パリでの就職活動③ ネットワークを広げる
まだまだ序の口のパリでの就職活動。パリでの人のネットワークを侮ってはいけない。これが最も重要だったりするのだ。
既に、生活情報サイトでの求人情報のチェックや日系人材紹介会社について紹介した。だが、これで見つかる人は非常に運がいい。パリでの需要供給がマッチしていたのだろう。こんな幸せなことはない。
そうは問屋が卸さないのが、残りの95%(99%かもしれない)の人たち。次は、以下のふたつの方法を試してみよう。
卒業生ネットワークを活用
日本の大学を卒業している場合には、自分の大学の同窓会がないか確認。登録して会員名簿を共有してもらえれば、連絡先や勤務先情報をもとに直接連絡を取ってみる。また、大なり小なり定期的な集まりがあるはずなので、顔を出してみることをお勧めする。
私の大学のネットワークは、残念ながらあまり活発な同窓会ではなかったが、他大学の集まりに混ぜてもらってネットワークを広げることができたりもする。
Linkedinを活用
今や就職活動では必須ともいえるLinkedinだが、これをフルに活用する時がイマ。フランスにある日系企業は、在仏日本商工会議所の会員リストでわかるので、ロケーションとあわせて検索をかけ、日本人や日系企業で働くフランス人をシラミつぶしに探すというチカラ技である。ちなみに、この在仏日本商工会議所にも「求人・求職」のカテゴリーがあるが、死ぬ程使えないので期待しなくていい。(もし在仏日本商工会議所関係者の方とお会いしたら、何を考えてあのカテゴリーがあるのか是非訊いてみたい。)
私はこの方法で30人くらいと会った。駐在で期間限定で滞在している方、社内異動(期限なし)で来ている方、最初は駐在だったけれど、居心地がよくて、こちらで転職・起業して残った方、留学してそのまま就職した方、本当に様々。こういう機会でもなければ会うこともない業種・職種の方も多いだろう。
もちろん、自分に聞いてくれるなとばかりに、冷たくあしらわれてしまうこともある。しかし、OB訪問をするつもりでコンタクトしてみると、それぞれ苦労した経験があるからか、快く会った相談にのってくれたり、ネットワークを共有してくれる方も多い。
特に在仏経験の長い方は、子供の学校を通した親同士のネットワークだったり、趣味のサークルだったりと、業種・職種を超えたネットワークを築いていらっしゃることが多い。意外なところから人を紹介してもらうこともあるので、是非試してみて欲しい。
大事なのは、こんなにバラエティに富んだ出会いをするのも、こういう時くらいだと思って、コンタクトをとるこのプロセスを楽しむこと。
ネットワークを広げるのには時間がかかる
中には、こんなことに意味あるの?と思った方もいるかもしれない。もし東京で転職するとしたら、こんなに回りくどいことはしたことないだろう。求人情報に応募したり、人材紹介会社・ヘッドハンターを通じた転職でコトが足りのだから。私は米国でも働いたが、こんなことはしなかった。しかし、ここはフランスです。(←フランスに住んでいる人ならわかるであろう、この言葉の重み。。)諦めて頑張ってください。
ネットワークを築くのには時間がかかるので、早めに取りかかったほうがいい。会って話を聞いてみたら、想像していたのとは、実情がかけ離れているかもしれない。連絡するか迷っている時間は、本当にもったいない。
もしかしたら、フランス企業を目指したり、学校に戻ることが選択肢のひとつになるのかもしれないのだ。フランスに来る前に正しい現状把握ができるにこしたことがないが、フランスに来てしまったら一日でも早く人に会いましょう。