日産社長宛てのエアコン不具合の質問状の第1弾は
9月7日のブログのとおりです。
「日産社長への質問状 「エアコン故障は仕様ですか?」 常軌を逸した世にも恐ろしい回答書にビビる(@@)」
その概要は次のとおりです。
愛車スカイラインV37のエアコンが
暖房時に左右の吹出し口で10度の温度差がある、
その差が続くので車内がいつまでも暖まらない、
という症状が納車2年半あたりから出始めました。
症状の出方は色々ですが他のV37ユーザーさん達からも
エアコン不具合が出ているとの声がありました。
(症状の出ないV37もあるようです。)
ディーラーは3回に渡って修理しようとしてくれました。
3回目(今年3~4月)には
「必ず直します。直るまで預からせて下さい!」
と並々ならぬ熱意とプロの意地を見せての修理でした。
この3回目に、左右の温度差が10度あることを
ディーラーと日産は確認しています。
ところが、この3回目に、日産が
左右の温度差10度は
「多少の差」であって「それは仕様である」
と言い始めたのです。
納得出来ない私は、
日産の一部で不都合なことの隠蔽が行われているのではないかと疑い、
組織での厳正な調査をしてもらうために、
宛先を日産社長とした質問状を出しました。
調査してもらえば
10度差が「仕様」でないことは直ぐに分かるはずですから。
その調査結果に基づいて、
「仕様」だとする言い訳を謝罪し、
今後の改善方針を示してもらえば、
事はそれで終わるはずでした。
しかし、お客さま相談室長からの回答は極めて形式的で、
3回目の回答には「それは仕様です。」と明記されていました。
あり得ない回答を受け、
これが今の日産の体質であるとすれば、
私のように不利益を受ける消費者が他に出ないようにするため、
また、日産の上層部にこのような事実があることを知ってもらうために、
これらの事実をブログにアップしました。
もちろん、事が事だけに大きな反響があること、
日産ファンや故障が出ていないV37オーナーから批判を浴び、
私自身色々な誹謗中傷を受けるであろうことは
分かった上でのブログです。
↑ここまでが前回第1弾のブログの概要です。
↓ここからは今回・第2弾です。
第1弾のブログのPVは50万近くに達する反響がありました。
これだけ話題になれば、
日産上層部が一連の事実を目にする機会が増えます。
私の悔しい思いに共感して頂いた
みんカラの方々によるトラックバッグや、
Facebook、Twitterでの拡散のお陰です。
また、多くの方から貴重なコメントを頂きました。
大企業を相手にどうにもならない非力な私にとって、
皆様からのコメントがどれほど励みになったことか。
本当にありがとうございましたm(_ _)m
さらには経験したことのないほどの数のメッセージを頂きました。
メッセージには、
コメント欄に書けない内容のものが多々ありました。
日産を良く知る方からの日産の内部事情、
株主の方からの協力申し出
日産のサプライヤーさん達からの情報提供
などなど重要なメッセージだらけでした。
これらは大きな大きな助けになりました。
私が何よりも嬉しかったのは、
メーカーのあり得ない対応に困っている私に対して、
全国の多くのみんカラの皆様が
温かい手を差し伸べて下さったことです。
今回ほど
「みんカラをやっていて良かった」
と思ったことはありません。
そして、
第1弾のブログアップから約1週間後、
日産に動きがありました。
日産お客さま相談室から
「直接会って説明させて頂きたい。」
と電話があったのです。
その説明が昨日ありました。
説明に来られたのはお二人で、
お客さま相談室と国内サービス部(エンジニア)の方でした。
お二人からは大変丁寧なご説明を頂きました。
結論から書くと、
10度差を「仕様」としたことへの謝罪
改善に向けての取り組みの確約
を頂きました。
今年4月の検証で
日産が「仕様」と判断してしまったのは、
エアコンのオート設定とモード設定のうち、
モード設定についての検証が足りなかったからとの説明でした。
その時点の判断が、
その後のお客様相談室から私への回答になったようです。
そして今回、このような問題になって
日産内部からも10度差はおかしいとの声が上がり、
改めて調査した結果、
先ほどのモード設定に関する検証が足りなかったことが判明したそうです。
モード設定に問題があり、
それが原因で左右で10度差が生じていた、
ということです。
そのためモード設定に関する
「新たな設計図作りに既に入っている」
との説明でした。
4月の検証では、
今回の説明のとおり
本当に検証不足のために問題を発見できずに「仕様」と言ったのか、
それとも
問題を認識し、それを隠そうと「仕様」と言い繕ったものの、
ここにきて隠しきれなくなったのか、
その点については疑問が残らなくもありませんが、
10度差は仕様では無いことと、
10度差が生じていた原因を説明してもらいましたので、
そのことは今はどうでも良いです。
SNS上で問題になり、
株主さんたちからも指摘されとは言え、
大企業が一度「当社製品に問題はない」としていたものを、
それを「問題があった」と方針転換するには、
大きな壁があったであろうことは容易に想像できます。
その壁を壊しての今回の説明です。
もう少し早ければまだ良かったのに、
との思いがないでもありませんが、
事実を事実として捉え、
謝罪と改善に向けた取り組みの確約
があったことを評価したいと思います。
そのため
4月の検証の方法、そのデータ、分析結果や
空調設計における設定温度数値・許容誤差数値等
山ほどの質問を準備していましたが、
もう聞かないことにしました。
