Gastroenterology誌からマクロファージは腸管再生プロセスの司令塔?放射線性腸炎からの回復機序を探る基礎研究 放射線により障害された腸管の再生に、マクロファージが重要な役割を担っていることが、基礎研究から明らかになった。結果は3月12日、Gastroenterology誌オンライン版に掲載された。腹部や骨盤のがんに対する放射線治療では、一過性の合併症として放射線性腸炎がみられる場合がある。出血や下痢、…2025/04/15消化器
J Gastroenterol誌からVRを活用した脳活動測定で精神的苦痛を「見える化」過敏性腸症候群患者では精神的ストレス時の脳活動が異なる 機能性ディスペプシア(FD)や過敏性腸症候群(IBS)の患者に対し、バーチャルリアリティー(VR)技術を用いて精神的ストレスが生じる場面を再現して脳活動を測定したところ、健常者とは異なる特徴があることが示された。結果は2月24日、日本消化器病学会の英文誌Journal of Gastroenterology誌オ…2025/03/19消化器
Gastroenterology誌から大腸癌リスクは近親者の良性ポリープ診断回数に左右 大腸癌のリスクは、近親者の良性大腸ポリープの診断回数により左右されることが、スウェーデンの観察研究から示された。以前から、大腸癌の家族歴は、大腸癌の危険因子であることが知られている。一方、大腸ポリープと診断された近親者がいる人に対するスクリーニング推奨事項はガイドラインによ…2025/02/18消化器
Am J Gastroenterol誌から持続的な貧困は肝疾患による死亡と強く関連死亡率の地域格差軽減には貧困の連鎖を断ち切る介入も必要 複数世代にわたり貧困が持続している地域に居住する「貧困の罠(poverty trap)」が、肝疾患や肝癌による死亡の重要な危険因子であることが示された。結果は、The American Journal of Gastroenterology誌の2024年12月号に掲載された。「貧困の罠」に該当する地域では、他の地域とは異なる生活・…2025/01/23消化器
Gastroenterology誌から米国で潰瘍性大腸炎の新ガイドラインが発表中等度から重度の外来患者対象、最新の生物学的製剤を紹介 大腸の粘膜に慢性の炎症が生じ、粘膜にびらんや潰瘍が生じる原因不明の炎症性疾患である潰瘍性大腸炎。代表的な症状は下痢や血便、腹痛で、症状の強い活動期には薬物療法が治療の主体となる。米国消化器学会(The American Gastroenterological Association)は、Gastroenterology誌12月号で、中…2024/12/24消化器
Am J Gastroenterol誌からオピオイド誘発性便秘はなぜ起こる?発症機序と末梢性オピオイド受容体拮抗薬の有用性をレビュー オピオイドは、癌やその他の疾患に伴う慢性疼痛を緩和する目的で投与される。しかし、オピオイドによる消化管障害としてオピオイド誘発性便秘が生じ得る。市販の緩下薬は効果がないか、最初は効果があっても時間経過に伴い効果が減弱することが課題だ。オピオイド誘発性便秘の機序と末梢性オピオ…2024/11/22消化器
Am J Gastroenterol誌からピロリ菌除菌の診療GLを米国消化器病学会発表4剤併用療法を優先、クラリスロマイシン・レボフロキサシンの使用は慎重に 米国消化器病学会(American College of Gastroenterology)が、ヘリコバクター・ピロリ(ピロリ菌)感染者の治療に関する診療ガイドラインを発表した。詳細はThe American journal of gastroenterology誌9月号に掲載された。このガイドラインは、未治療または治療経験のある18歳以上の活動性ピロ…2024/10/18消化器
Am J Gastroenterol誌からIBD患者はRSウイルス感染による入院リスク高い特に3カ月以内のステロイド使用歴は要注意 炎症性腸疾患(IBD)患者がRSウイルス(RSV)に感染した場合、IBDではない人と比べて入院リスクが高いことが報告された。結果は8月1日、The American journal of gastroenterology誌に掲載された。IBD患者はインフルエンザや肺炎球菌などの感染症における重症化リスクが高いことが以前から知られ…2024/09/20消化器
