地元・東京での金から“特別な場所”ロサンゼルスで3連覇へ、堀米雄斗が抱く想い「小さい頃の夢がまた戻ってきた」

東京オリンピックで正式種目となったスケートボード。初代金メダリストに輝いたのが、地元・東京出身の堀米雄斗だ。

幼い頃にスケートボードを始め、プロになるためにアメリカへと渡った堀米は、2024年夏に行われたパリ・オリンピックで大逆転の末に連覇を達成。再びその名を世界に知らしめることに。4年後の2028年はロサンゼルスでのオリンピック開催。堀米にとっては、志高く自身が出向いた第二の故郷とも言える場所での開催となり、3連覇に大きな期待が寄せられている。

自身が初めて金メダルを獲得した東京オリンピックのパークが残る「livedoor URBAN SPORTS PARK」が2024年10月に開業。思い出の地でスケートボードへの想いと、2度のオリンピックを終えて、そして4年後のロサンゼルス・オリンピックについて語ってもらった。

堀米雄斗、思い出の地へ


――改めて東京オリンピックの会場に来てみて、どんな感想をお持ちですか?

普段あまり日本に帰ってくる機会もそこまでないので、ここにもあまり来ないですが、 こうやって久しぶりに来ると東京オリンピックのことをめちゃめちゃ思い出します。

――東京オリンピックではどんなシーンを1番思い出しますか?

東京オリンピックは自分にとっても初めてなことがいっぱいだったので、選手村からこのパーク行くまでのことだったり、パークで初めて滑った時の感覚だったりとか、色々なことがフラッシュバックします。

――このパークも現在は一般に開放されるようになりました。未来のオリンピアンたち、スケートボーダーたち、子供たちに対してはどんな思いで滑ってほしいですか?

本当に素敵な場所が今もまだあるので、僕もパリ・オリンピック前に1回来たんですが、子供たちもいっぱい居たので、みんなが楽しく滑れたら良いなと。そんな場所になってくれたら良いなと思います。

――パリ・オリンピックの直前に1度ここで滑られたという事ですが、どうしてここで滑ろうと思ったのでしょうか。

ここはセクションがめちゃめちゃ大くて、パリ・オリンピックも結構セクションは大きめだったので、ここでちょっと練習したいなと思って来ました。

――ここでの調整は、やってみて良かったですか。

(セクションが)大きすぎて、本当にケガがつきものなスポーツなので、あまり無理しすぎないようにしました。特に東京(オリンピック)前もケガとかは結構あったので、そこもちょっとフラッシュバックしましたし、色々あったのであんまり無理しすぎないようにしました。

本当に滑ると改めてその大きさだったりとかをまた感じるので、その大きさに色々対応したり、良い感覚掴めたのかなと思っています。

――そうした大きなセクションだったり、普段見ないようなところが一般に開放されるということは、スケーターたちにとっても良いことですね。

東京オリンピックでスケートボードが初めてオリンピック競技になった場所でもあると思いますし、凄く自分にとっては大切な場所ではあります。スケートボードにとっても大事な場所だと思うので、そうしたことを色々共有できる場所になったら良いなっていう思いです。

スポーツ&カルチャーとしての発展へ



――堀米選手の影響もあり、日本にスケートボードのカルチャーが広がっていると思いますが、この先さらにこのブームが広がっていく、文化が広がっていくためには何が必要だと考えてますか。

全国で色々なイベントだったり、スケートパークとかも作れたら良いなと思っています。自分でも色々企画をして、準備をして、新しいことに常に挑戦はしているので、 それをちゃんと実現できるように自分のやりたいことをして、次の世代とかスケーター以外の人たちにも届いたら凄く嬉しいなという気持ちです。

――差し支えない範囲で、やろうと思ってることを教えていただけますか?

スケートパークを自分自身でプロデュースして作ったり、イベントだったり、子供たちと触れ合える場所だったり、時間を共有できたら良いなとは思っています。

――スケートボードをする子供たちが上達するためにアドバイスをするとしたら、どんなことを思ってやった方が良いでしょうか。

もうめちゃめちゃ日本のスケートボードシーン、特にスケーターは小さい子たちもめちゃめちゃ勢いがあるので、パークに行けば上手い子がいて、それを見て覚えていくっていうのは、めちゃめちゃ上達が早いし、1番良い環境ではあると思います。

その中でも楽しさだったり、カルチャーだったり、大事な部分や新しい一面もあったりするので、そういったところも伝えていけたら良いなと思っています。

――これまではカルチャーの側面が強かったと思いますが、オリンピックによってスポーツの面も確かに強くなりました。このあたりはどう見ていますか?

最初は自分もオリンピック前とかは、「どういうものなんだろう」って。スケートボードがどういう感じになっていくのかなとは思っていました。心配だったのは、スポーツになりすぎて、自分がスケボーを始めた時の感覚だったり、憧れていたストリートで滑る大事なことだったりが無くなっちゃうのかなって思っていたんですが、そういったことは全然なく、カルチャーはカルチャーで残り続けてるし、それを続けてる人は続けているので、そういったところは自分もサポートしたいなと思うし、もっと大きくしたいなとも思います。

こうやってオリンピックが2回終わって、スポーツの部分でもどんどん成長していって大きくなっていってるので、スポーツとしてもっと大きくしたいなと思います。

――SLS(Street League Skateboarding)もどんどん競技としてレベルアップしてるのは感じました。1つの技を成功させるために何度も練習で失敗していると思いますが、どんなメンタリティーで練習に何百何千と取り組んでいるのでしょうか?

