「開かれたお寺」として、人々に心のやすらぎを提供し続けている「無量寿山 光明寺(むりょうじゅざん こうみょうじ)」。2025年10月11日(土)~11月30日(日)には、全国6拠点の寺院にて、秋の一斉イベント「光明寺 秋麗祭(こうみょうじ しゅうれいさい)」が順次開催されます。

開催を間近に控えて期待が高まる中、今回は光明寺が大切にしている役割やこれまで開催してきたイベントについてご紹介。また、今回特別に光明寺の住職の大洞 龍真さんにもインタビューを実施。秋麗祭を開催するに至った思いをお聞きしました。

「現代における“やすらぎ”の提供」を目指す

「無量寿山 光明寺」(浄土真宗)は岐阜県にある本坊を中心に、関東・関西・沖縄に別院を展開し、法事・法要、芸術・文化活動、仏教伝道を通じて、現代を生きる人々に心やすらぐ時間を提供する「開かれたお寺」として活動しています。
光明寺が大切にしているのは、「今を生きる皆様に、心静かにやすらげる時間をお届けすること」。現在、お寺は何か特別なことがなければ訪れる機会がないと考える人が多いかもしれませんが、本来は気軽に歴史や文化、芸術にふれられる場所です。その役割は現代にこそ重要になっています。

静けさの中で美しい景色を眺める体験、歴史や文化を感じる体験、地域の人々と交わり食や音楽を楽しむ体験。お寺で過ごす多様な時間は自分を見つめ直し、様々な人々とのゆるやかなつながりが、心にやすらぎをもたらします。

光明寺が実施してきたイベント

光明寺ではこれまでも四季折々に多彩なイベントを行っています。今回は、京都本院「瑠璃光院」と、東京本院「新宿瑠璃光院 白蓮華堂」で実施したイベントを紹介します。

京都「無量寿山光明寺 京都本院 瑠璃光院」‐瑠璃光院 秋の特別拝観

  • 京都「無量寿山光明寺 京都本院 瑠璃光院」‐瑠璃光院 秋の特別拝観

    「京都 瑠璃光院 秋の特別拝観」の様子

「瑠璃光院」(京都・八瀬)は、美しい庭園と建物で知られる寺院。春季・夏季・秋季には、普段は未公開の境内へ訪れることができる特別拝観を実施します。昨年の「京都 瑠璃光院 秋の特別拝観」では、多くの参拝者に静寂と美の時間を提供しました。特に息をのむような静寂の中、漆塗りの机に鏡のように映り込む紅葉のリフレクション(反射)は圧巻で、非日常へと誘う"映えるスポット"としてSNSでも話題になりました。

東京「新宿瑠璃光院 白蓮華堂」‐「襖絵」《生々流転》公開と「マインドフルネス(瞑想)と薬膳粥の会」

  • 東京「新宿瑠璃光院 白蓮華堂」‐「襖絵」《生々流転》公開と「マインドフルネス(瞑想)と薬膳粥の会」

    「襖絵」《生々流転》

  • 東京「新宿瑠璃光院 白蓮華堂」‐「襖絵」《生々流転》公開と「マインドフルネス(瞑想)と薬膳粥の会」

    「襖絵」《生々流転》

世界的建築家・竹山聖氏による、美術館のような空間が広がる東京本院「新宿瑠璃光院 白蓮華堂」の開闢(※)10周年記念イベントとして、日本画家・松井冬子氏による襖絵「生々流転」を特別公開。松井氏が、10年の歳月を費やして描いた四十八面に渡る壮大な襖絵です。訪れた人に、現代美術と寺院空間が響き合う体験の場を提供しました。

※開闢(かいびゃく)……信仰の場として、山や寺を開くこと。

  • 東京「新宿瑠璃光院 白蓮華堂」‐「襖絵」《生々流転》公開と「マインドフルネス(瞑想)と薬膳粥の会」

    マインドフルネス体験

  • 東京「新宿瑠璃光院 白蓮華堂」‐「襖絵」《生々流転》公開と「マインドフルネス(瞑想)と薬膳粥の会」

    薬膳粥

「昼活」として、誰でも参加できる「マインドフルネス(瞑想)と薬膳粥の会」も開催。お寺の吹き抜けの大空間で、心を静める呼吸法と瞑想(坐禅)を学んだあとは、薬膳粥を味わいます。都心の真ん中とは思えない深い静寂の中、自己と向き合い、心身を整える体験は、参加者に大変好評でした。

