Product Led Growth という言葉を耳にすることが増えた。
少し調べてみたところ、OpenViewというアメリカのベンチャーキャピタルが提唱した概念ということがわかったので、OpenView の blog に公開されていた基本概念について書かれた記事をいくつか読んでみた。
Product led growth とは
Product led growth is an end user-focused growth model that relies on the product itself as the primary driver of customer acquisition, conversion and expansion.
Product led growth とは、エンドユーザーを中心とした成長モデルであり、顧客の獲得、コンバージョン、拡大の主な原動力として製品そのものに頼ることです。
「エンドユーザーを中心とした成長モデル」なのが Product led growth らしいが、これだけだと少しわかりにくい。
ソフトウェアの歴史 〜 CIO Era、Exec Era、End User Era の3つの時代
次の記事にかかれていた3つの時代の変遷を読むと、どのようにしてソフトウェア購入の意思決定がエンドユーザー主導に移り変わってきたのかがイメージしやすいので紹介する。
- CIO Era
- Exec Era
- End User Era
ソフトウェア購入の意志決定がエンドユーザーに委ねられつつある
この時代の流れは、感じるところがある。Mackerelの導入を支援していても、エンジニアが利用するツールの意思決定が現場に委ねられているケースは多い。 自分も以下のブログでソフトウェア購入の意思決定の種類についてまとめている。
わたしのブログではボトムアップというふうに表現しているが、この「現場の評価をえられなければ稟議にあがることもない」という直感というか経験に基づいて実感されたものはまさに End User Era の世界観という感じだ。
トップダウンの色が強い企業であれば、CTOに自社に有益なプロダクトとして認められれば、導入は比較的スムーズに進むだろうし、ボトムアップの企業では、たとえCTOや事業責任者と信頼関係が築けてビジョンを共有し合うことができたとしても、実際に影響力を持つ現場の技術者に支持されなければそもそも稟議が役職者のもとにあがることがない。
テクニカルソリューションのCSMが考慮すること- 「カスタマーサクセス・プロフェッショナル」 読書メモ - missasan's notebook
Product led growth と カスタマーサクセス の関係は?
プロダクトがいかにエンドユーザー個人の生産性を上げることができるかにプロダクトの成長がかかっているというのが Product led growth らしい。 セールスよりカスタマーサクセスによるハイタッチよりプロダクト自体がもっとも効果的にすばやく顧客に価値を届けるという考えにリンクしていて、興味深い。
Product led growth 視点での、カスタマーサクセスや、カスタマーサクセスとプロダクトの繋がりに関する記事などを見つけたらまたレポートしたい。