WordPress Tavernは6月20日(米国時間)、「WordPress.org Strongly Urges Theme Authors to Switch to Locally Hosted Webfonts – WP Tavern」において、WordPress.orgのテーマチームがWebフォントの使用を停止し、ローカルでホストされているWebフォントを使用するようにテーマを更新することを強く推奨していると伝えた。
WebフォントはEU一般データ保護規則(GDPR: General Data Protection Regulation)に抵触するリスクがあるとして、今後はリモートでホストされているWebフォントの使用そのものを禁止する可能性もあると指摘されている。
2022年1月下旬、ドイツミュンヘンの地方裁判所は、GoogleにホストされているWebフォントを使って訪問者のIPアドレスをGoogleへ渡したとし、Webサイトの所有者に対して差止命令と損害賠償に関する判決を下した。裁判所はWebフォントを使うことで訪問者のIPアドレスが公開されるという状況が生じており、これはEU一般データ保護規則に違反しているという判断だ。
WordPressのテーマは、パフォーマンスを向上させるためにGoogle CDNにホストされているWebフォントを使用している。しかし、この方法は訪問者のIPアドレスが公開されることを意味しており、EU一般データ保護規則に違反する懸念があるという。
Webフォントをテーマにバンドルしてローカルでホストすればこうしたリスクを回避できるとされており、WordPressのテーマチームはテーマの開発者に対してアップデートを促している。WordPressテーマチームのこの動きは他のWebサイトやアプリにも影響を与える可能性があり、今後の動向が注目される。