JGH Open誌からALT 30 IU/L超、MASLD拾い上げ基準として有用2023年の奈良宣言を受けた岐阜大学の横断研究 岐阜大学で行われた横断研究から、ALT値がMASLD(metabolic dysfunction-associated steatotic liver disease)を効率よく拾い上げるための有用な手段となることが示された。結果は6月17日、An open access Journal of Gastroenterology and Hepatology(JGH Open)誌オンライン版に掲載された。…2024/08/23消化器
Am J Gastroenterol誌から食料不安がある低所得世帯の青少年はMASLDリスクが高い米国で12~18歳を対象に解析 米国の12~18歳の青少年を対象に、社会経済的要因およびMASLD(metabolic dysfunction-associated steatotic liver disease)との関連を探る横断研究が行われ、食料不安がある低所得世帯の青少年はMASLDのリスクが3倍に上ることが示唆された。結果は、The American journal of gastroenterology誌…2024/07/25消化器
Am J Gastroenterol誌から小さな十二指腸腫瘍、内視鏡的切除術の選択は重視すべきは「完全切除」か「手術時間と出血量」か 表在性非乳頭部十二指腸上皮腫瘍(Superficial non-ampullary duodenal epithelial tumor:SNADET)の内視鏡的切除術として、浸水下内視鏡的粘膜切除術(underwater endoscopic mucosal resection:UEMR)とコールドスネアポリペクトミー(cold snare polypectomy:CSP)を比較した臨床試験の結果…2024/06/20消化器
Gastroenterology誌からGLP-1受容体作動薬、肝細胞癌や肝代償不全の予防にも有効?2型糖尿病患者を解析した米国の観察研究 GLP-1受容体作動薬(GLP-1RA)を投与した2型糖尿病患者は、他の糖尿病治療薬を投与した患者と比較して、肝細胞癌および肝代償不全のリスクが低かった。結果は4月29日、Gastroenterology誌オンライン版に掲載された。 GLP-1受容体はヒト肝細胞に存在し、脂肪性肝疾患と直接的に関係している。その…2024/05/24消化器
Gastroenterology誌からピロリ菌除菌で食道腺癌リスクは上昇せず除菌から時間が経過するほどリスク低下が明らかに 北欧5カ国で行われた大規模な観察研究で、ヘリコバクター・ピロリ(ピロリ菌)を除菌しても食道腺癌の発生リスク上昇はなかったことが報告され、食道腺癌の発生に関してピロリ菌除菌は安全であることが示唆された。結果は3月19日、Gastroenterology誌オンライン版に掲載された。…2024/04/22消化器
食道静脈瘤出血の二次予防、β遮断薬はいつ中止できる? 食道静脈瘤出血の二次予防として、内視鏡的食道静脈瘤結紮術(EVL)と非選択的β遮断薬を併用する際、β遮断薬の投与期間を食道静脈瘤消失までに限定しても、同薬の継続投与と比べて明らかな出血再発リスク上昇はみられなかった。詳しい結果は、The American Journal of Gastroenterology誌2月号…2024/03/27消化器
Am J Gastroenterol誌からよく眠れた日はIBS患者の消化器症状が軽減?睡眠の客観的指標と症状には関連みられず 前夜、「よく眠れた」と感じた日には、過敏性腸症候群(IBS)患者の消化器症状が軽減する傾向が示された。一方、日中の消化器症状の悪化とその日の睡眠の質との間に関連は示されなかった。また、睡眠の客観的指標と翌日のIBS症状とも関連はみられなかった。詳しい結果は、The American Journal of…2024/02/26消化器
DEN Open誌からCOVID-19の流行で消化器内視鏡検査が減少 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的流行時は、消化器内視鏡検査の件数も内視鏡検査で診断できた消化器癌の件数も大きく減少していたことが、東北地方の病院を対象としたアンケート調査により明らかとなった。結果の詳細は2024年4月、日本消化器内視鏡学会誌「DEN Open」誌に掲載予定(…2024/01/22消化器
Am J Gastroenterol誌からIBD寛解に必要なインフリキシマブ濃度は内臓脂肪量で変わる? 内臓脂肪組織(VAT)量が多い炎症性腸疾患(IBD)患者は、臨床的寛解に必要なインフリキシマブ濃度が高い可能性が示された。米国で行われた横断研究の結果で、詳細はThe American Journal of Gastroenterology誌11月号に掲載された。…2023/12/22消化器
