【うれしい】記事コンテストの副賞が届いた!!【最高】

 

 

かにミサイルと申します。

 

今日はディスコードのアイコンでシコります、そんな日なので。

 

 

 

 

あれ?

 

 

ディスコード、ご存じない?

英語表記で「Discord」の方が馴染み深いかもしれませんね、ご説明します。

 

ディスコードってなに?

 

ディスコードはテキストチャット、音声、ビデオ通話を利用できる無料のコミュニケーションサービスです。

 

 

元々はゲーマー向けに開発されましたが、現在は多くの人々やコミュニティが利用しています。

 

ユーザー数は全世界で、なんとなんと、5.6億人!!  

 

日本でもZ世代やミレニアム世代を中心にユーザーが増えているディスコード。

この記事を読んで、はじめて知ったあなたもぜひ利用してみてはいかがでしょうか?

 

そんで、ディスコードのアイコンってどれさ?

 

 

 

これです。

 

これをオカズにシコるの?

 

そう、これ※1をオカズにシコります。

 

※1 2024年11月12日、現時点のものとする。

 

 

ディスコードのアイコンでシコること。それは、5.6億人が利用する社会インフラと化したサービスの象徴を、侮辱して攻撃することと同じです。

 

すみません。これって、テロ行為ですか? 私、公共の敵(パブリック・エネミー)かもしれません。

 

そして、つけ加えるならば。

 

共感が愛される今のインターネットにおいて、この記事がふさわしくないことを、十分理解しています。

 

思いやりと優しさは、何よりも優先されるべきです。

 

しかし、ひとつだけ。

 

前置きの最後に、かの有名な冒険家の言葉を引用させていただきます。

 

 

 

 

 

 

 

朝、8時32分。

 

 

天高く澄みわたる秋晴れ。なんて清々しい一日の始まりでしょうか。今日は11月初旬、気持ちの良い気候ですね。

 

 

すみません、いくら私でも朝っぱらからシコったりはしません。セックスやオナニーなどの性行為は、夜に営むことが慣例です。そして、私もその慣例に従います。

 

ではなぜ、と問われれば、皆さんには、ディスコードのアイコンでシコるまでの私の気持ちを、追体験してほしいのです。

 

お見苦しいですが、まず先に私の一日をご紹介させていただきます。

 

 

とりあえずスマホのホーム画面をディスコードのアイコンにしました。これで四六時中、ディスコードのアイコンのことを考えられます。

 

他人が見ても「あれ? こいつ、ずっとディスコードのアップデートしてんな?」だけで済みます。でもね、これ、今夜のオカズ。

 

 

 

忙しいとついつい日々の食事をおろそかにしちゃうよね?でもでもっ!そんなときこそゆっくり料理をして自分を大切にしようよっ!

 

今日の昼食です。

 

 

ナポリタンとアイスコーヒーです。

 

最近ハマってるんですよね、ナポリタン。お昼休みになったら、家に帰って作ってるんです。

隠し味にバターと味噌を入れるのがポイント! これだけで、こってりとした満足感のある風味になるんです!

 

あとあと、ちょっと高いアイスコーヒーと一緒に食べると喫茶店の味になるんですよ~。

ずっと、ヒミツだったんですけど、今日は皆さんに共有しちゃいます! もちろん、ロックアイスも忘れずにねっ!

 

 

 

 

なんすか? ナポリタン作って食べちゃいけないっすか?

 

 

 

 

いえ、分かります。あなたは私を、

 

 

拙者、ディスコードのアイコンでシコる異常性癖侍なり。修行中の身ゆえに食事は水と椎(しい)の実しか摂(と)らぬ。

 

とか、

 

 

およよ? ディスコードのアイコンちゃんが運動した後の結露を舐めとるだけで、不思議とお腹が減らないぞよ!!

