- 『楽天キャッシュ』はオンライン型電子マネー(『楽天ペイ』対応)
- 『楽天Edy』は非接触型電子マネー(『Google Wallet』対応)
- 楽天キャッシュと楽天Edyの残高は相互互換性を持つ“予定”
『楽天キャッシュ』と『楽天Edy』という、2つの電子マネー。
本稿では、両者の違いについてと、楽天キャッシュと楽天Edyのチャージ残高における相互互換性について、整理していきます。
ただし、そうなる“予定”なのですよね!?
まだ完全体ではない、ってことなんやね。
目次
はじめに
『楽天キャッシュ』の概要
『楽天キャッシュ』とは、オンライン型の電子マネー。
2008年2月にサービス開始。QRコード決済アプリ『楽天ペイ』の決済手段としてや、楽天市場、楽天トラベルなどの楽天系サービスで利用可能。チャージ残高を個人間送金することもできる。
『楽天キャッシュ』は、楽天ペイや楽天市場などで利用することができる、まさに楽天経済圏ユーザーのための電子マネー。
楽天キャッシュはプリペイド型の電子マネーとなっており、クレジットカードや銀行口座を用いて残高チャージして利用します。
『楽天Edy』の概要
『楽天Edy』とは、非接触型の電子マネー。
2001年11月にサービス開始。楽天Edyに対応している店舗やコンビニなどで利用可能。楽天Edy加盟店の場合、楽天Edyでの支払い200円ごとに1ポイントが貯まる。
『楽天Edy』は、コンビニエンスストアやスーパーマーケットなどで利用することができる非接触型の電子マネー。決済技術については、Sonyが開発した『FeliCa(※オープン規格であるNFC Type-Fに専用OSが実装されたものがFeliCa)』を採用している。
楽天Edyも楽天キャッシュと同様に、プリペイド型の電子マネーとなっており、クレジットカードや銀行口座を用いてチャージすることが可能。
楽天Edyというと『おサイフケータイ』のイメージが強いが、Edy機能が搭載されたポイントカードやクレジットカードも存在しており、おサイフケータイ対応端末が必須というわけではありません。
『楽天キャッシュ』と『楽天Edy』の違い
| 楽天キャッシュ | 楽天Edy |
概要 | オンライン型電子マネー (PayPay残高のようなタイプ) |
非接触型電子マネー (WAONのようなタイプ) |
入金方式 | プリペイド方式 | プリペイド方式 |
チャージ残高 | 楽天会員IDごとに管理 | 楽天Edy番号ごとに管理 |
チャージ方法 | 現金 | 現金 |
銀行口座 | 銀行口座 | |
クレジットカード | クレジットカード | |
- | 楽天ポイント | |
- | 楽天キャッシュ | |
楽天ギフトカード | - | |
楽天ラクマの売上金 | - | |
楽天ウォレットの暗号通貨 | - | |
- | 外貨 | |
リアルでの決済 | †1 | |
オンラインでの決済 | †2 | |
請求書払い |
†1『楽天ペイ』アプリを使用
†2PCの場合はFeliCaリーダーが必要
『楽天キャッシュ』と『楽天Edy』の主な違いについては、上表のとおり。
これを踏まえて、特に大きく異なる点についてを、これから深く掘り下げていきます。
①チャージ残高の管理方法
| 楽天キャッシュ | 楽天Edy |
入金方式 | プリペイド方式 | プリペイド方式 |
チャージ残高 | 楽天会員IDごとに管理 | 楽天Edy番号ごとに管理 |
『楽天キャッシュ』と『楽天Edy』の異なる点①、チャージ残高の管理方法。
『楽天キャッシュ』『楽天Edy』ともに、事前にチャージが必要なプリペイド方式の電子マネーですが、チャージ残高の管理方法はまったく異なっております。
『楽天キャッシュ』のチャージ残高は楽天会員IDごとに管理されており、どの端末で利用しても、チャージ残高は共通化されています。
イメージとしては、1人につき、1つの財布、という感じ。なお、楽天会員規約によると、1人が複数の楽天会員IDを保持することは禁止されております。なので、複数の楽天キャッシュ残高を扱うことはできません。
『楽天Edy』のチャージ残高は楽天Edy番号ごとに管理されており、Edyカードや端末ごとに、個別のチャージ残高を保有することになります。