1つの技を覚えるのに何年もかかる技もありますし、その過程でケガしちゃったり、挫折しそうになる時もあったりします。ただ、その中で自分でどれだけ楽しさを見つけていけるかというのがカギだと思うので、そこを自分で上手く見つけながらスケボーしている感じです。

――技を初めて成功した時の達成感と、失敗しながらもチャレンジしてる時は辛い苦しいそれとも楽しいものなんでしょうか?

自分は新しいことに挑戦することが凄く好きですし、今まで誰もやったことのない技を映像で残したいとか、大会で決めたいという気持ちが凄くあるので、楽しさも凄くあってキツくても続けられる要因ではあるのかなと思います。あとは、友達とかがいるとテンションも上がりますね。


3連覇が期待されるロス五輪への想い



――東京オリンピックで金メダルを獲得して、パリ・オリンピックで連覇も達成されて、何かスケートボードに対する考え方であったりモチベーションだったりに変化はありましたか?

パリ五輪を終えて、日本だけじゃなく世界でもっと大きくしていきたいなという気持ちはあります。日本だけではなく、世界が注目しているオリンピックでもありますし、2回目で色々と試行錯誤しながら、どれが1番良いのかベストな道を探してはいるので、自分も日本だけにとどまらず、世界での考え方を持ちたいなと思っています。そういった気持ちで色々取り組んでいますし、動いています。

――オリンピックを連覇されてから世界各国から「ユウトホリゴメ」という名前を各国の人たちから呼ばれたりすると思いますが。

まだまだ全然です。でも、スケートボードは他のサッカーとかバスケットボールとか野球とか(アメリカン・)フットボールはアメリカで凄く大きいですけど、そうしたスポーツに比べるとまだまだなので、もっと大きくしたいなって思います。

――そういった意味では、次のオリンピックはロサンゼルスで行われます。良い目標になるんじゃないでしょうか?

LAはめちゃめちゃ自分の中で良いモチベーションというか、パリまでめちゃめちゃきつかったので、「もうやりたくないな、オリンピックはもう良いかな」みたいな気持ちもあったりもしました。

ただ、次はロサンゼルスなので、小さい頃からアメリカでプロになることだけを目指して今までやってきたので、その小さい頃の夢がまた戻ってきたような感じがします。思い出の 強い場所でもあるし、自分も拠点にしている場所ではあるので、まずはオリンピックチームに入る。代表に選ばれるだけでもめちゃめちゃ難しいことなので、まずそこを頑張って代表入りしたいなというのはあります。

――オリンピックへのモチベーションは今はあるということですね。

そうですね。そこを軸にしながら色々動いてはいます。

――生まれ育った江東区での東京オリンピック制覇、拠点にしてるロサンゼルスでの制覇となると、すごく縁があると思います。

自分でもびっくりするぐらい特別な場所で、次のLAが最後とは言いたくはないですけど、本当そういう気持ちでいつもスケートはしています。

――ロサンゼルスは集大成の場所になるという感じでしょうか?

競技としてはそうだと思います。



――重なるかもしれませんが、堀米選手がこれから次のステージとしてご自身で思い描いている姿はどんな姿でしょうか。

想像つかないですよね。ある程度はこうしていきたいなとかがありますが、まずはスケートボードができるだけでもめちゃめちゃ幸せなことだと思います。いつケガしてできなくなってもおかしくない状況ではあるので、まずは体を大事にしてLAまで頑張りたいなと思いますし、次の世代に繋がることだったりとか新しいことにどんどん挑戦していきたいです。

――カルチャーの側面で言うと、どういう存在になっていきたいという思いはあったりしますか。

スケートボードがオリンピック競技になって、スポーツとして凄く発展している中で、ストリートカルチャーとして活動してる人も少ないので、そこでは唯一無二の存在になりたいなと思いますし、これからもそこは自分のスタイルをもっと磨いていって、自分のベストな状況、ベストな自分をもっと作りたいなという感じです。

――ベストなスケートボーダーとして、なんか描いてるものはあったりしますか?

あまり考えすぎず、常にベストを尽くして考えながら、自分にできることをやっていきたいなと。やっている中で見えてくるものもあったりするので、まずは何事にも全力で やっていくっていう感じです。

――若い選手が成長しているという話もありましたが、今後ライバルになり得る選手たちは意識したりしますか?

スケートボードは個人競技ではあるので、技が決まらなかったら自分に対してめちゃめちゃ悔しいことの方が大きいです。スキルの部分では凄く自信があるので、そこは自分を信じてこれからもやっていきたいです。

全員がライバルではあるので、意識とかはあまりなく、みんなが1位を目指して僕を倒したりとかを目指してやってるのは知っているので、本当に自分のベストを尽くすしかないという感じです。

――東京オリンピックの時もパリ・オリンピックでも話題になりましたが、他の選手が成功したことに対しても称賛するそのマインドであったりスタンスっていうのは、見ていて気持ち良いものが我々にもあります。そのあたりについてはいかがでしょうか。

大会で新しい技が出続けるので、そこを見るのも楽しいですし、自分のできないことをやっていたりするので、そこに関し対してはもうリスペクトしかないですね。

――選手として見るのもワクワク、ゾクゾクする瞬間がありますか?

1人でやっててもそんなに楽しくはないので、大会という決められた場所で新しい技とかを決めるとめちゃめちゃ凄いなとは思います。



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