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萌えぎのエレンのメインブログです

#ハロプロ超帝國 対話篇 モーニング娘。=レッド・ミラージュ #fss_jp

上記ブログの続き


江連 ここからは、これまで語ってきた「ハロプロ超帝國」とは異なる考え方で、問題を読み解いてみる。
加賀 問題って何ですか?
江連 現在のハロプロメンバーが、憧れの先輩に安倍なつみの名前を誰一人として挙げていないことだ。
加賀 安倍さんは、目標にするにしても、実際にその活躍を見ていなかったので、いまひとつ実感がないんですよ。安倍さんはあまりにも偉大と言いますか、ちょっとレベルが違うんですよ。
江連 つまり、こういうことなのだろう。2018年4月7日、モーニング娘。のコンサートで小田さくらは「太陽とシスコムーンさんとか向こう側だった偉大な先輩たちと同じステージにいる、同じステージ裏にいると、私はハローの後輩なんだと改めて感じました」と発言していた。これは、同年3月に開催されたひなフェスでの共演についてのことだ。ひなフェスとはハロプロの全グループが出演するコンサートで、いわゆるハロコンと同じようなイベントのことだが、この年は20周年ということで、安倍なつみを含むモーニング娘。結成当時のメンバー5名、いわゆるオリメンと、すでに解散したハロプロのグループ、太陽とシスコムーンがゲスト出演したことで話題となった。ハロプロの黎明期を代表する彼女たちが活躍していたのは、それこそモーニング娘。がデビューして数年だから、15年以上前のことだ。ここで小田は、彼女たちの圧倒的な存在感を「向こう側だった偉大な先輩」とした。恐らく、モーニング娘。5期メンバー以降の先輩よりも「遠く」にいるといったニュアンスだ。現在のモーニング娘。が挙げる憧れの先輩とは、5期の高橋愛以降の者たちだから、これは、世代と呼ぶしかない。しかし、世代と言えるのは、いまだにモーニング娘。と言えば安倍なつみや後藤真希だとする、往年のファンが少なくないからだ。初期のモーニング娘。メンバーが「モーニング娘。OG」として現在まで度々テレビで特集が組まれることを考えると、需要があると言うことなのだ。
加賀 それは分かりますよ。
江連 だからぼくは、こう考える。かつてのモーニング娘。とはモーターヘッドであり、現在のモーニング娘。とはGTMである。最も重要なのは「どちらが格上か?」ではない、ということだ。
加賀 またもや意味不明な言葉が。
江連 そうだな、まず、ファイブスター物語に出てくる戦闘ロボットである、モーターヘッド、そしてゴティックメード(GTM)についての説明から行わなければならない。
加賀 そうですか。
江連 ここからの話は、「ハロプロ超帝國」とは切り離して聞いてもらいたい。
加賀 めんどくさいですねえ。
江連 これから話す、現在のモーニング娘。をGTMと称する理由とは、これまでの流れ、モーニング娘。の歴史はそのままに、設定そのものの「置き換え」となる。
加賀 全く意味が分かりません。その、ジーティーエムというのは…
江連 この例え話は非常に難しい。なにせ、前例のないことだからだ。まず、モーターヘッドとはファイブスター物語に登場する戦闘ロボットの総称だ。ガンダムで言うところのモビルスーツ。
加賀 モビルスーツは知ってます。
江連 ところが、2014年から、モーターヘッドはGTMに変更された。名前だけが変わったわけではない。全ての戦闘ロボットの名前とデザインが変更されたのだ。
加賀 ?
江連 君が良く知るガンダムに例えると、全てのモビルスーツのデザインがマクロスのようなものに変えられ、しかも、全てのロボットの名前まで変わる。モビルスーツではなくアーマードなんとか、のような総称に変更。すなわち「ガンダムというモビルスーツ」は形も名前も全く別のものになるということだ。
加賀 えーっ、それ、ガンダムじゃないですよもう!
江連 そうだ。かつてこのような改変が行われた漫画やアニメは、恐らく、ない。しかも、何の説明もなしに、長期の休載開けに、いきなり変わった。ロボット以外にも細かな変更点があったがここでは割愛するが、登場人物に変更はなかった。だから、誰々が操縦するからこのGTMは旧モーターヘッドの何々だ、とファンは推察するしかない。ファイブスター物語は、機動戦士ガンダムのように主役ロボットの名前がタイトルではないが、これがもしガンダムで行われたら、それこそガンダムではない別のロボットアニメとなるはずだ。
加賀 その作者は、なんで別のロボットアニメ、いや、漫画を描かないんですかねえ?
