Shanti Shanti Shanti

Tomorrow is in your hands

ぱわーぷらっとふぉーむ

12月から新しい職場で働くことになった。Web業界から離れるが、何かしら開発する業務は続けたいと思って応募したのがローコードツールのお仕事。以前携わっていたRPA業界は既に下火な雰囲気だし、DX推進や働き方改革を掲げて市場を(無理やりにでも)展開していた潮流は今どんな調子なのだろう。まあ、恐らく入社したら酸いも甘いも知ることになるのだろうが・・・正直あまり期待はしていない。

面接後のオファー面談で「Power Platformの仕事を頼むかも」という話が出ていたので、休暇中に諸々を触っていた。Dataverse、Power Apps、Power Automateで一通りコンテンツを作って繋げてみる。ローカルで開発環境を構築する必要はなく、全てブラウザ上で完結。思ったより簡単だ。しかし、その一方で率直に思ったことがある。

このサービスは誰をターゲットにしてるんだ・・・?

テーブルの構築、フロント側の部品に設定するプロパティや関数、APIの知識、割と複雑な権限周り・・・これらを技術的なバックグラウンドなしに理解して開発を進めていくのは難しいと感じた。ローコードを売りにするなら「ホンマに?」と思うし、かといえエンジニアが好き好んで使用するツールとも思えない。「ちょっとしたアプリをイチから開発するのは面倒くさいからササっと作っちまおうぜー」みたいな軽いノリで使うケースは想像にたやすいけど、そのくらいのノリで進められるほど仕事のプロセスは簡単に分解できないし、何よりそういうノリでアプリを作れると気軽に考えられる人は世間にどれだけいるのだろうか・・・。その未来を目指してとりあえずプラットフォームだけ整えた段階が「今」だとしたら明るく捉えられるけど、そのマインドが世間一般に「普通」だと認識されて、このサービスがそのプラットフォームとしてバリバリ使われる地点に到達するにはまだ時間がかかるように思われる。

・・・などと考えてはみるものの、スクラッチ開発の過酷さやトレンドの速さを思うと「このくらいで良いかな」と思ってしまう自分もいる。溢れんばかりの知識を詰め込むモチベーションも、知識をアップデートしていけるほどの興味も薄れつつあり、今から仕事を中心に据える生活に戻れるかっていうと「否」だから。ある意味、このサービスは自分向けなのかもしれない。そういう点では愛着が湧くかもしれんね。