川崎・長谷部新監督と異見!町田OB鄭大世の「相手壊す」発言に元Jリーガー反応

2024年12月19日(木)15時24分 FOOTBALL TRIBE

鄭大世氏 写真:Getty Images

 北朝鮮代表、町田ゼルビアOBの鄭大世氏は先日、黒田剛監督率いる町田のプレースタイルに対する批判を一蹴。以前からロングスローにおけるタオルの使用や、パリ五輪U23日本代表FW藤尾翔太によるPK直前の水かけ行為が問題視されるなか、「ノーファウルでルール内であれば、相手を壊すことも考える」「どんな汚いことをしても勝つのはプロ」といったコメントが物議を醸しているが、東京ヴェルディ・名古屋グランパス・FC岐阜OBである高木義成氏のSNS投稿、そしてアビスパ福岡前監督・川崎フロンターレ新監督である長谷部茂利氏の過去発言にも注目が集まっている。


 鄭大世氏はインターネット動画配信サービス『DAZN』の特別番組「UNSAID」に出演。今も絶えない“町田批判”や日本のサッカーファンの考え方について、以下のようなコメントを残している。


 「サッカー界すべてが町田に感謝しないといけない。批判あるじゃないですか?あれ全部負け惜しみなんですよ。自分が応援している、サポートしているクラブが負けた腹いせに、あいつらのサッカーはダメだと言っている。文化的にも出る杭を叩くという文化が着実に存在している。どの国にいっても」


 「数年前まで環境は、本当にアマチュアなんですよ。練習場も人工芝。クラブハウスもない。それだけ劣悪な環境でやってきたなかで、スポンサーがしっかりしたところが付いて、今みたいな成功街道を描いたことに対して受け入れられていない人がいるからこういう言葉が出てくる」


 「サッカーを知らない人が『激しすぎるだろう、ロングスロー?』といったことを言う。海外のサッカーを見たら、むしろ優しくて。これは選手の本音で、引退したから言えるけど、ノーファウルでルール内であれば、相手を壊すことも考える。どんな汚いことをしても勝つのはプロだし、勝たなきゃいけない」


 一部突っ込んだ鄭大世氏の発言内容を巡っては、ネット上で賛否含めて様々な意見が飛び交っている。そんななか、ゴールキーパーとして活躍していた高木氏は19日未明にXを更新。以下のように自身の意見を発信している。


 「テセの動画。そうじゃねーだよなぁ。 なんでわからねーかなー。そのくらい強い気持ちでサッカー向き合ってるってことだと思うんだけどなぁ。昔さ、サッカーは戦争だ!って言った(緑のハートマークの絵文字)の偉人が、本気で殺すなんてあるわけないだろって怒ってたもん。その気持ちで思い切ってプレーしろってって」


 この高木氏のSNS投稿を受けて、ネット上では「同意」「あの言葉が気概を表す言葉ということは、みんな分かっている」「サッカーをやっていたら通じる表現だと思う」と前向きなメッセージが寄せられる一方で、「相手選手を壊すことを容認するってことなのか?」「プレーヤーならともかく、解説者とか指導者でその言葉選びで大丈夫ですか?っていう話」「鄭大世氏の言葉選びが悪いという話」といった指摘も。


 また一部のSNSユーザーは、長谷部監督のコメントを鄭大世氏の発言内容の比較対象として紹介。指揮官は11月9日開催のセレッソ大阪戦後に「(サッカーは)戦いだけど、自分の身体を傷つけてまで、相手の身体を傷つけてまでする競技じゃないよ。自分と相手の身体と家族を大事にしなさい」と語っていた。


 この長谷部監督のコメントをもとに、「鄭大世とは真逆だな」「考え方の違いかと思うけど、自分は長谷部さんの方がサッカーだと思う」という意見も挙がっている。町田のプレースタイル、そして鄭大世氏の意見を巡る議論は白熱するばかりだ。

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