JR九州は10日、西九州新幹線の開業に合わせ、2022年9月23日に実施するダイヤ見直しで、長崎本線の肥前浜~長崎間を非電化区間とすることを発表した。

  • 817系で運転される長崎本線の普通列車。ダイヤ見直し後、長崎本線の肥前浜~長崎間は非電化区間となる

鳥栖~長崎間を結ぶ長崎本線のうち、肥前山口~諫早間は西九州新幹線の開業に合わせ、上下分離方式へ移行。肥前山口駅は西九州新幹線の開業とともに江北駅へ改称される。同区間の第三種鉄道事業者となる佐賀・長崎鉄道管理センターにより、肥前浜~諫早間を非電化区間とすることはすでに発表されていたが、今回のJR九州の発表により、諫早~長崎間も非電化区間とすることが明らかにされた。肥前浜~長崎間は気動車・ハイブリッド車での運転となる。

JR九州はダイヤ見直し後の江北(現・肥前山口)~諫早間について、電化区間・非電化区間の境界駅となる肥前浜駅、上下分離区間の境界駅となる諫早駅で乗換えが必要になる場合があるものの、可能な限り同一ホーム乗換えとすることで利便性を確保するほか、通勤通学時間帯を中心に直通列車も運転すると説明。江北駅から肥前浜駅を経て多良方面へ直通する列車を下り5本・上り6本、湯江方面から諫早駅を経て長崎方面へ直通する列車を下り5本・上り4本設定するという。「上下分離区間を走行するキハ47形はトイレ等をリニューアルいたします」とも説明している。

  • 肥前浜駅に停車中の「36ぷらす3」と、同駅を発車する817系の普通列車(2021年7月の試乗会にて撮影)。「36ぷらす3」の月曜ルート(博多~長崎間)は9月19日をもって現行ルートでの運転を終了する

なお、江北~肥前鹿島間では、ダイヤ見直し後に普通列車を上下計6本(下り・上り各3本)増発。江北駅で博多方面の特急列車へ乗り継げるダイヤ設定とし、速達性と利便性を確保する。

諫早~長崎間では、早朝5時台に長崎駅を発車する諫早行の上り普通列車(市布経由)を1本増発するほか、通勤時間帯の「シーサイドライナー」が同区間の各駅に停車し、より通勤通学に便利な列車として運転される。一方で長崎駅を22~23時台に発車する上り普通列車のうち2本が運転区間短縮、1本が運転取りやめとなり、長崎駅から諫早・竹松方面の最終列車が30分程度繰上げとなる。