インタビュー/コジェ、 「イ・セドルは私のアイドル、しかし勝負は自信がある」 

 
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▲今回の農心辛ラーメン杯で初めて中国代表になったコ・ジェに1ラウンドが開かれた重慶で会ってみた。


コ・ジェ9段. 飛んでるスタイルとよどみない行動で次世代スター席を予約している中国棋士だ。 韓国選手で比喩すればイ・セドルとカン・ドンユンを合わせたキャラクターと言おうか? 今年10月、コ・ジェはいよいよス・ウェを抜いて中国ランキング1位にのぼった。 ペ・テイル博士は自身が算定した10月世界ランキングでパク・ジョンファンに続き2位をコ・ジェに渡した。

コ・ジェは農心辛ラーメン杯が始まった重慶では毎日対局を検討して楽しい(?) 時間を過ごしている。 1ラウンドに出るつもりは全くないように見える安らかな表情だ。 今回の農心辛ラーメン杯各国選手が発表された時、韓国棋士の間では"今回の大会は韓国選手のうちで誰がコ・ジェを防ぐのかがカギだ。"という評が出回った。 

中国ランキング1位コ・ジェは農心辛ラーメン杯で主将に出ようか? そして近づく三星火災杯でイ・セドルとの対決はどう思っていようか? 2局が開かれた21日午後、検討室で席を移してしばらくインタビュー時間を持った。 

-農心辛ラーメン杯代表は初めてだ。所感と目標は? 
 
"多くの世界大会があるが、農心辛ラーメン杯は三国連勝戦という興味深い方式だ。 幼かった時から関心を持って見ていた大会だ。 羨望していた大会に出場できてうれしくて、ぴったり1勝だけしたら良いだろう。"

-最近ランキング1位に上がった。気持ちがどうなのか? 
 
"ランキング1位になったといって特別な感じはない。 自然な結果だ。 "

-以前インタビューで"中国ランキングは実力をまともに反映する。"として当時ランキング1位ス・ウェを奉った。もう本人が1位になったが実力が反映されたランキングか? 
 
"正しい。"

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▲インタビュー中であるコ・ジェ9段. 同じ年頃の棋士では応氏杯で優勝したパン・ティンウィもいて、梦百合杯で優勝したミ・ウィティンもいる。 これらは97年生まれであるコ・ジェよりただ一才多いだけだ。 それでもコ・ジェはこれらを抜いて断然集中スポットを受ける。 ただ成績だけでなくカリスマを持った'英雄'を渇望する中国囲碁界の念願のためであろう。

 

-今回の農心辛ラーメン杯にコ・ジェが主将で出てくる可能性もあるか? 
 
(笑)"まだ順番は決めていない。 誰が主将になるのか今は分からない。"

-自身が認める中国選手を挙げるならば? 
 
"答えにくいがス・ウェ、タン・ウェイシン程度が一番最初に浮び上がる。"

-去る三星火災杯8強インタビューでイ・セドル9段が"まだ置いてみたことがないのでコ・ジェの囲碁はよく分からない。"といった。コ・ジェはイ・セドルの囲碁に対してどのように評価するか? 
 
"イ・セドル9段はとても優れた棋士で、私にとってアイドルと同じ存在なのであえて評価できない。 " 

-イ・セドルとは翌月三星火災杯4強で会う。また、農心辛ラーメン杯でも可能性がある。勝負をどのように予測するか? 
 
"勝負は運が従わなければならない。 ただしどこで会っても勝つ自信はある。"

-世界大会参加でしばしば韓国にくるのだが印象はどうなのか?農心辛ラーメン杯2ラウンドが開かれる釜山(プサン)にも来る計画があるか? 
 
"韓国が好きだ。 特に食べ物が気に入る。 豚の三段バラ肉、ビビンバが記憶に残る。 釜山(プサン)行きは今回の1ラウンド結果を見て決める。"

-酒は飲むか?酒量は? 
 
"飲むことだけ分かる。 酒量はトクシュ(アルコール度数が高い酒)一杯程度だ。"

-ガールフレンドはいるか? 
 
"必ず聞くのか?(笑) 返事は保留する。"

-以前ある対局写真ではガムをかむ姿が出てくることもあった。 
 
"対局中にガムをかむのはとても悪いクセだ。 以前にうっかりそうしたことがあったようだが最近は絶対そのような事はしない。" 

-ネックレスと腕輪などファッションアイテムが独特だ。 
 
"特別に好みということではなくて、以前に家族と知り合いがプレゼントしてくれたので身に着けている。"

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▲コ・ジェは2015年10月に中国ランキング1位にのぼった。 2008年入段. 入段直後にはまあまあだった。 2013年三星火災杯16強、2014年天元戦準優勝で輝いた。 そうであっても‘かなり上手にする水準’という程度だったが同じ年におさめた甲級リーグ18連勝がものすごかった。 甲級リーグは中国の有名な棋士と韓国傭兵が加勢する舞台だ。 18連勝という疾走は他の棋士を圧倒するほどの実力でなくては出しにくい成績だ。 ついに2015年、第2回百霊杯を優勝することによって技量が絶頂に達したことを証明した。

 

-サイバーオロが主催する月間ランキング戦やインターネット世界大会WBC(サイバーオロワールド囲碁チャンピオンシップ)を知っているか? 
 
"月間ランキング戦は何回か出て行った。 成績はそれほど良くなかった。 今回のWBCも序盤に脱落した。 かなり以前にはサイバーオロ(新浪囲碁)にしばしば接続したが最近はまばらだった。 WBCに着実に参加する計画なので今後しばしば置くと思う。"

-インターネット対局と実際の対局はどんな差があるか? 
 
"皆感じが違うだろうが、私はインターネットで失敗が多いほうなので実際の対局をより好む。"

-コ・ジェが考える囲碁の本質は? 
 
"囲碁は勝負だ。 結局、勝敗が本質だ。 過程がいくら美しくても負けると意味がないと考える。"

-囲碁を'勝つ道'はどこにあるか?アマチュア ファンたちにヒントを与えると? 
 
"練習(実戦対局)が重要だ。 しかし盲目的にたくさん置いても実力が伸びることではない。 個人ごとに棋風と好みが違うので自分とよく合うところを自ら探して練磨しなければならない。 

-世界大会優勝(百霊杯)以後新しい目標ができたか? 
 
"優勝したといって以前と変わった事はない。 心がけをさらに新しくするだけで他の考えはしない。" 

-中国棋士は世界大会優勝後で成績が下落する傾向があるのだがコ・ジェはそうではない。何の秘訣があるだろうか? 
 
"絶えず努力する。 成績が良いことは運だ。 家族がそばで見守って力を与えてくれて心理的な面で助けをたくさん受ける。 "

-韓国でもコ・ジェの人気が日々高まっている。韓国囲碁ファンたちに一言お願いする。 
 
"感謝する。 私の囲碁を見守る方々が失望する事がないように着実に努力する。" 

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▲ 21日開かれた農心辛ラーメン杯2局検討室でウ・ガヤ(左側)と碁盤を向かい合って座ったコ・ジェ9段. 
原文記事:インタビュー/コジェ、 「イ・セドルは私のアイドル、しかし勝負は自信がある」