「忙しい現代にこそ、お寺という『やすらぎ』が必要」――「光明寺 秋麗祭」にかける思いとは。元官僚として科学技術政策の最前線にいた異色の経歴を持つ住職が語る、「開かれたお寺」への挑戦

東京大学卒業後、文部科学省などで科学技術政策の最前線に従事してきた異色の経歴を持つ、光明寺住職の大洞 龍真氏。日本の未来を形作るキャリアから一転、仏門に入った背景には、現代社会に対するどのような眼差しがあったのだろうか。

「効率とスピードが重視される現代だからこそ、お寺が果たすべき役割は大きくなっています」と語る大洞住職。全国6拠点で一斉開催される「光明寺 秋麗祭」は、伝統的な寺院のイメージを刷新し、「お寺をもっと身近な場所へ」というビジョンを具現化する試みだ。その挑戦の背景と、イベントに込めた思いを聞いた。

  • 大洞 龍真さん 無量寿山 光明寺 住職

大洞 龍真さん
無量寿山 光明寺 住職

1972年岐阜県生まれ。東京大学卒業後、科学技術庁、文部科学省、内閣府等において、科学技術政策に従事。文部科学省基礎研究推進室長、文部科学大臣秘書官、文部科学戦略官などを歴任。2020年無量寿山 光明寺住職となる。2022年4月、東京国際仏教塾創設塾長である大洞龍明師の遺志を継ぎ、同塾塾長へ就任。現代社会に必要とされる仏教のあり方、科学技術と宗教の関わりなどを主なテーマとして論究。

――住職ご自身が、日々の活動で「人にやすらぎを届ける」ときに大切にしている心構えは何ですか。また、未来に向けて、光明寺をどのような場所に育てていきたいと考えていますか。

大洞住職:
大切にしているのは、訪れる方が日々の忙しさから解放され、心が穏やかになれる「空間」と「時間」を整えることです。やすらぎの感じ方は人それぞれですから、どのような方にも「ほっ」と一息ついていただける環境づくりを重視しています。

未来に向けては、お寺を「もっと身近な場所へ」進化させたいです。お墓参りやご供養はもちろん、家庭でも職場でもない、気軽に立ち寄れる「心の拠り所(サードプレイス)」でありたい。仏教や芸術、文化に触れることを通じて、訪れる方の毎日が豊かになるような、開かれたお寺を目指します。

――「秋麗祭」を構想するきっかけとなった出来事や動機は何でしたか。

大洞住職:
紅葉やコンサート、お祭りなどで人々が笑顔になる姿を見て、「お寺には心を解き放つ力がある」と実感してきました。
しかし、多くの方がやすらぎを求めている一方で、「お寺は敷居が高い」と感じています。これはもったいないことです。

これまで全国の光明寺で行ってきた特色ある活動を、「秋麗祭」として結集し、全国一斉に発信することで、このギャップを埋めたいと考えました。「お祭り」という名前には、「用事がなくても歓迎しますよ」というメッセージを込めています。ぜひ「遊びに行く」という気軽な気持ちで、お近くの光明寺に足を運んでいただけたら嬉しく思います。

歴史や芸術、思いに浸る。光明寺 6拠点で展開する「光明寺 秋麗祭」開催概要

「光明寺 秋麗祭」は2025年10月11日(土)~11月30日(日)の間、全国の光明寺6拠点で、様々なプログラムが順次開催されます(※施設により一部日程が異なります)。

それぞれの地域性を活かしたコンテンツは、どれも魅力的なものばかり。ぜひ近くの光明寺に足を運んで、心に寄り添う光明寺の想いを感じてみてください。自分らしく過ごせる居心地のいい"サードプレイス"が見つかるかもしれません。

「光明寺 秋麗祭」イベントサイト

【東京・新宿】 お寺で静寂を楽しみ、文化に触れる

  • 新宿瑠璃光院 白蓮華堂

    新宿瑠璃光院 白蓮華堂

開催場所:新宿瑠璃光院 白蓮華堂
住所:東京都渋谷区代々木2丁目4番3
開催期間:2025年10月25日(土)~11月3日(月・祝)

芸術・音楽・体験イベントが盛りだくさん!
松井冬子作品の公開やコンサート、苔テラリウムづくりなど、五感で楽しむイベントが目白押しです。

【注目ポイント】
・現代アート(松井冬子作品「生々流転"春”」)と世界的建築の響宴
・住職による「トランペットの響きと仏様の心」コンサート(11/1開催)
・苔テラリウムや僧侶との語らいなど、五感を満たす体験

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【東京・町屋】 お寺で地域と遊ぶ ― 秋の大感謝際 ―

  • 町屋光明寺 東京御廟

    町屋光明寺

開催場所:町屋光明寺 東京御廟
住所:東京都荒川区荒川7-5-8(東京御廟本館)
開催期間:2025年10月11日(土)~11月4日(火)

お子さんも大人も楽しめる、秋の感謝祭!
屋台や綿菓子づくり体験、地域で人気のスイーツにアート展示。お抹茶カフェや音楽会、癒やしのマッサージまで!

