なぜ日本のソーシャルニュースサイトは流行らないのか

なぜ日本のソーシャルニュースサイトは流行らないのか。
SNS、ソーシャルブックマークと比較して考えるとわかりやすいと思う。まずは、それぞれのサイトに情報を投稿する動機を、単純化して書いてみる。


ソーシャルブックマーク
 後で情報に簡単にアクセスできるように、整理しておきたい。 
SNS(mixi)
 日記を書いて友達に読んでほしい。コメントが欲しい。
ソーシャルニュース
 記事に対するみんなの反応が知りたい。


こう並べてみるとソーシャルニュースが他のサービスと比べて流行りにくい理由がわかる。

・ソーシャルブックマークは一人で使っていても情報を投稿する動機が発生する。
・SNSは友人が数人いれば、楽しく使える。
・ソーシャルニュースは同じ興味をもつ人達(コミュニティ)がいないとつまらない。


そう、立ち上がったばかりの誰もいないソーシャルニュースサイトに記事を投稿する動機は生まれにくいのだ。読み手の存在が想像できないソーシャルニュースサイトに記事を投稿するユーザーは少ない。
記事が集まらないから、ニュースランキングがつまらない、ニュースランキングがつまらないから人が集まらない、という負のスパイラルに陥いり、結局閑散としたサイトになる。
ソーシャルニュースとしてはてブ(のホットエントリ)が成功しているのは、はてな村というコミュニティが存在することも理由の一つだ。


ではどうやったらソーシャルニュースサイトを成功させることができるのか。
答えは簡単で、「既に人が集まって活性化しているコミュニティ内」で使ってもらえば良い。

たとえば化粧品の口コミサイト、@cosme内にソーシャルニュースサイトを設置すれば、化粧品や美容に関するニュースが投稿されるだろう。

育児や料理をテーマにした女性専用コミュニティサイト、ウィメンズパーク内に設置すれば、女性が興味をもつ記事が多数集まるだろう。

あるいはmixiのコミュニティ機能にソーシャルニュース機能が追加されてもいいかもしれない。
(ただ、コミュニティの形成意外に、ソーシャルニュースサイトには課題がある。例えば、ソーシャルニュースという仕組みが一般的ではなくユーザーに対する説明コストが高いこと、ソーシャルニュースでピックアップすべきニュース自体が少ないことだ。)


既存のコミュニティ内でソーシャルニュースサイトが使えれば、有益な記事が集まるサイトになるだろう、と思ってFavgrを作った。ユーザー数も少しずつ増え、ユニークなソーシャルニュースサイトが複数立ち上がった。
たが、まだまだコミュニティのオーナーに十分リーチできていないし、登録して頂いたユーザーさんに自分が所属するコミュニティへ導入して頂くまでに至っていない。
既存のコミュニティ内で活用するという観点では、システムをOEM提供できるマイネットジャパンのnewsingに最も可能性を感じる。


ただ、コミュニティの形成意外に、ソーシャルニュースサイトには課題がある。例えば、ソーシャルニュースという仕組みが一般的ではなくユーザーに対する説明コストが高いこと、ソーシャルニュースでピックアップすべきニュース自体が少ないことだ。