江連 そこだ。作者の永野護はファイブスター物語の連載を休止して劇場アニメを作った。それが『花の詩女 ゴティックメード』だ。ここで初めてGTM(ゴティックメード)という戦闘ロボットのデザインを発表した。ファイブスター物語の連載休止から『花の詩女』劇場公開を経て、漫画の連載再開まで、約10年ほどかかったのだが、当初、この映画『花の詩女』はファイブスター物語とは全く関係のない、完全新作だと永野は発言していた。ところが、映画を見てみると、所々にファイブスター物語との関連が示唆されていて、ファイブスター物語のファンは困惑した。そして、劇場公開からしばらくしてファイブスター物語の連載が再開され、そこで全てのロボット、モーターヘッドがGTMに変更されていた。10年前の連載休止時点からの続きの話なのだが、何の説明もなくモーターヘッドがGTMに変更されている。ストーリーや登場人物に変更なし。しかし、連載の最後のページに主要ロボットの名称一覧が掲載され、ロボットは全てGTMデザインに変更し、同時にロボットの名前も全て変更することが発表された。これを知ったファンは、大いに驚愕したのだ。
加賀 それが、モーニング娘。と、どう関係あるんですか?
江連 まあ聞け。まずはゴティックメードというロボットデザインの斬新さ、素晴らしい点について。これまでのどのアニメロボットにも似ていない、独特なシルエットを持つ、異形の人形。もちろん、これまでの永野護デザインのロボットとも似ていない。特徴は、大きな手足と細い腰だ。その手足の関節は、速く動くためだけに設計されたツインスイングと呼ばれる機構であり、人間のそれとは大きく異なる形となっている。そして、これも特徴なのだが、ゴティックメードは、基本的に全て同じシルエットとなっている。国家軍隊によって頭部デザインなどの意匠は異なるのだが基本的に同じ形だ。これは、兵器として、高速で動くことを追及した結果であり、必然となっている。これは、現用戦闘機が基本的に全て同じ形状であることと同意であると、作者の永野護は発言している。自然淘汰だな。戦うため、相手を倒すために、そのかたちとなった、ということだ。繰り返すと、ゴティックメードとは、戦闘ロボットに必要な、高速に動くことを最優先した独自のデザインだ。
加賀 ガンダムとも違うんですか?
江連 全く違うな。決してガンダムが劣っていると言うことではない。現在のガンダムは、最初のガンダムにはなかったフレーム(骨格)ベースのデザインとなっているが、これを考案したのが永野護だった。永野護がデザインしたゼータガンダムの原案(通称:永野ガンダム)はアニメ本編に出て来なかったが、そのデザイン画は当時のアニメ雑誌に掲載された。いかにも永野らしいデザインであり、当時、これはガンダムではない、などと非難もされた。しかし、ゴティックメードの異形なデザインと比べると、いわゆる永野ガンダムも、ガンダムの範疇に含まれるものだった。見た目だけ永野ガンダムに似せたモビルスーツ、百式は永野のデザインではないが、素人目には永野がデザインしたように見える。アニメのZガンダムに登場したモビルスーツ、君が作ったプラモデルでもあるキュベレイは永野デザインとして有名だが、ものすごく乱暴に言えば、キュベレイや百式のような戦闘ロボットが、これまでのファイブスター物語での戦闘ロボット、モーターヘッドだ。話が前後するが、Zガンダムの前にエルガイムというロボットアニメがあって、永野の本格的なデビュー作だが、エルガイムに登場した戦闘ロボット、ヘビーメタルを、より精密にしたものでもあるのが、ファイブスター物語のモーターヘッドだった。永野のデザインの流れは、エルガイム→Zガンダム(永野ガンダム)→モーターヘッドとなる。だから、これらのデザインには少なからず関連性が見られる。
加賀 そろそろモーニング娘。の話が聞きたいです。
江連 そうだったな。「モーニング娘。=レッド・ミラージュ」がぼくの仮説。ファイブスター物語のモーターヘッドを代表する、レッド・ミラージュとは、モーターヘッドのなかでも最強と呼ばれるものだ。安倍なつみが筆頭となるモーニング娘。とは、当時、最強のアイドルグループだった。だが、共通点はそれだけではない。レッド・ミラージュは最強のモーターヘッドなのだが、このロボットは、モーターヘッドと戦うために作られたのではなかった。通常、モーターヘッドとは、敵国のモーターヘッドを倒すために設計開発されるのだが、レッド・ミラージュはそうではない。スタント遊星と呼ばれる謎の場所から、やがて襲来することが予見された、未知なる凶悪な敵と戦うために生み出されたのがレッド・ミラージュだとされている。その未知なる敵とはモーターヘッドよりも遥かに強大で強力なものだと言われている。つまり、レッド・ミラージュが最強のロボット兵器であるのは、モーターヘッドよりも強い敵と戦うために作られたのであり、そもそも目標意識が高いところにある。これこそが、モーニング娘。との共通点となるものだ。
加賀 えっ、私たちは誰と戦っているの?
