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「なろう系小説」と呼ばれる小説をご存知ですか?
「小説家になろう」という無料のWeb小説投稿サービスに投稿されている作品のことを指すのですが、今では「小説家になろう」以外にも「カクヨム」などのサービスがあるので、その辺りの線引きはやや曖昧になっています。
ただ共通しているのは、総じて「ファンタジー小説」が多いということ。
今では「転生モノ」「悪役令嬢」「成り上がり」「ダンジョン」など、ある程度のジャンルができているほど作品が豊富です。
今回は、そんな「なろう小説」の『ハズレポーションが醤油だったので料理することにしました』についてご紹介します。
少し前の作品ではあるのですが、偶然広告を見かけまして……書店員時代に聞き覚えがあるタイトルだったので、何気なく読んでみたのですが。
発想が面白すぎてぐいぐい引き込まれてしまいました。
【目次】
- ハズレポーション=醤油、という新たな発想
- 主人公が“醤油”として使うからこそ面白い物語
- ハズレポーションだけでない、ファンタジー食材の活用法
- ファンタジー世界の話でありつつ、現実の料理と結びつけているところに親近感
- まとめ
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ハズレポーション=醤油、という新たな発想
そもそも「ポーション」とは?
ファンタジー作品における「ポーション」とは「体力回復薬」のことです。
一般的に液体なので、飲むパターンが多いのですが…中には体に直接ふりかけるパターンも。
入手方法は様々で、モンスターを倒すと手に入ったり、専門職の人間が調合したりと、作品によって設定は様々です。
ちなみに『ハズレポーションが醤油だったので料理することにしました』の世界では、ポーションはモンスターを倒して手に入れる、飲み薬の扱いです。
ポーションを料理に活用するという発想の斬新さ
つまり「ポーション」とは現代で言う「薬」。
それを「料理」に使えるものとして設定してしまう斬新さが、この『ハズレポーションが醤油だったので料理することにしました』の面白いところなのです。
作中では、ハズレのポーションは薬効のないものとして処分されることがほとんど。
しかも、不味くて飲めたものでもありません。
しかしそのハズレポーションは、回復効果のないただの調味料……つまり醤油だったのです!
主人公が“醤油”として使うからこそ面白い物語
ただ、作中ではハズレポーションは「捨てるもの」という認識の世界です。
つまり、ハズレポーションが“醤油”だという設定はいいものの、それをどうやってストーリーに絡めるのか?
それは主人公の存在です!
主人公はファンタジー世界の生まれではなく、現代に生まれたごく普通の日本人主婦。
それがある日突然、不思議な力でファンタジー世界に迷い込んでしまったという設定なのです。
ちなみに「なろう系小説」界隈ではこれを「転生モノ」と呼びます。
主人公はファンタジー世界に戸惑うものの、偶然出会ったやさしい冒険者たちに助けられ新しい生活を開始します。
そして料理が得意な主人公はハズレポーションが“醤油”として使えることに気づき、それを使って冒険者たちが見たこともない料理……いわゆる現代の料理を作ってみせるのです。
ハズレポーションだけでない、ファンタジー食材の活用法
『ハズレポーションが醤油だったので料理することにしました』の世界はファンタジーなので、その他にも現代では見慣れないアイテムや生き物が登場します。
ポーションだけでも種類がいくつかありますし、それに加えて「魔石」という魔力が込められた石なども。
この「魔石」は主に豆系の食材として活躍することになります。
さらには「クラーケン(イカのようなモンスター)」や「コカトリス(鶏のようなモンスター)」なども登場。
クラーケンはイカとして料理に使い、コカトリスは産んだ卵を活用します。
こんな風に、ファンタジー世界で登場するアイテムや生き物が、現代でよく見る食材として見立てられているのです。
ファンタジー世界の話でありつつ、現実の料理と結びつけているところに親近感
ファンタジー世界でファンタジー料理を作っていても、わたしたちは味や見た目について自分が知っている料理の中から近いものを想像することしかできません。
しかしこの『ハズレポーションが醤油だったので料理することにしました』は、作っているのは角煮やからあげなど現実にある料理。
材料はファンタジー世界のものですが、使用意図を現代の調味料や食材にうまく置き換えて料理を作っているので、読んでいて想像しやすいんですよね。
逆に「このファンタジーアイテムは現代で言う何の調味料なんだろう?」というワクワク感まで感じさせてくれます。
まとめ
『ハズレポーションが醤油だったので料理することにしました』は、ファンタジーアイテムを現代の調味料などに当てはめた料理小説と言っても過言ではありません。
さらにはそれだけではなく、ファンタジー小説らしくモンスター討伐やダンジョンなどの話も出てくるので、冒険小説が好きな方でも楽しめる内容です。
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