 

とか、思っていますよね。私のこと。

 

 

ここは血肉のない電子の海、インターネットです。あなたの思い込みは正しい。本来ならそれが、ゆかいで楽しくて、一番いいのですが、

 

 

 

 

 

でもゴメンな。ウチ、社会人なんよ。ストレスあふれる現代社会をサバイブするちっぽけな会社員。こっちは小さな工夫を積み重ねて日々を豊かにしたいんですよ。

 

ただそれとは別に、昼休みを有効活用して、ディスコードのアイコンのエッチなイラストをインターネットで探していきます。

 



 

どっちもフェイクじゃない。リアル、これが僕のリアル。

 

 

 

三時休憩。心の豊かさ、魂(たましい)の豊饒(ほうじょう)

 

仕事に追われていると時間の流れが早いものです。今は三時休憩、会社員である私の休息の時間です。

まずひとつ、皆さんにご報告がごさいます。

 

 

なかったですね、ディスコードのアイコンのエッチなイラスト。

 

 

 

インターネットにも。

 

 

 

 

この世界のどこにも。

 

 

 

 

大丈夫です、落ちこんでいません。

 

未踏の地に挑む登山家のように「えいやっ」と、つい気合も入ってしまいました。

ただこれからの道のりは、支援もなく孤立した状態。つまり妄想だけでオナニーするしか、手立てがありません。

 

 
でもまったく問題ありません。ディスコードのアイコンを半日以上眺めていた私には、とあるキャラクターがもう頭によぎっているのです。
 
 
 
 

 

そう、ファイヤボールのドロッセルです。
 
 
 

「ファイヤボール」はディズニーが制作したロボット社会を舞台にしたコメディアニメです。

 
美しいロボットお嬢様ドロッセルと、冷静で頼れる執事ゲデヒトニスが、奇哲学的なやり取りを繰り広げます。
 
独特な未来観と美しいビジュアルも魅力のひとつです。短編でありながら奥深い内容が詰まっており、大人も子供も楽しめる作品です。
 
 
さて、ファイヤボールの要約をお読みいただけたでしょうか? なら、分かりますよね。
 
 
 
 
 
 
 
ダメですよね、これは。
 
 
 
何を性的に感じるか。
 
それ自体は個人の自由なのですが、未成年のファンに愛されているコンテンツに対しては、声を大にすべきではないです。
 
そして私の書く文章には、「シコる」という直接的な表現を使っています、より慎重にならなければいけません。
 
 
しかし、本当の理由は別にあります。
 
 
 
 
これ、「妄想オナニーのスライド現象」なんです。
 
 
 
 
 
 
 
その通りです、「妄想オナニーのスライド現象」は私が考案した言葉です。
 
 
ご説明します。
 
もし内容に共感できたのなら、ぜひ日常生活で使ってみてください。
 
他人の口から聞いた時「感謝と軽蔑」その両方を合わせもった表情を私はしますが。
 
 
 
 
ひとつ、想像してください。
 
あなたは思春期。学生の本分を終えた就寝前のある一時のこと。
あなたは、ベットの中で、オナニーをはじめます。
 
あなたは未成年です。
日々のオカズに乏しいあなたは、好きな子の姿を思い浮かべながら、オナニーをはじめます※2。

 

※2 是非はここでは問わないものとする。

 
しかしあなたのオナニーは、当初の目的を達成することは叶いません。
 
書店で見つけたエッチな雑誌の表紙、昼に見てしまったクラスメイトの油断した姿。
 
目に焼きついてしまった劣情をあおる光景にオカズはスライドしていき、そして最後に絶頂を迎える。きっと、覚えがあるはずです。
 
 
最初から最後まで同じオカズでシコることは、通常のオナニーはもちろんですが、妄想オナニーにおいて至難の技です。
 
 
そこに貫く意志の強さが試されているのです。
知ってっか? 遊びじゃねえんだ、妄想オナニーは、な。
 
 
 
 
 
 
強い言葉を使ってしまい、申し訳ございません。
 
 
オナニーはひとりでする行為です。
自分自身を癒すために、いくらでも身勝手にふるまって、良いのです。本来なら、何をしても、許されるべきなのです。
 
 
 
 
 
 
 
 
ただもう一度だけ、あなたの想像力をお貸しください。
 
 
成人向けコンテンツは、人々のオナニーに寄り添い絶頂に導くために、生み出されました。
 
その本懐を達せなかったコンテンツを思うと、私はいつも胸が締め付けられてしまうのです。
 
彼ら彼女らは、もしかすると侘びしい思いを抱えて、ひとりで悲しく部屋のすみで泣いているかもしれません。
 
 
私は、ディスコードのアイコンにそんな思いをさせたくないのです。
 
 
 
分かりますか? 愛あるいは、高潔な魂の在り方について、ずっと、話しています。
 
 
 
 
 
 
分かるよな?
 