江連 そうだな。少なくとも、AKBではない。アイドルグループが他社の芸能プロダクション所属のアイドルグループと戦う。こういう言い方を嫌うファンがいるのは確かだ。しかし、実際には、どうしても比べられてしまうし、一方で、他社との戦いに積極的なグループもいた。それが2010年頃に語られ始めたアイドル戦国時代だった。ハロコンのようにハロプロのグループが一同に介するイベントはあるが、ハロプロが他社との共演イベント、いわゆる対バンに出演することは、ある時期から増えたのだが、それほど多くはない。そして、モーニング娘。が対バンに出ることは、これまで、ほとんどない。それは何故か。理由は、戦いにならないからだ。
加賀 まあ、ないですねえ。でも、戦いにならないって?
江連 それは、端的に、モーニング娘。のレベルが高いからだ。これまでにも、多くのアイドルタレントが、ハロプロへの憧れを公言してきた。ある者はハロプロのオーディションに落選し、またある者は、始めからレベルの高いハロプロを目指さず、他社所属のアイドルタレントとして活動している。とにかく、ハロプロがアイドルの頂点であることを公言するアイドルは多い。そして、モーニング娘。とは常にハロプロのトップである。永野護によるレッド・ミラージュの定義を引用するならば、モーニング娘。に勝てるアイドルグループは古今東西永久に存在しない。
加賀 何だか分かんないけど、すごい!
江連 AKBのことを悪く言うつもりはないのだが、そもそもの目標設定が全く違う。AKBの連中は「アイドルとして」のトップを目指している。しかし、ハロプロはそうではない。ハロプロとは、歌手として、表現者として、より上を目指すための養成機関なのだ。だから、アイドルとしてのグループ活動は、副次的なもの、もっと言えば、収入を得るための効率的な手段である。忘れてはならないのは、主軸は歌手であること。ここが連中とは大きく異なるのだ。
加賀 ハロプロ研修生だった頃は、もちろん、ボイスレッスンは厳しかったのですが、自分としては、とにかく、何が何でも目立ってやると思っていました。だけど、モーニング娘。になってからは、上手い下手ではなく、それはもちろん大事なのですが、個性というか、自分なりの表現、加賀楓という存在はどうあるのか、というように考えるようになったんです。
江連 そうだ。それでこそハロプロの、モーニング娘。のメンバーだ。
加賀 ありがとうございます。
江連 話を戻す。モーニング娘。がレッド・ミラージュだという定義。これは元々は、安倍なつみの影響下にあった頃の例えだった。なぜなら、2014年の時点、モーニング娘。'14の頃には、既に安倍なつみ時代とは全く違うグループとなっているからだ。最強であることに変わりは無い。先に述べたように、既にファイブスター物語にはレッド・ミラージュというモーターヘッドは登場しない。デザインはより鋭くなり、名称もツァラトウストラ・アプターブリンガー・パンツァーカンプフロボーターと変更された。
加賀 つっ、つあ、ら、えっ?
