もちもちおねいまんと4枚の絵

もちはもちや おねいまんはもちもちおねいまんです

冒険

ベートーベンやラフマニノフのピアノ協奏曲を聞くと、見知ったルートで風景を飛び懐かしい場所に帰ってこれた気になるのだが、マーラーやブルックナーの交響曲だと音のハーモニーは広大なうねりとなり飲み込まれるものになる。コンパスさえあれば分け入って開拓したり、浮き輪さえあれば漂流して新天地に辿りつくのにとくよくよとしてきたのだが、おそらくそのどちらも持たずに行くことが覚悟である。

これらは聲に出して歌ふべききはのものにあらず

 

å…‹å·±

愛するって過酷だから子どもにはまださせたらだめなんだ。親を赦したり守ったりするそんな経験は、と愛の意味についてを考えていた。大雪、山火事、ある日は暗く冷たい雨、星の夜、半月、半月よりもうちょっとおおきいやつ、(中略)、そして満月の道までの復路。六日目のドアをあけ大きな声でただいまと言った。さむいしごといきたくないって思った今年一番の憂鬱を今乗り切った!あけましておめでとうございます。

元旦 ことしもどうぞよろしく!



効果

かぜをひくわけにはいかないのだよと猫背ぎみであるいている。オリオン座が刻一刻とのしかかる道の途中で、スーパーマーケットに入りためらいながら一番高いヤクルトY1000を買った。春の野原は緑、空は青く雲は白く。ゴールデンレトリーバーをよーしよーしと両手で撫でている。起き上がってみるとよく寝ていた気がする。熱も疲れもストレスさえもなくなってしまった。

春野翠空碧犬毛撫者在 不亦楽乎

 

光線

16階の休憩室はいつもより静かで少しあかるい気がする。16時、北と東それぞれにあるビルのその大ガラスに反射した西の太陽光線がまわりこんでここに集まっていいるからなのである。クレームを引きずりながらも弁当を広げているもちもちおねいまん。小松菜、唐揚げ、つや姫、江戸紫。みんなのこのよきアフタヌーン。

金色の光

 

韜晦

人の心も、物語の先もよめないので、ただ出てきた言葉を追っていくだけ。つかまえようとしないで、触れようとしないでいる。察したとしても打ち消して、言葉だけを待っている。たとえ本当のことではないとしてもいいし、正直にならなくてもいい。深くて暗いところを通って出てきたそれはこれだってことだね。

ふゆげ

 

朝活

銭湯のまんが図書コーナーは畳に座布団。腹ばいになってあからはじまる棚の三段目に並んだ「頭文字D」をひとり畳の上で読んでいる早朝。ガソリンスタンドのレギュラー96円の看板の描写で心をわしづかみにされてしまった。私がプレセアを買ったころの空気だ!じーんとしてごろごろ。それがだいたい一年位前のこと。で今38巻目。

 

    

              ダーツの旅(つづく)

 

彫刻

日本国憲法の第十三条の文字たちは、みんながわかるように、誤解もないように動かないことに決めた。大きく重くなって広々とした丘に順番にそびえたっている。表面は日本刀のように鋭く研ぎ澄まされて日光にも月光にもきらめく。ときどき一文字ずつ回り込んで鑑賞を。

まだ秋でいいかな

Â