先日発売されたWeb+DB Press総集編に記事を寄稿した。お題が「記憶に刻む、あのコード」ということだったので、自分がiOSアプリ開発を始めた際にお世話になったImageStoreというOSSの画像ダウンローダーについて書いている。自分の記事は「初見で動きがわかるコード」という地味なタイトルだが、このソフトウェアが今の自分のコーディングに与えている影響を考えてみた結果、これがしっくりきた。
内容の詳細は誌面に譲るが、この記事を執筆するためにImageStoreの作者のPsychs氏にコンタクトを取り、当時のスクリーンショットの掲載許諾をお願いした。氏にはスクリーンショットの使用を快諾していただき、その後も献本などの関係で何通かメールのやりとりをした。
そのやりとりの中、Psychs氏からの返信メールにとても印象に残る言葉があったので、許可をいただいて引用する。
ぼくはコードを書くときに 「全体の動きを把握しやすくて、誰でもあとからハックしやすい」 ようになるように心がけているので、コードからそういうぼくの考えが少し 伝わったのかなと思ってすごくうれしかったです。 そういう風にしたほうが、どんなプロジェクトでも ・長期的なメンテナンスコスト ・問題が起きたときの原因究明のコスト ・新しいメンバーが入ったときの学習コスト といろんな面でコストが小さくなると思うんですよね。 今でもこの考え方は変わっていません。
自分はこれを読んだ瞬間頷いてしまった。これは自分にとっても目指すコードの形そのものである。
そして自分は10年前にImageStoreのコードから既にこのメッセージを受け取っていて、氏の言葉で今それが追認されたのだ…と一人納得したのだった。
自分の原点を振り返る機会をいただいた、Web+DB PressとPsychs氏に感謝したい。
WEB+DB PRESS総集編[Vol.1~102] (WEB+DB PRESS plusシリーズ)
- 作者: 川合史朗,秋葉拓哉,中嶋謙互,木村廉,酒井政裕,ninjinkun,渡辺訓章,WEB+DB PRESS編集部
- 出版社/メーカー: 技術評論社
- 発売日: 2018/04/26
- メディア: 単行本
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