あなたの文章を殺すのは誰か。
あなたがWEBに書いたその文章ですけど。
誰かに伝えたくて書いていたとあなたが思うのならば、誰かに伝わらなくちゃ本当とは言えない。伝わりさえすればその文章も本望のはずです。伝わる相手が誰であろうとも。
誰か見知らぬ人に伝わった段になって、叩かれてこき下ろされてそしてビビって「べ、別にあなたのために書いたわけじゃない」とか「すんません、こんなことチラシの裏に書くべきでした」なんて言って伝わることを否定したり文章を取り下げたりしたなら、それはあなたの文章に対して失礼だ。いや失礼なんていう言い方では軽すぎる。伝えるために書いた文章に対して「伝わらなければよかった」と宣言することは、その文章を殺したことと同じです。あなたは自分で生み出したものを自分の手で殺すことになる。
あるいは。
そもそも、あなたが誰かに伝えるつもりもなくただ漫然とWEBに文章をあげているのならば、誰かに伝わってしまうことは事故以外のなにものでもない。平和に暮らしていたのに、突如飛行機が突っ込んできて、文章をひき殺し、その文章を生み出したあなたもまたわが子の突然死に悲しむはめになる。伝わってしまうことで文章が死ぬ。伝えることを意図しない文章をWEBにあげるってことは、わが子をいつはねられるかわからない高速道路の真ん中に放り出すことと同じなのです。
そう考えれば、WEBに文章を書くってこととどう向き合うべきか、なんとなくわかると思うのです。