NIIGATAさんぽびと

カメラを持って出かけよう

ちりもみじ

 

 

俳句の世界で「紅葉散る」と詠めば、それはもう「初冬」の句。
散ったモミジの美しさは、本格的な冬が来る前のわずかな時間の風物詩。

 

 

静かな秋の国上寺。
本堂の前に小さな池があって、そこに浮かぶモミジを見るのが密かな楽しみ。
人のいない境内で、静かに水面を見つめるひととき。

 

というわけで、今回は国上寺の番外編。
こんな写真ばっかりです(笑) よろしければお付き合いください。

 

 

木が冬に備えるために落とした葉。
地面に落ちた葉はもう動けないが、偶然、池に落ちたものは水の上を移動できる。
そして触れ合ったもの同士がくっついて模様を作っていく。
偶然が作ったデザインは面白い。

 

 

赤、橙、黄…  水に浮かんだ友禅模様。

 

 

自由で気持ち良さそうにも見えるし、寒そうに身を寄せ合っているようにも見える。

 

 

桜が咲けば春を喜び、モミジが散り終えれば冬を覚悟する。
四季を知る私たちが、喜びや寂しさを重ね合わせながら見てきた自然の繰り返し。

 

 

やがて葉は色褪せ、池に沈み、雪がすべてを覆ってしまう。
今だけの色。春から秋まで、お疲れさま。

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