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第14回
カテーテルアブレーション、受けるべきでしょうか?

2013/09/24

指導医 今日、当院通院中のMさんが、長い間迷っていたカテーテルアブレーションを「受けたい」と申し出られましたね。Mさんが、何をどう迷っていたのかを考えることで、カテーテルアブレーションという治療法全体をレビューしてみましょう。まずは、Mさんの現病歴です。

◆Mさん
60歳男性。
1年前から心房細動の発作を自覚。数分から長いときで数時間持続する。仕事(デスクワーク)を中断するほどではないが、発作が起きると脳塞栓を発症するのではないかという不安感が強い。以前からカテーテルアブレーションという治療法については主治医から聞いていたが、再発率や合併症のことを考えて躊躇していた。本日、カテーテルアブレーションを受けたいとの希望があった。
フレカイニド200mg/日、ビソプロロール2.5mg/日を内服中。

著者プロフィール

小田倉弘典(土橋内科医院〔仙台市〕院長)●おだくら ひろのり氏。1987年東北大医学部卒。仙台市立病院循環器科、国立循環器病センター、仙台市立病院循環器科医長を経て2004年より現職。ブログ「心房細動な日々」

連載の紹介

プライマリケア医のための心房細動入門
患者数が増え続け、治療方針も大きく変化している心房細動。循環器疾患を専門としないプライマリケア医向けに、実際の症例や最新のエビデンスを交えながら、心房細動の診断、治療を“分かりやすさ最優先”で解説します。
『プライマリ・ケア医のための心房細動入門』が書籍になりました

 本連載のバックナンバーを大幅に加筆・修正し、書き下ろしも加えて全体を再構成。2014年1月に発表された「心房細動治療(薬物)ガイドライン(2013年改訂版)」の内容も踏まえ、「リスクマネジメント」の視点から心房細動診療の進め方を分かりやすく解説しました。(小田倉弘典著、日経BP社、3500円税別)

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