 
 
 
 
 

 
分かっていただけたので私は業務に戻ります。
 
 

自らの意志が、強固であるほど様々な試練に苛まれるものだ。無論、試練を目前に避ける事も出来れば、逃げる事も出来る。だが、試練の真意は、そんな己の心を克服することにある。――斑鳩chapter2「試練」より

 

 

退勤の時間です。

 

帰路につき、夕食も済み、歯も磨きました。もう夜で、一日の終わりの始まりです。物事はテキパキと進めましょう。さあ、シコりましょうよ。ディスコードのアイコンで。あなたにも、見えるはずです、その姿が。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

はい、白い髪をふたつに束ねたとても可愛らしい方だと思います。身長は164.8㎝。おでこは出ています。

 

 

あららっ、パッチリおめめが可愛いですね!

 

 

そうです、白いワンピースを着ています。袖からすらりと伸びる、二の腕がまぶしくて、とても官能的です。夏ですね、夏がよく似合うと思います。

 

 

分からない? 

 

 

そうですか……

 

 

 

 



 



 

そして夜の扉は開く。

 

 

 

その肌に触れたとき、僕はとてもおどろいた。

 

陶器のような白い肌は、冷たくも固くもなくて。

指先には、二の腕のやわらかな感触と、肌の下にある彼女――ディスコードのアイコンの体温が確かにあった。

 

潮の匂いがした。

昼に二人で泳いだ海の残り香じゃなくて、ディスコードのアイコンの汗の匂いだとわかったとき、僕はすごくドキドキした。

 

だって、ディスコードのアイコンが、象徴みたいに遠い存在じゃなくて、触れることができる一人の人間だと気づいてしまったから。

 

僕が愛の言葉をつたえると、すこしだけ照れたあとにディスコードのアイコンは優しくわらって、うなずく。

 

それが合図だった。

ディスコードのアイコンも僕を求めていることがうれしくて。こころは燃えあがり、彼女をベットの上へ押し倒す。

 

トレードマークのふたつに結んだ髪がシーツにちらばる。

 

髪や肌のなめらかな白色は、熱を帯びて赤く染まった頬や、ちいさくやわらかな口元を、くっきりと浮かび上がらせる。

 

 

僕はディスコードのアイコンをみている。

 

吐息の向こうにある汗のしずくや、僕をみつめるうるんだ青い瞳を。

 

 

そして僕は彼女の口元へそっと――

 

 

 

 

 

 

ちょっと待って!!

 

 

 

 

……。

 

 

 

 

突然すみません。知らん奴の官能小説読まされて、本当になに? と思っているかもしれません。

 

でも事実なんです。ポッカリと空いちゃってるんです、心に。すみません、今日はオナニーの寂しさに、耐えられないかもしれません。

 

こんな心の隙間を埋める、ナイスなアイテムはありましたっけ?

 

 

 

 
そういえば、私、この前書いた記事で優秀賞を取ってた。
 
Webメディアの「クレイジースタディ」様が主催したエッチな記事コンテストで賞品を頂いていたの忘れていましたわ。私ってば、うっかり!
 
内容は三島由紀夫と一緒にエッチなことを語り合った記事なんすけど、今はそんなことどうでもいいっす!
 

 
こう言っていますし、賞品の中身はオナホールでしょう。今の状況にまさにピッタリ!
 
オナホールの説明いります? いらないですよね? よかった、僕はひとりじゃない。うれしい! やっぴ~~! うひょひょひょーい!!
 