Gastroenterology誌から大腸内視鏡検査でAIに期待される役割は? 大腸内視鏡検査への人工知能(AI)応用に関する最新研究と今後の展望について概説した、米国消化器病学会(AGA)のClinical Practice Updateが、Gastroenterology誌12月号に掲載された。大腸癌は世界の癌による死因の第2位である。大腸内視鏡検査で前癌状態のポリープ(腺腫)を早期に発見し除去…2023/11/24消化器
Gastroenterology誌からGERDの症状は心理学的要因に左右される難治性の胸焼けや逆流症状がある胃食道逆流症(GERD)患者を対象とした横断研究で、心理学的要因が症状の重症度と関連していることが示された。結果の詳細は、Gastroenterology誌10月号に掲載された。GERDについては、症状があっても逆流に関するパラメーターは正常な患者が多いこと、胃酸曝露の程…2023/10/13消化器
Diabetes Care誌から2型糖尿病患者、ALT低くてもNASHは高リスク 2型糖尿病患者は、肝検査値異常が比較的軽度であっても、非アルコール性脂肪肝炎(NASH)や肝硬変の有病率が高いことが明らかになった。また、実施しやすい非侵襲的検査を組み合わせることで、肝生検が必要な患者を高確率で判定できることも示された。詳細はDiabetes Care誌7月号に掲載された。…2023/09/19消化器
J Health Popul Nutr誌から高用量ビタミンD、COVID-19患者の肝機能を改善する可能性 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のため入院した患者に高用量のビタミンDを投与したところ、血清アルカリホスファターゼ(ALP)値が時間経過と共に有意に改善することが示された。詳細は7月25日、Journal of Health, Population and Nutrition誌オンライン版に掲載された。…2023/08/29消化器
Gut誌から炎症性腸疾患の糞便微生物叢移植で初の国際GLエビデンス不十分ながら潰瘍性大腸炎の寛解導入に有望な可能性 炎症性腸疾患(IBD)の治療法としての糞便微生物叢移植(FMT)に関する、初の国際ガイドラインが発表された。詳細は6月20日、Gut誌オンライン版に掲載された。 今回のガイドライン策定に当たり、微生物学、免疫学、FMT、IBDの専門家25人が「IBDの病因と根拠」「FMTのドナー選択とバイオバンク化…2023/07/27消化器
Clin Gastroenterol Hepatol誌から食道静脈瘤出血後の二次予防、7割が不十分スウェーデンの観察研究結果より 食道静脈瘤出血を経験した患者の7割は、ガイドラインが推奨する二次予防を十分に受けていないことが、スウェーデンの観察研究により明らかとなった。結果は5月14日、Clinical Gastroenterology and Hepatology誌オンライン版に掲載された。食道や胃からの静脈瘤出血は肝硬変の合併症の1つであり、…2023/06/21消化器
Clin Transl Gastroenterol誌から肝硬変患者の3人に1人がサルコペニアスクリーニングと生活習慣改善に向けた介入が重要 肝硬変患者の約3分の1はサルコペニアを有することが、36研究の肝硬変患者8821例を対象としたメタ解析で示された。結果は3月30日、Clinical and Translational Gastroenterology誌オンライン版に掲載された。サルコペニアは加齢に伴う筋肉量や筋力の低下を意味し、身体障害や生活の質の低下を引き…2023/05/22消化器
BMJ Open Gastroenterology誌から重炭酸が多いミネラルウォーターは胸焼けを軽減ドイツで行われたランダム化比較試験の結果 重炭酸を多く含むミネラルウォーターは、通常のミネラルウォーターと比べて胸焼けの軽減に有効であり、健康関連の生活の質(HRQoL)も改善したという結果が、BMJ Open Gastroenterology誌2月号に掲載された。 重炭酸を多く含むミネラルウォーターは、胃酸を中和し、食道や胃からの排出を促進する…2023/04/17消化器
Gastroenterology誌からAGAが潰瘍性大腸炎モニタリング時のバイオマーカー使用指針を発表バイオマーカー上昇あれば一部の治療見直しに内視鏡評価は不要と推奨 米国消化器病学会(AGA)の専門家パネルが、潰瘍性大腸炎のモニタリングのためのバイオマーカーの使用指針に関するガイドラインを発表した。ガイドラインは、Gastroenterology誌3月号に掲載された。ガイドラインは、GRADEに従い、現在得られている研究結果に基づくエビデンスを統合して作成された…2023/03/15消化器
