動乱の全国大会開幕! 『咲-saki-』 8巻

咲 Saki (8) (ヤングガンガンコミックス)

咲 Saki (8) (ヤングガンガンコミックス)

熾烈なる長野地区予選を制し、全国への切符を手にした清澄高校。
そして今、更なる激戦が予想されるインターハイ本戦の幕が開く・・・

連載自体が休載も多くてかなりのスローペースであることもあり、
前巻から1年と2ヶ月ぶりと全国大会編を前に完全なおあずけ状態となっていましたが、
ついにやって来ました最新刊。
恐らくここ数ヶ月は単行本出せる分のストックがありながらも、
ここまで遅れに遅れたのは、再度アニメ化の動きがあるとか、
ガンガン本誌ではBAMBOO BLADEの五十嵐あぐり氏作画で別エピソードが始まるだとか、
やはり帯書き告知に関連してなんですかね。
アニメ版については全国編を先駆けてやるのか、それともオリジナルをやるのか。
本誌での新連載の方は本編である本作との関連性がどうなるのか。
どちらも今後の動向が大いに気になるところですね。
気になると言えば、全国編に突入してから和の髪型がさりげなく変わってるあたりも。
ツインテールだったのがサイド結びに変わってて、妙な色っぽさを演出してくれてます。
大人の階段昇っちゃいましたかー。

肝心の本編は前回の合同合宿から本戦2回戦に突入するまでが収録されており、
長野面子の学校枠を越えた百合百合しいガールズトークあり、
早くも混戦模様を彩る新キャラも多数登場し、
小鍛冶プロと福与アナの漫才コンビも大活躍と、
非常に多くの要素が詰め込まれた今回です。

さすがに全国大会なだけあってレベルも非常に高く、
1回戦からして役満直撃だの中堅時点でトバすだのと早くも強烈な出だしです。
トーナメント表を見る限り、どうやら2回戦以降は上位2位まで突破のようだから、
連載期間的な意味でもこれまで以上の長い戦いになりそうですね。
ってことは永水女子とのワンツーフィニッシュで準決勝行って、
今度は臨海女子と共に決勝進出する流れになるのかな。
まぁ一番全国レベルのすごさを実感したのは選手のレベルよりも、
会場設備そのものだったりしたんですけどね。
選手4人で卓を囲む椅子がよりにもよってアーロンチェアかよ・・・
お前達が座ってる椅子は定価で約16万相当はする代物だぞ!?


一気に増えた新キャラ達がこれからどのような活躍をすることになるのか。
何はともあれ今回の表紙にも起用されている永水女子の面子ですね。
全員巫女服って反則的なところですが、
まさか神道系の学校で本当に制服だったりするんでしょうか。
巫女服越しでもわかる神代さんのゴムマリみたいなおっぱゐの衝撃。
ぅーむ、和服はきょぬーよりもひんぬーの方が似合うと思う自分です。
でもってこの神代さん、いきなり先鋒に出てくるもんだから、
いきなりボス降臨!?と思いきや妙に動きがなくて挙動が地味。
完全にタコス劇場になってる中で恐ろしいカミングアウトが
『寝てました』
・・・ってをぃぃぃ!
あーた普通に入場して牌ツモって切ってましたやん!?
そうか、前回初登場時に他の面子が姫はもうお休み〜的なことを言っていたけど、
あれって瞑想じゃなくて本当に寝てたのか。
もしかして夢遊病とナルコレプシーの合併症持ち?
神がどうとか言う以前にまず病院行きなさい。
何はともあれ起きて全力以上を出す宣言をした以上は、
全国に名だたる魑魅魍魎の一人として挙げられるほどの実力を発揮するお時間ですね。

他に気になるのは永水女子同様に清澄と試合中の姫松勢。
先鋒のおでこちゃんは言わずもがな、中堅の愛宕姉がいかにもなキャラでして。

対局中でも喋りまくりなのは三味線じゃなくて素の関西ノリなんだろうなぁ。
それでも1回戦で清老頭とかまた渋い役満ぶちかますほどの実力があったりするし。
上がったら上がったで役満上がれたことに内心ドキドキなのが可愛いじゃありませんか。
ただ、今回登場したキャラの中で一番可愛いと思ったのが、
この愛宕姉に清老頭の直撃食らった広島代表のちゃちゃのんなわけですが。