 

 
 
でもさ。
 
 

 

 

 

 

 

 

 
 
 
 
 

 
 
……まあ、いいや。とりあえず開けよう。
 
 
 





 

 

 

 





 

 

 

 


 
 
 









 
 
いやいや!! TENGAじゃなくて、三島由紀夫の不道徳教育講座か〜〜い!!

 

 

 

 

 

ってね。

 

 

 

うん、確かに三島由紀夫出てた。

私の書いた記事に三島由紀夫出てた。

出てたけど、三島由紀夫では私、性的興奮しないよ?

別に三島由紀夫に性的興奮する人がいてもいいけど、私、そうじゃないよ?

 
 
 
 
すみません。取り乱してしまいました。オナホールがもらえなかったことに関して、思うことはございません。ただ一言だけ、いわせてもらうとするなら、とりあえずオチを入れて記事を終わらせたかったんです。オナホールの名前をいじって「一文字タイピングするごとに、魂のステージが下がりそうな名前ですが……」とか、勢いよくオナホールを握りしめて「パーティーはまだ始まったばかりだぜ!!」とか、書きたかったんですよ。そしたら記事を読んでいるあなたは、にこにこ笑顔。私はもらったオナホールで最高のオナニーをする。これ、ひとつの幸せの形だったと思うんです。それがね、中を開けたら、三島由紀夫。シコりの対極の三島。とほほですよ、これ…。セックス前のお預けと同じ。やれたかも委員会の亜種、シコれたかも委員会。とても悔しいんです私は。「だったら自分でオナホ買って、好きなだけシコれ!解散!!さっさと散れ散れ!このドスケベピーナッツバターが!!」って、思っているかもしれません。でも、違うんです。これは人からもらえたはずの、オナホールなんです…。贈り物だったんです…。あなたはオナホールを贈りあって笑いあえるご友人はいますか…?私はいなかったんです。だから記事を通じてそんな仲間が私に出来たことがうれしくて…。いえ、決して裏切りだとは思っていません。あとすみません、これは本当に私的なことなんですがオナホール使ったことないんです。「へ~、オナニーの質を高めるジョークグッズね~、まっ、私は使わないけどねっ」みたいに興味はあるけど、すかした態度をずっと、とっていたんです。あとビッチョビチョのちくわぶみたいなプラスティック製品を家に置くのがふつうにイヤだったんです…。ただ、もらえるなら話はべつで「まあ、賞品でもらえるなら、しゃーなしっしょ!」みたいな受け身の姿勢だったんです…。そんなんじゃオナホールもらえませんよね…。でも、たとえどんな態度だとしても、オナホールを待ち望む気持ちは本物でした…。春を待ち望む、厳しい冬を生きる野ねずみのように期待していたんです…。なんなら、ウナギイヌのオナホールをもらえると思っていました。賞品の到着が遅かったので「編集部は必死でウナギイヌのオナホールを探しているのか、なんて人の心が分かるお方なのだろう」と思い日々を過ごしていました…。今なら分かります、ウナギイヌのオナホールなんて世界に存在しない。そんなんないですよね…。火鼠の衣を求めたかぐや姫と一緒ですよね…。私、オナホールのかぐや姫ですか…?「オナホール」と「かぐや姫」そのふたつの言葉の組み合わせが、良くないことはもちろん、分かっています。でも、言わせてください。私、オナホールのかぐや姫だったのかもしれません…。何度も言いますが、私は誰も恨んではいません。私は一生懸命面白い記事を書いたし、編集部もそれにこたえてくれた。これ、誰も悪くない…。みんなが頑張って、みんながみんなを労わった結果。でもね、ハッピーエンドは訪れなかったんです…。この気持ち、どこにぶつければいいの? ねえ…。

 

 

 

 

 

 




 

 

 

 

私の中の三島由紀夫

 

 

かにミサイルと申します。

 

はじめにひとつお聞かせください。

 

皆さんはスケベですか?

 

答えなくて大丈夫です、性欲は人間の根源です。むやみに否定したら、心身ともによくはありません。

しかしまた、もうひとつだけ、お聞きします。

 

皆さんのお心には、お天道様、ありますか?