イメージとしては、1枚のEdyカード(Edy番号)が、1つの財布、という感じ。なので、複数の楽天Edy残高を使い分けることができます。ただし、楽天Edy残高の統合はできません。
②残高へのチャージ方法
| 楽天キャッシュ | 楽天Edy |
チャージ方法 | 現金 (セブン銀行ATMのみ対応) |
現金 (Edy加盟店でチャージ可能) |
銀行口座 (楽天銀行のみ対応) |
銀行口座 (おサイフケータイ経由のみ対応) |
|
クレジットカード (楽天カードのみ対応) |
クレジットカード (楽天IDに登録済のクレジットカードでチャージ) |
|
- | 楽天ポイント | |
- | 楽天キャッシュ | |
楽天ギフトカード | - | |
楽天ラクマの売上金 | - | |
楽天ウォレットの暗号通貨 | - | |
- | 外貨 |
『楽天キャッシュ』と『楽天Edy』の異なる点②、残高へのチャージ方法。
双方ともに、現金・銀行口座・クレジットカード、でのチャージに対応していますが、種類によってはチャージできないものがあります。それらについては以下のとおり。
現金での残高チャージ。
『楽天キャッシュ』の場合、セブン銀行ATMからのチャージが必須。
『楽天Edy』の場合、コンビニエンスストアなどのEdy加盟店でチャージが可能。
銀行口座での残高チャージ。
『楽天キャッシュ』の場合、楽天銀行経由でしかチャージできません。他行は不可。
『楽天Edy』の場合、各金融機関でのチャージに対応していますが、おサイフケータイが必須。なので、カードタイプのEdyは銀行でのチャージ不可。
クレジットカードでの残高チャージ。
『楽天キャッシュ』の場合、楽天カードでしかチャージできません。他のクレジットカードは不可。
『楽天Edy』の場合、楽天会員情報に登録されているクレジットカードから、残高チャージが可能。
③決済可能店舗
| 楽天キャッシュ | 楽天Edy |
リアルでの決済 | †1 | |
オンラインでの決済 | †2 | |
請求書払い |
†1『楽天ペイ』アプリを使用
†2PCの場合はFeliCaリーダーが必要
『楽天キャッシュ』と『楽天Edy』の異なる点③、決済可能店舗。
決済可能店舗について触れるとキリがないので、『楽天キャッシュ(楽天ペイ)』はこちら、『楽天Edy』はこちら、をそれぞれ参照のこと。
なお、『楽天キャッシュ』では税金や公共料金などの請求書払いに対応していますが、『楽天Edy』は請求書払いに対応しておりません。
『楽天キャッシュ』と『楽天Edy』の相互互換性
『楽天キャッシュ』と『楽天Edy』におけるチャージ残高の相互互換性についてですが、“予定”としては、相互的に残高を交換できることになっております。
なお、『楽天キャッシュ』から『楽天Edy』へのチャージ残高移行については、すでに対応済み。ただし、『楽天Edy』から『楽天キャッシュ』へのチャージ残高移行については、今春提供予定となっております。
ですので、ひとまず『楽天キャッシュ』で残高チャージを行い、そこから『楽天Edy』に移行させる、というのが現時点での最適な使い方となります。
まとめ「うまく使えば最強の電子マネーかも」
『楽天キャッシュ』は、オンライン型電子マネー。
『楽天Edy』は、非接触型電子マネー。
- チャージ残高の管理方法
- 残高へのチャージ方法
- 決済可能店舗
以上の点が、特に異なっている。
チャージ残高の相互互換性が保たれる予定。
『楽天キャッシュ』から『楽天Edy』へのチャージ残高移行については、対応済。
『楽天Edy』から『楽天キャッシュ』へのチャージ残高移行については、今春提供。
『楽天キャッシュ』『楽天Edy』間のチャージ残高の移動が面倒ですが、ここさえクリアすれば、かなり使い勝手の良い電子マネーと言えるのではないでしょうか。
ま、このチャージ残高の移動自体が面倒なんだけど…ねー。
おまけ
理想は『楽天キャッシュ』側に、楽天Edyの機能を取り込んでくれることなんだけどね。
リアルカードと非接触型決済の導入ですわね。
そうなると、かなり取り回しが良くなるやんね!
おわり
『楽天キャッシュ』と『楽天Edy』の関係性をひとことで言うと、
「ちょっとトリッキーな『au PAY』と『au PAY プリペイドカード』」
……という感じあーる。