ただ、自社の製品に問題はないとする無謬性思考が
このような一連の対応に繋がったとすれば、
その点は改めて欲しいですね。
私としては、4月に社長宛の質問状を出した時点から
○10度差を「仕様」と説明したことへの謝罪
○改善に向けた今後の対応の説明
があれば、話はそれで終わりにするつもりだったので、
それがあったこの時点で、この問題は終わりにします。
説明の席には
マイディーラーの店長も多忙な中同席してくれました。
日産の一連の対応で1番迷惑を受けたのは
何度も何度も一生懸命に修理してくれようとしたディーラーです。
日産の方には、ディーラーにも謝罪されることをお願いしました。
また、エアコン不具合で迷惑を受けている他のV37ユーザーに対しても
「ご迷惑をお掛けして申し訳ない」
との言葉がありました。
日産に、ユーザーやディーラーからの声に向き合う姿勢がもう少しあれば、
事はここまで大きくならなかったはずです。
その点については、
「今後は、お客様の声をもっと丁寧にお聞きすることにします。」
と言って頂きました。
サポートセンターは毎日数え切れないほどの件数を扱い、
また、中には理不尽な内容のものがあるとは思いますが、
先ずはひとつひとつ丁寧に対応する姿勢こそが、
納得される回答に繋がるはずなので頑張って欲しいと思います。
1個人がここまで至れたのは、
何度も繰り返しますが
本当にみんカラの皆様のお陰です。
ブログを拡散して下さった方々、
的確なアドバイスを下さった方々、
貴重な情報を提供して頂いた方々、
自らも日産に改善の働き掛けをされた方々、
私の心情を汲んで温かい励ましの声を下さった方々、
そのような皆様のお力で解決に至りました。
重ね重ねお礼を申し上げますm(_ _)m
今回、多数のメッセージを頂きましたが、
その中には、
日産のエンジニアを始めとする
現社員が複数おられました。
しかも全員が
実名、所属、連絡先
を明記されていました。
日産社員にとっては、
辛辣な内容に気分を害されたであろう私の第1弾のブログ、
それを見た社員の方々からのメッセージです。
抗議・反論であってもおかしくありません。
ところがそこに書いてあったのは、
胸を打つ言葉の数々でした。
ご本人の了承は得ていませんが、
日産にはこのような人たちがいることを知って頂くために、
本人特定に及ばない範囲でその一部をご紹介します。
↓ここからメッセージの紹介
「左右差10度は明らかに仕様とは異なります。」
「10度差を仕様と言い切るだけでなく、隠蔽にも取れる対応に、日産のエンジニアとして怒りを覚えています。」
「今回の件は、お客様からの信頼を失うと同時に、現場でお客様のことを考えて働く志を持つ従業員の想いも侮辱しており、到底許せることではありません。」
「若手社員は日産の新しいことにチャレンジできる風土に魅力を感じながら、この旧態依然としたところを変えたいという想いを持っています。」
「私たちは知識と経験は浅いかもしれませんが、如何なる時も必ずお客様のことを念頭に置いて考えて行動する社員でありたいと思っています。」
「何か力になれないかと思い連絡しました。」
↑ここまでメッセージの紹介
自社に不利になることなのに、
「10度差は仕様ではない」と実名で言い、
しかも何か力になれないかと申し出て頂き、
さらには「旧態依然としたところを変えたい」という熱い想いに触れ、
このような人達がいる限り日産は蘇る、そう思いました。
日産もまだ捨てたものじゃありません。
なので第1弾のブログに書いた
「凋落の一途を辿る日産」
を撤回します。
最近はゴタゴタ続きですし、
日産やその系列ディーラーの対応に
不満を持つ人が多いのも事実です。
しかし、やはり伝統ある日産です。
素晴らしい志を持った方々がいます。
このような方々がこれからの日産を必ずや変えていくはずです。
変革は簡単なことではなく、
多大な労力と時間が掛かるでしょうが、
心から応援したいと思います。
そして、日産を取り巻く今の難局も
情熱を持った社員と、
マイディーラーのような誠実な販売店が力を合わせれば、
必ず乗り越えることが出来るはずです。
関係者の頑張りに大いに期待したいと思います。
もう一つ第1弾のブログの言葉を撤回します。
前回書いた
「40年の日産ファンを辞める」
を撤回し、これを
「日産ファンとして日産の復活を見届ける」
に変えます(^^)
そのためにも
皆様と一緒になって
今まで以上に、
日産には厳しいことを言わせてもらいます!
最後に皆様にお願いがあります。
このブログをみんカラ内のトラックバッグや
Facebook、Twitterでの拡散を是非ともお願いします。
このようなお願いをするのは初めてですが、
「日産も捨てたものじゃないな」
ということを多くの人に知ってもらい、
そして、
「もう少しだけ温かい目で見守ってみるか」
と思って頂くために、
もう1度みんカラの皆様のお力をお貸し下さい。
みんカラの皆様、どうぞよろしくお願いしますm(_ _)m
PS
長かったトンネルを抜け、
また愛車スカイラインとの
楽しいカーライフが戻ってきました♪
チョコ女王様からは労いのお言葉が。
「難儀であった、
またカーライフを楽しむが良い」
相変わらず何も分かっていないカール(^^;
このエアコンの話には続きがあります。
想像すら出来ない結末です。
『日産社長への質問状「エアコン故障は仕様ですか?」 第3弾 【最終章】 ~とんでもない結末が待っていた~』
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Posted at
2020/09/27 14:03:57