みくだん

大規模言語モデルAIは最初の読者となり得るか?

2024/11/14
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結論から言うと、「微妙」というのが正直な感想ですね。

現在私は無料で使える範囲で、クラウドベースの大規模言語モデルAIを複数使い分けていますが、どれも商業展開を行っているものであり、そのサービス提供会社の商品です。
商品という事は、ユーザー体験を豊かにする事によって商品価値が高まるものです。
大規模言語モデルAIもご多分に漏れず、無料だろうが課金ユーザーだろうが、無条件に褒め称えることを「教育」されています。ユーザーが指定しない限り、褒めてくれるので、メンタルケア的には役立つでしょう。
そういった傾向もあるので、人間を対称とした一般読者の反応とは異なるかと考えられます。
AIは筆者としては理想的な「文をちゃんと読み込んでくれる模範的な読者」であるので、その前提であれば機能していると見れます。

しかし一般的な読者を想定する場合は、その前提を明記しないとなりません。
プロンプトの構成としては以下の様になります。

主人格を明確に :例「私は現在SF小説を執筆しています」
どの段階かを明示:例「現在、下書きを書いている最中です」(推敲を行っている最中など)
AIのロール設定 :例「あなたは◯◯というサイトの読者である」(具体的な投稿サイト名などを明記)
AIの評価する要点:例「文法的なミス」「感想を推測」「出版社の編集者として」
AIの行動を明示 :例「構成について分析」「感想を推定」「反応を推定」

例文:
「私は現在SF小説を執筆しており、現在下書きを書いている最中です。小説の投稿サイトは「カクヨム」で連載しています。以下の本文を読んだ上で、読者としての反応を推定してください
# 本文」

こうしたプロンプトで、おおよその目的に合致した返答をさせることができます。これにより、文章内での文法から物語構成などの補正提案として受け止め、推敲したりする事はできます。

複数のLLM-AI(GeminiやChatGPT)などを並行して使い、同じプロンプトを投げれば、違った反応・返答を貰う事もできます。
その2つ(など)を組み合わせてユーザー側が解釈し、執筆側の意図としてきちんと文章内に反映されているかどうかをチェックする……こうした使い方として非常に有効性が高いと判断しています。

一方、「読者の立場から」というのはあまりアテにならず、質の良い読者ではなく、批判的な読者を想定したプロンプトを作らなければなりません。

例「カクヨムでの批判的読者の反応を推定してください」

このように連続してプロンプトを投げて見れば、おおよその反応が分かるので、筆者側で事前にリスクヘッジを取る事が可能ではあります。
誤解を招きやすい文体や、語彙などを修正するのに役立ちます。

今現在の大規模言語モデルでは推論や要点をまとめるというのはある程度できていますが、感情面などを考慮されていない、いわゆる「考えているフリ」をしている段階ではあります。
(それでも、ChatGPTはそれっぽさがダントツに感じますが……)

やはり最終的には実際に投稿し、読者の反応を待ち、その反応を元にフィードバック、AIで補正や拡張などを行うといったアプローチが良さそうに感じている今日このごろです。

ツンデレキャラとかをロール設定してやれば、ツンデレが最初の読者になってくれる事でしょう。
当方で責任は負いかねますが。

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