 

その二つの質問なに? と思われても仕方ありません、順を追って説明します。

「お天道様が見ている」という日本語の表現があります。

 

他の誰かが見ていなくともお天道様はきちんと見ているのだから、どんなときでも悪行はするべきではないという考え方です。

つまりお天道様とは、人々の心に灯った倫理と道徳の象徴なのです。

 

 

スケベとお天道様、欲望と倫理。どちらが欠けてしまったら、人間らしい営みをつづけることは叶いません。

そして私にとっての、お天道様が三島由紀夫になるのです。

私が良からぬもの――倫理や道徳から外れた対象に劣情を抱くたび、頭の中に三島由紀夫が現れるのです。

 

市ヶ谷駐屯地を占拠し日本へ向け、真の武士たる魂を説いた三島由紀夫の姿が。

 

さて、前置きが長くなりましたね。

本日は、私の頭の中を開陳いたします。ルールは以下の通りです。

 

1.私がスケベに感じたものを書きます

2.倫理に抵触した時、三島由紀夫が演説を開始します

 

そして、登場人物は以下の通りです。

会社員。スケベに感じるものの範囲が異常に広い

戦後日本を代表する文豪。代表作は「金閣寺」

 

よく分かりませんか? やってみれば一目瞭然です。

これは道徳の外注化になります。倫理という安全装置から解き放たれた私は情欲の獣です。

 

ドスケベ文章を書きますよ? 大丈夫? ホントに? 引かない? 戻るなら今だよ?

 

 

 

 

 

やっぞ!!!

 

 

 

1.レベッカ宮本

おまえら聞けぇ、聞け! 静かにせい 静聴せい! 話を聞け!

えっ? 早くない? もう? 三島って、最近のインターネット?

 

……

……

 

……えーと、レベッカ宮本こと、ベッキーは氷川へきるが月刊Gファンタジーで連載していた「ぱにぽに」に登場する天才しょ――

日本を守る事。日本を守るとは何だ。

あっ…… すみません、なんかダメみたいです。

……

……

 

そうか、そうだよな。面白くないよな。架空のキャラクターと言えども幼い女性に興奮していることを表明するなんて、時代遅れのホモソーシャルの笑いだわ。今のインターネット、冗談でもそんなこと言っちゃいけねえよな。

……

ありがとうだわ、三島。俺にそのことを気づかせてくれて。

 

 

2.将棋の感想戦

おまえら聞けぇ、聞け! 静かにせい 静聴せい! 話を聞け!

はやっ、はやすぎるって三島。みんな分かんないって。三島は稀代の文豪だから察知できるけど、みんな分かんないって。

……

説明します。

 

それはある夏の日でした。うだるような暑さから逃げて私は自室でプラモデルを作っていました。パチッとランナーからパーツが外れる音だけが響く室内、それだけではどこか寂しくて。何か音楽のようなものが欲しくなった私はテレビをつけました。その時、あの滑らかに動く指先たちを見たのです。

……

 

棋士の指先。それに私は強く魅了されました。カメラが切りとった場面は対局を終え、感想戦をする棋士たちでした。

……

 

棋士はなめらかな手つきで盤上の駒を手繰り、過去の盤面を再現します。めまぐるしく指し手が変わっても、指先たちはぶつかりません。その手先の動きに調和のとれた美しさを感じました。

……

 

一見事務的ですが、将棋への情熱という熱を帯びていた指先。そこから鳴るパチンという音はどこか優しげで、私の手に持ったニッパーから鳴る無機質な音とはまるで違ったのです、とても官能的な光景でした。

盤になりてえな。なりてえよ、俺。将棋への愛を俺に分けてくれよ、なあ。俺、マッキーで腹に升目を書くからさ、その上で感想戦してくれよ。駒ごしでもいいからさ、その指先の軌跡を感じてえんだ。そして指先はふとした瞬間、

胸の飾りに触れ――

武というものは何だ、刀というものは何だ。

諸君は武士だろ。諸君は武士だろ。

 

長くない? 

どうしてそこに諸君は気がつかんのだ!