口調は全力で広島弁だし、一人称が『ちゃちゃのん』とぶっ飛んでるし、
ヴィジュアルも普通に可愛いし、撃沈して涙目だし。

何故1回戦で脱落したし・・・
撃沈時のちゃちゃのんの言葉を借りるなら、
文字通り『そんなん考慮しとらんよ・・・』。


個性の強い新キャラも多数登場する中、長野勢も負けていません。
合宿が終わるとそのまま出番終了かなと思われていた面子もしっかりと東京に来ちゃってるし、
昨日の敵は今日の友効果ってすげー。
四校に分かれてるなんて何の幻想でも見てたんでしょうかってくらい。
結局長野に居残りしたのは文堂&深堀の風越地味コンビだけだし。
池田妹たちと戯れる深堀さんマジ肝っ玉母さんだった。
個人戦でキャプテン(付き添いで池田ァ!)が参戦する風越とか、
完全に私財で東京滞在なんて造作もない龍門淵のみならず、
鶴賀の面々まで継続して登場してくれるのは嬉しいところです。
鶴賀と言うと蒲原のスペックが底知れなさすぎ。
唯一の免許持ちで、実家の職業上嗅覚も人並み外れてて、
今回更に門前仲町にそれなりの敷地を有している祖母がいるらしいとまできたもんだ。
リアルじゃ最強ランクのスペック有してないですかね、これ?
ここまで集まってきてくれるのも合宿効果によるものが大きいのかな。
まさか部長とかじゅが下の名前で呼び合うほどにいい関係になっていたとは・・・
全力で嫉妬するモモのリアクションはおいしくいただきました。
本命のキャプテンとは同じ買い物袋を二人で一緒に持ってる一幕もあるし、
完全に新婚さん状態です本当にどうもありがとうございます。

学校でも学生議会会長として人気だし、部長のモテモテっぷりはすごいなー。
そして地味に野郎勢も裏で交流深めてるし。
京太郎がハギヨシに料理(タコス)作りの弟子入りをした!?
さすがパーフェクト執事ハギヨシ。


ゲストキャラ勢もまた出番が少ないなりに、
その出番のみの登場に足るだけの深い印象を残してくれてます。
完全にサブキャラであることは間違いないのに、
今回巻末の番外編で主役を張ってる小鍛冶プロ&福与アナコンビがいい味出しすぎです。

基本福与アナがボケまくって小鍛冶プロがヘタレツッコミする関係だけど、
番外編で明かされる福与アナの想いってのが・・・ね。
こんなところにもいたか百合ップル!
そして何と言っても合宿編で隠れた超人っぷりを発揮したマホちゃん。
部長が真打とまで言うほどだから、どれほどの実力を備えているのかと思いきや、
本人そのものの実力はそれほどではない反面、他人の模倣を始めたときが恐ろしい。
あろうことか咲お得意の嶺山開花まで再現してしまうとは・・・

そりゃ咲ならずとも戦慄するってもんですよ。
とは言っても一日一回限定らしいから、結果は全部最下位。
場数をもっと踏んで、コピーのレパートリーが増えるともしかするともしかするかも?
最強の初心者とはまさに彼女のことです。
衣とかタコスのようなロリ体型じゃなくてまだ中学生と正真正銘のロリと言う点でもポイント高し。


最後に一つ、どうしてもツッコんでおきたい点が一つ。
本戦開幕前に皆で東京観光している一幕で、
龍門淵面子が4巻巻末のエピソード以来のファミレスで食事しているところ。

一の服装が一枚羽織ってる下って完全に裸じゃないんですかね?
元々作中で他の追随を許さぬ際どい衣装を着てることが多いけど、
何気にトップクラスでヤバい気がしなくもないんですが・・・
さすが痴女だの恥女(はじめ)だの呼ばれてるだけのことはある。