江連 まあ、この名前は連呼しない。ぼくでも言えない。略称はZAP。通称はB型ミラージュまたはスーパーロボットだ。このロボット、そしてモーニング娘。も、同じ世界に登場する固有の存在であることに変わりはないが、デザインが変更された、ということになる。
加賀 そこが分からないんですよ。
江連 モーニング娘。のデザインが変更された、のだ。これから、一気に分かるように説明するぞ。コレオグラファーの夏まゆみ先生が言っていたように、安倍なつみは踊れない。元々、シャ乱Qロックヴォーカリストオーディションに集まった彼女たちは、ロック歌手志望であり、だから、そもそもダンスする目的はなかった。あくまでも、歌手としてデビューすることを願っていた。だから、これは仕方のないことだ。ハロプロと言えば「歌とダンス」となるのは、もっと先のことだ。1999年のLOVEマシーンは、変なダンスが話題となったのだが、あれは、「踊れない」メンバーをいかに目立たせるか、その結果でもあった。あのダンスは一見すると只の変なダンスだが、あれを完璧にやろうとすれば、相当な訓練が必要。だから、当時のメンバーは必死だった。モーニング娘。のダンスに高い評価がなされるのは、もっと先の話となる。
加賀 それは、高橋愛さんがリーダーだった頃なのですか?
江連 そうだな。一般的にそう語られている。高橋がモーニング娘。リーダーだった時期にスキルアップが図られた。いわゆるプラチナ期のことだ。だが、ぼくの仮説は、やや異なる。ハロプロ研修生の世代の話として聞いてもらいたい。結論を述べると、「モーニング娘。のデザインが変わった」とは、始めから、ダンスありきの前提でハロプロを認識し、志願した者たちの世代によって構成されている、という意味だ。
加賀 メンバーによってモーニング娘。が変わった?
江連 それはつんくも繰り返し言うように、事実だ。その時々のメンバーによって刺激が生まれ、新たなモーニング娘。の歌詞、楽曲が誕生すると言うのが、つんくの弁だ。ダンスの話に戻すと、安倍なつみの頃と大きく違うのは、始めからダンスありきで事が進んでいると言うことだ。モーニング娘。とは歌を歌いダンスも踊るグループだということは、誰もが知っていて、志願者も、最初から踊る前提でオーディションに挑む。合格者は、歌のレッスンは勿論のこと、ダンスのための準備、ストレッチが欠かせないものとなった。そして、養成機関として最も重要なのが、ハロプロ研修生だ。かつてハロプロエッグと呼ばれていた、現在のハロプロ研修生の第一の目的は、その名の通り、研修だ。歌とダンスを徹底的に教わる。この研修生については先に述べたので省略するが、研修生からモーニング娘。正規メンバーへと昇格する事例が増えてきた。
加賀 リーダーの譜久村聖さんはハロプロエッグ出身ですからね。
江連 「モーニング娘。のデザインが変わった」のは、始めからダンスありきとなったメンバーの意識と、肉体の鍛錬の結果なのだ。踊ることが前提となり、取り組む。高いレベルのフォーメーションダンスを披露する。安倍なつみの時代を知っている者としては、そこまで踊ることはないだろう、といったレベルだ。だから、全くの別物。モーターヘッドとGTMほどの違いがあるのだ。『花の詩女』製作時に永野は、GTMとモーターヘッドは全く別次元のロボットであり、仮に戦った場合、GTMの強さはモーターヘッドとは比較にならない強力なものだと発言していた。しかし、再開したファイブスター物語にモーターヘッドという戦闘ロボットは絶対に出てこない。ここからが本題。あるテレビ番組で、モーニング娘。'18と安倍なつみを含むモーニング娘。1期メンバー、いわゆるオリメンが出演し、歌唱パフォーマンスでも共演するという出来事があった。ところが、オリメンと現役メンバーが「一緒に踊る」ということは、なかった。オリメンは中央に陣取り当時のダンスを踊り、現役メンバーはその周りで今の激しい踊り。同じステージだが、やってることは違う。あれを見たとき、ぼくは、とても残念だと感じた。初期メンバーと現役メンバーとの共演は「夢のコラボ」などと謳われたが、とてもそういう高揚した気分には、なれなかった。
加賀 あの番組はとても緊張しました。それでも、サプライズ感があって、良かったんじゃないんですか?
