大学ではこの時期、3月末で退職される先生方の「最終講義」が行われます。部局によってやり方に多様性があり、例えば医学部では2月の2週目、金曜日に朝から(もしくは午後から)まとめて連続での講義となり、2015年以降は星陵オーディトリアム(もっとも大きい会場)で行われますが、他の学部では、一人ひとり異なる時間帯や講義室で行われるようです。また、最終講義とは別途、記念シンポジウムが開催されることもあり、過日は新潟大学脳研究所の崎村健司先生のご退職記念国際シンポジウムにお呼び頂きました。
山元先生は、Natureのcover article(表紙を飾る論文、本記事のサムネイル)をお持ちなくらい、著名な先生なのですが、本学脳科学のグローバルCOE時代から、まぁいわば苦楽をともにさせて頂いた同僚でもあります。実質的には
生命科学研究科の谷本 拓先生のオーガナイズにより招聘された登壇者は、山元先生の古くからの研究仲間と、元山元研に在籍され、現在それぞれのポジションで第一線の研究を展開されている方々で、山元先生の研究テーマであるsexual behaviorに関わる神経基盤のテーマであったり、その他の行動遺伝学を展開されています。東北大学以外の大学からも、このために参加した方がいるほど、レベルの高いものでした。(画像は、元学生さんで、今は名古屋大学で助教となっている石川さんとのツーショット)
長いお知り合いの方々は、サイエンスの話に加え、それぞれ山元先生やご夫妻とのツーショット、スリーショットなども披露され、とても和やかな雰囲気でした。山元先生ご自身のトークは無しで(最終講義が別途あるので)、どのトークにもツッコミを入れておられました。Neurogeneticsという雑誌の編集長をされているChung-Fan Wu先生は、昨年のノーベル賞受賞者の論文もこの雑誌に掲載されているという宣伝とともに、20年前の論文が現在でも引用されていることなどのデータを挙げ(下図)、論文は長く読まれるものであり、そういうサイエンスをすべきというメッセージも伝えておられました。
ちなみに、シンポジウムのポスター等のデザインは、Nature表紙を元にしたもの。ポスターのオリジナルテンプレートはデザインマトカさんによります。
山元先生、三菱化学生命科学研究所(当時)、早稲田大学、東北大学(青葉山、片平)に続いて4つ目の研究室のセットアップ、大変でしょうが、さらなるご発展をお祈りいたします!