【注目ポイント】
・お子様も楽しめる屋台や綿菓子づくり体験、荒川区の人気スイーツ販売(10/11、10/12開催)
・お抹茶とお菓子を味わえる「寺カフェ」や、心地よい音楽が響く演奏会
・人気の「苔テラリウムづくり」ワークショップやワンコインマッサージ
・フランスの画家「ルイ・イカール美術館」の紹介展示と関連グッズ販売(10/11~11/4開催)

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【千葉】お寺で彩りを感じる ― 美術作品展覧会 ―

  • 千葉 光明寺

    千葉 光明寺

開催場所:千葉 光明寺
住所:千葉市稲毛区穴川町383-3
開催期間:2025年10月1日(水)~11月3日(月・祝)

地域とともに楽しむ、アートと学びの秋。
魅力的なアート作品を楽しめます。地域のみなさんの作品にも注目!

【注目ポイント】
・千葉市拠点のアーティストRyota氏による、秋をテーマにしたアクリル作品個展
・一般公募作品を展示する、みんなで作り上げる「秋のぬりえ作品展」
・疑問をわかりやすく解説する「葬儀セミナー」

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【沖縄】 お寺で心身を整える ― 文化体験会 ―

  • 琉球識名院

    琉球識名院

開催場所:琉球識名院
住所:沖縄県那覇市真地2-1
開催期間:2025年10月4日(土)~11月30日(日)

身体を動かし、手を動かし、心が満ちる秋。
心身をリセットし、糸かけ曼荼羅や和菓子づくりで創造の楽しさを味わえます!

【注目ポイント】
・朝の爽やかな空気の中で心身をリフレッシュする「太極拳体験講座」(10/4、10/11、10/18、10/25開催)
・芸術的な「糸かけ曼荼羅」の合同作品展(10/22~11/5開催)と制作ワークショップ
・日本の伝統美を学ぶ、和菓子(練り切り)作り体験(10/15開催)
・世界遺産「識名園」での地域イベント「識名園友遊会」への参画(11/30開催)

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【京都・宇治】 お寺で祈りをつなぐ ― ものづくり体験会 ―

  • 宇治瑠璃光院 京都天が瀬メモリアル公園

    宇治瑠璃光院

開催場所:宇治瑠璃光院 京都天が瀬メモリアル公園
住所:京都府宇治市宇治金井戸8-1
開催期間:2025年10月25日(土)~26日(日)

お寺ならではのやすらぐ体験を!
腕輪念珠づくり、写経体験、そしてお墓の相談会まで。静けさの中で“自分を見つめる”秋のひとときを。

【注目ポイント】
・心を込めて自分だけのオリジナルを作る「腕輪念珠づくりワークショップ」(10/25、10/26開催)
・静寂の中で心を落ち着かせることのできる「写経体験」(10/25、10/26開催)
・専門家に相談できる「墓じまい相談会」/「お墓の見学会」(10/25、10/26開催、事前予約制)

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【京都】 お寺で歴史と芸術に浸る ― 特別展覧会 ―

  • 光明寺 京都本院 瑠璃光院

    光明寺 京都本院 瑠璃光院院

開催場所:光明寺 京都本院 瑠璃光院
住所:京都府京都市左京区上高野東山55番地
開催期間:10月1日(水)から12月初旬 ※11月8日(土)~12月7日(日)は予約制

書院の机に映り込む紅葉の絶景と歴史ある寺宝の特別公開!

【注目ポイント】
・歴史ある寺宝(「西王母」屏風、「熱田宮本地仏曼荼羅」掛軸)を特別公開(10/25~12/14開催)
・併設の「ルイ・イカール美術館」で、アール・デコの世界に浸る特別展示やハープ演奏で、やすらぎのひと時を。

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  • ルイ・イカール美術館

    ルイ・イカール美術館

開催場所:ルイ・イカール美術館
住所:京都市左京区上高野東山71-21
開催期間:10月25日(土)、10月26日(日)

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[PR]提供:無量寿山 光明寺