江連 そういうことじゃないんだ。安倍なつみは現在のモーニング娘。のように踊ることは出来ない。それで彼女の評価が下がることはない。モーターヘッドの価値がGTMによって下がることがないようにね。しかしそれは、安倍なつみの頃のモーニング娘。がすでにクラシックとなってしまったことを意味する。永野護は、GTMデザインを生み出したことによってモーターヘッドデザインがクラシックとなってしまったと発言している。メルセデス・ベンツの古い車のように、とのことだ。モーターヘッドは確かに古くなってしまったが、美しい。永野はそう言っている。だからぼくは、現在のモーニング娘。はGTMデザインとなったのだと気づいてしまったのだ。現在のモーニング娘。がGTMであると言う明確な理由とは何か。それは、現代において「異形」である、ということだ。ハロプロについて詳しくない者が思い浮かべる「アイドル」がAKBだったとする。成程、可愛らしい女の子が沢山いる。お人形さんのようで、いわゆるアイドルだ。しかし、モーニング娘。は、それらと比べてしまうと、あまりにもレベルが高い。あの踊りは真似出来ないし、それぞれが歌う姿からは、儚げではない、強い意志を感じ取れる。いわゆるアイドルを好む者にとって、モーニング娘。の備える「強さ」とは、残酷なもの、なのかもしれない。ファイブスター物語の戦闘ロボット、GTMが、まさしくそのような存在だ。ロボットアニメのファンであっても、このGTMのデザインは、あまりにも異形であり、その、超高速の動きと、圧倒的な強さを知れば、唖然とするしかない。モーニング娘。もGTMも、これまでの常識を覆す、驚くべきものとして君臨しているのだ。
加賀 何となく、分かったような、分からないような。
江連 そして、ファイブスター物語の連載に登場することが無くなった、かつての戦闘ロボット、モーターヘッドのガレージキットはいまだに販売され続けている。モーターヘッドの新作モデルも発表されている。連載では既に全ての戦闘ロボットがGTMに置き換わっているにも関わらず、だ。それは、いまだにモーターヘッドの魅力を求めるファンが少なくない証拠となる。同様に、安倍なつみが在籍していた頃のモーニング娘。黄金期は、現在でも「消費」され続けているのだ。テレビで「モーニング娘。OG」として、かつてのメンバーが特集されることが度々ある。需要が無くなったわけではない。ひなフェスにモーニング娘。1期メンバーがゲスト出演した際に、ファンの「なっちコール」の激しさについてブログに書いていたモーニング娘。メンバーもいた。
加賀 本当にすごかったんですよ!
江連 安倍なつみがモーニング娘。のヘッドライナーとして圧倒的な存在感で、ステージに「帰還」する。それは我々の希望でもあった。我々のようなファンによって、過去のモーニング娘。は伝説として語り継がれる。それがモーターヘッドだ。ファイブスター物語の連載に登場することは二度と無いけれど、モーターヘッドは消えて無くなったわけではない。そしてぼくは、現在のモーニング娘。が過去と決別し、今なお人気を誇る最強の集団であることも知っている。「安倍なつみの時代こそがモーニング娘。だったけれど今のモーニング娘。は知らない」と言う年寄りには、なりたくない。あの当時と比べてしまうと、安倍なつみや後藤真希のようなスター級のメンバーはいないのかもしれない。そうではあるが、パフォーマンスで比較すると、全くの別次元へと進化してしまっている。安倍なつみに捕われてしまっているぼくのような者であっても、現在のモーニング娘。は絶対に無視出来ない、唯一無二のグループだ。

助手に加賀楓を選んだ理由

加賀 日が暮れちゃいましたね。
江連 そうだな。
加賀 ところで、どうして博士は私を助手として選んだのですか?
