ。dankogaiなんかは単に嫌いなだけでしょ。でも、ビジネスという記号が変に曖昧になり、まともな敬語での電話応対もできなくなっている昨今ではむしろ必要なものかも知れませんよ。誰かみたいに、徴兵制にして軍隊で鍛えろ、とまでは思いませんが。

スーツの一番の問題、それは服というのは状況にあわせて変わるべきものであるのに、スーツが状況の方を服にあわせることを少なからず強いていることだ。たかが服の分際でおこがましいことこの上ない。

404 Blog Not Found:課長が着るべきなのは「戦闘服」

前半はその通りだけど、後半はスーツを舐めていませんか。状況を変える強制力!なんという服の力!(そういうこと言いたいわけじゃないと思うけどw)
まあなんだ、別にこれらの主張を間違っている!と否定したいわけではないのですけれども、スーツを普通に着て、ちゃんとした革靴履いて、仕事をしていてなんの不満もないというか、毎朝さあ仕事だって気分で定時に出社してできるだけ定時に帰るIT系勤め人もいるってだけのことですな。十分に機能的だし、何かを妨げることもない。別に窮屈でもないし、変にだらしなくもならない。お金をかければそれなりにファッショナブルだし。男の戦闘服として、何がいけないのかさっぱりわかりません。
これを読んでジャパニーズビジネスマンになろう!