元プロ野球選手でプロ野球解説者の落合博満氏が、YouTubeチャンネル『【公式】落合博満のオレ流チャンネル』で6日に公開された動画に出演。新庄剛志監督率いる日本ハムの躍進に感じた“大きな変化”について語った。
新庄監督の柔軟な采配を高く評価
落合氏は新庄監督が就任当初に発した「優勝しなくてもいい」という言葉に触れ、「当時は“指導者としてどうなんだろう”と思った」としながらも、「あのときは監督の目から見て、とてもじゃないけど優勝チームではなかった。だから、ああいう素直な言葉が出てきたんだろうと思う」と理解を示した。
続けて、「おそらく3年契約をやっていて、1年目・2年目はどうにかしてチームを立て直して、選手を育てる。だからベテラン選手がいなかったでしょ。全員若手だったでしょ」と当時を振り返り、「高校野球なんかでもよく言われる“3年計画”のような意味合いでチームを作り上げようとしたんじゃないのかな」と推察した。
また、落合氏は日ハムについて「突出した選手はいないんだよ」と自身の印象を述べながら、「いる選手をうまいこと使いながら。全試合出てる選手は1人もいないんだもん。相手ピッチャーに応じて打線を組んでいった」と語り、新庄監督の柔軟な采配を高く評価。
さらに、「固定した打順っていうのも1つもないの。これは監督が思い描いた通りの野球を実践してきたっていう証なんだろうと」と分析し、「今年の阪神みたいに1番から5番まで固定された昔のスタイルの野球とはほど遠い。新しい野球の始まりなんだろうと思う」と、新しい時代のスタイルを称賛した。
そして、落合氏は「オリックスの中嶋がやったようにね、百何十通りの打線を組んで、それで優勝するっていうのが1つの教材として、今12球団の監督が選手を入れ替わり立ち代わり使っていく」と、2監督に共通する柔軟な選手起用は、現代野球の新潮流になりつつあると予想していた。
【編集部MEMO】
3年任期の最終年となる2024年シーズン、チームを2位に導いた新庄剛志監督。2025年シーズンも昨季と同じ2位に終わったものの、終盤までソフトバンクと優勝を争った。2025年10月5日、日本ハムは新庄剛志監督と契約を更新することで合意し、2026年シーズンも引き続き指揮を執ることが決まったと発表した。