江連 かえでぃー、可愛いからな。
加賀 ちゃんと真面目に答えてください。
江連 まあ、このことについては、読者も不思議に感じていることだと思う。素直に人の話を聞くことが出来るだろうと思ったから、かな。そして、ファイブスター物語を読んでいるハロプロメンバーはいないが、君がガンダムに興味を持ち始めたことを知り、それならば、ぎりぎりのところで話が成立するだろうと思った。正直、君がハロプロ研修生だった頃には、興味がなかった。
加賀 そうでしたか。でも、わざわざ言うことじゃないですよね、それ。
江連 ちょうど良い機会だから、言わせてくれ。なぜ興味がなかったのかと言えば、ハロプロ研修生だったからだ。モーニング娘。のような正規グループと違い、研修生はその活動が広く知られていない。だから、知る機会が無いのだ。そうではあるが、研修生には常に熱心なファンが存在している。研修生とはすなわち研修中なので基本的に表に出ることがないのだが、定期的にコンサートが開催されている。そこに通うファンのみが、研修生とは何者なのかを知っている。だから、ハロプロのファンであっても研修生については良く分からないという者も少なくない。ハロプロ研修生とは、あくまでも「現場」のムーブメントだと言える。テレビやラジオなどの番組が無いので、キャラクターが分からず、ぼくには誰を見ても同じに見えてしまうのだ。北海道の研修生(ハロプロ研修生北海道)にはレギュラーのラジオ番組があるが、あれは良い試みだ。それでも、番組が全くなかった訳ではない。ハロプロ研修生の前身、ハロプロエッグの頃、能登有沙メインのYouTube番組が始まった。アップフロントがYouTubeに進出するきっかけだったはずで、あれは面白かった。ああいうことをやれば、ぼくのような「現場」へ行かない者であっても、親しみが持てる。そんなぼくがハロプロ研修生について以前よりも積極的に興味を抱くようになったきっかけは、佐々木莉佳子だった。つんくの番組、つんつべにゲスト出演して、なかなか面白い子だと思った。その時点では気仙沼の地方アイドルグループのメンバーだった彼女が、そのグループのセンターでありながら辞めてしまった。そして、ほどなくしてハロプロ研修生に入って来た。同じ頃、BS日テレにてハロプロ研修生の番組が開始された。
加賀 私も出てました。
江連 そうだったな。罰ゲームで莉佳子がダンスするのを見て一緒に踊ったりしてたな。
加賀 よく憶えますね。そうでした。
江連 だから見ていなかった訳ではないのだが、当時の君は、とにかく負けない、歌割りを多くもらうように頑張る、など、やる気ばかりが全面に出ていて、可愛げがなかった。
加賀 ですよねえ。どうやったら自分が目立つのか、そればかり考えていましたね。
江連 そんな君のことを可愛いと感じるようになったのは…
加賀 だから、やめてくださいって。
江連 研修生の頃の君がああいうキャラクターだからか、君のファンも含めて、怖い印象があった。君のファンは強面の連中ばかりで、喧嘩出来ないなと。
加賀 喧嘩しないでください。
江連 言いにくいことだけど、君は研修生としての期間が長かったから、自分よりも後に入ってきた研修生が先にハロプロ正規グループに昇格する。それが続くと、もしかしたらこのまま辞めてしまうのではないだろうかと心配になる。気づいたら研修生のなかでのお姉さん。スキルはある。しかしデビュー出来ない。ファンにとっても穏やかではなかっただろうと。だから、喧嘩出来ないなと言ったまでだ。
加賀 焦りは、ありました。だから、とにかく、目立つようにしないと駄目だなって思ってました。
江連 ぼくが君に興味を抱くようになったのは、まず、モーニング娘。に加入したこと。そして、モーニング娘。10期メンバーの佐藤優樹が色々と君について話し始めたこと。決定的となったのは、アニメの話を始めると止まらないことだ。
加賀 面白がってるだけじゃないですか。
江連 いや、それで、君のファンのツイッターを、「かえでぃー」で検索して調べ始めて、気づいたのは、フォロワーが20名ほどの、明らかにツイッター初心者の女性ファンが増えていると言うことだった。その女性ファンが君の絵を描いてアップするのを見続けているうちに、可愛い子だなと思えてきたんだよ。
加賀 確かに、女性のファンが多いですね。
江連 研修生の頃は、強面の男性ファンばかりだったから(実際には違うのかもしれないが)、意外だなと思えて、その意外性が良かった。意外と言えば、君は、さっぱりした性格なのに甘い物が大好きだな。
加賀 性格と食べ物は関係ないでしょう?
江連 佐藤優樹や加賀楓は、女性ファンが多い印象だ。ぼくが好きになるモーニング娘。のメンバーは、不思議と女性ファンが多い傾向にある。それで、ファイブスター物語の作者、永野護がインタビューでこう発言していたのを思い出した。ぼくはこの漫画のなかでもラキシスという女性キャラクターの大ファンなのだが、ラキシスについて永野は「都合の良い女性キャラではない」、男の言いなりになるような従順な女じゃないよ、と。だから、モーニング娘。でもぼくはそうなのだなと、思った。
加賀 私にも、つけ入る隙があったら男性のファンが増えるってことですか?
江連 急に鋭いことを言うな。でも、そんなことはないぞ。君についての最大の萌えポイントは、「か」が多くて自分の名前が上手く言えないという点だ。
加賀 そこですか?

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