俺は諸君がそれを絶つ日を待ちに待ってたんだ。


諸君はその中でもただ、小さい根性ばっかりに惑わされて、本当に日本の為に立ち上がる時は無いんだ。

 

我慢してたから?

 

 

3.ウナギイヌ

……

よし。最初の関門は突破した。

……でも、書くのやめようかな。ウナギイヌに性的興奮をしているなんて、意味不明すぎるよな。天才バカボンに出てくるウナギイヌっすよ。

……

今、インターネットは共感の時代だし、そもそもこの記事も誰かを傷つけるかもしれな――

おまえら聞けぇ、聞け! 静かにせい 静聴せい! 話を聞け!

えっ?

男一匹が、命を懸けて諸君に訴えてるんだぞ。

あれ? もしかして、三島……

 

 

……

俺、やります。やらせてください。

 

なにもウナギイヌそのものに強い劣情は感じていません。重要なのは要素です、要素。キーワードはウナギイヌ、ケモノ、ビッチョビチョ、です。

 

ウナギイヌがセクシーだと気づいたのは、もう10年以上前――高校生の頃です。その時の私はケモノと呼ばれる存在を愛していました。

 

今でこそ、ケモノジャンルは有名になりましたが、当時はほぼ無でした、無風でした。当時の私は、赤茶けた荒野で小さな白い花を探すかのように、インターネットの海を彷徨っていました。

その時見つけたのが、ウナギイヌのエッチなイラストなのです。

 

非常に驚きました。そうか、ウナギイヌって犬だからマズル(鼻のこと、愛好家はそう呼ぶ)を伸ばしていいんだ。それに半分うなぎだから、肌がラバースーツにみたいにテラテラ濡れてて、めっちゃエッチじゃない? ウチ、なんで今まで気づかなかったん?

 

とにかく、目からウロコでした。

 

ウナギイヌは、ケモノでヌッメヌメ、ビッチョビチョ。その気づきと一枚のエッチなイラストだけで十分でした。あとは高校生の有り余る想像力で日々の糊口を凌いでいました。

 

肝心のイラストは、パソコンを置き換えた際、紛失していしまいましたが、今も目を瞑れば、鮮明にまぶたに描くことができます。

 

夏のプールサイドに腰を掛けて、銀のビキニを身に着けた、ケモ化したウナギイヌの姿を。

 

 

三島、来ていいよ。語り終えたよ俺。激、飛ばしてよ。

もしかして分かってない? 三島も、みんなも?

………

 

 

チッ、しゃーねえな。

 

思ったよりエッチになっちゃったな。

……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

見せるのか?

え?

見せるのか? 人に。

……

 

 

 

 

 

 

4.怪獣8号

……

説明します。

 

もう皆さんは分かってきたかと思いますが、私はキャラクターそのものには欲情しません。概念です、概念になります。エロスとタナトス、性の本能と死の本能。彼の姿からその匂いを強く感じ取れるのです。

……

 

立川の書店で彼の等身大ポップを見た時、エッチじゃんと思いました、素直に。逞しい肉体を強調するデザインと骸骨モチーフのマスク。ちょいとエロスとタナトス過ぎやしませんか?

……

なにもグロテスクさを求めてはいません。屈強な肉体を持つ人物が死に屈するその瞬間、耽美で官能的な強い情動――エッチさがあると思いませんか?

ってごめん、勢いで話しちゃった。

 

三島なら分ってくれる?

……

 

 

 

 

 

ニコッ



 

三島さん……

 

 

 

 

 

 

 

 





 

私はこの世にひりつくような或る種の欲望があるのを予感した。汚れた若者の姿を見上げながら、『私が彼になりたい』という欲求、『私が彼でありたい』という欲求が私をしめつけた。その欲求には二つの重点があったことが、あきらかに思い出される。一つの重点は彼の紺の股引であり、一つの重点は彼の職業であった。紺の股引は彼の下半身を明瞭に輪郭づけていた。それはしなやかに動き、私に向かって歩いてくるように思われた。いわん方ない傾倒が、その股引に対して私に起こった。何故だか私には分からなかった。

三島由紀夫「仮面の告白」より

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