Clin Gastroenterol Hepatol誌からワルファリンの上部消化管出血リスクはDOACより高い下部消化管出血や総消化管出血のリスクには有意差なし ワルファリンと直接経口抗凝固薬(DOAC)の消化管出血リスクを部位別に比較したところ、上部消化管出血のリスクは高かったが、下部消化管出血や総消化管出血のリスクに差はみられないとの結果が示された。詳細は、Clinical Gastroenterology and Hepatology誌2月号に掲載された。…2023/02/14消化器
Gut誌から腸内細菌叢と食物繊維は新型コロナワクチン接種後の抗体に影響細菌が産生するBCFAがワクチン反応を減弱させる可能性 腸内細菌叢と新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)のワクチン(以下、新型コロナワクチン)に対する抗体反応との間に関連があることはこれまでにも示されていたが、これを裏付ける結果が12月22日にGut誌オンライン版で報告された。さらに、新型コロナワクチンの免疫原性には、腸内細菌の蛋白質発酵に…2023/01/19消化器
Clin Gastroenterol Hepatol誌からアルコール性肝疾患で心血管疾患リスクが2倍に糖尿病や高血圧など他の危険因子の有無も検査を アルコール性肝疾患(ALD)患者は心血管疾患(CVD)を発症するリスクが高く、特にALDと診断後早期にはその傾向が顕著であることが、スウェーデンで行われた集団ベースのコホート研究から明らかになった。結果は11月1日、Clinical Gastroenterology and Hepatology誌オンライン版に掲載された。研…2022/12/15消化器
Am J Gastroenterol誌からプルーンジュースは慢性便秘に効果あり日本人を対象としたランダム化比較試験の結果 プルーンジュースは慢性便秘に効果があり、腹部違和感などの悪影響もみられなかったことが、日本で行われたランダム化比較試験で報告された。詳細はThe American Journal of Gastroenterology誌10月号に掲載された。 対象は、治療を受けたことがない慢性便秘の20~75歳の日本人。慢性便秘の基準…2022/11/16消化器
Gut誌から炎症性腸疾患予防に好中球のCard9遺伝子が重要Card9欠損好中球はミトコンドリアの機能異常でアポトーシスに至る 非臨床研究により、Caspase recruitment domain 9(Card9)遺伝子の欠損した好中球が、ミトコンドリアの過剰な活性化によりアポトーシスに至ることが明らかとなり、このことが炎症性腸疾患(IBD)の一因となっている可能性が示唆された。詳細は9月27日、Gut誌オンライン版に掲載された。Card9はIB…2022/10/21消化器
Gastroenterology誌からCOVID-19流行に伴う大腸癌検診の遅延、65歳では影響大年齢上限引き上げなどで影響を軽減できる可能性 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的流行の継続により、癌の発症リスクの高い患者や治療歴のある患者に対する定期的な大腸癌検診の実施が遅くなった場合、その影響は50歳では小さいが、65歳では非常に大きく、検診によって得られる有益性が大きく損なわれる可能性があることが示された…2022/09/15消化器
Gut誌から英国の機能性ディスペプシアガイドライン、1996年以来の改訂内視鏡検査は直ちに行わずケースバイケースで 英国消化器病学会(British Society of Gastroenterology)は、1996年以来となる機能性ディスペプシア(FD)の診療ガイドラインの改訂を行った。詳細は7月7日、Gut誌オンライン版に掲載された。前回のガイドラインが公表されたのは1996年。その後、FDが脳腸相関障害(disorder of gut-brain inter…2022/08/18消化器
The American Journal of Gastroenterology誌からAIが判定した便形状は患者の自己報告より正確便の写真を記録し判定するスマートフォンアプリの検証結果 便の画像を記録し、便形状の特性を判断する人工知能(AI)を搭載したスマートフォンアプリを開発して有用性を検証したところ、AIが判定した1日の平均ブリストル便形状スケール(BSS)は、被験者が報告したBSSより正確性に優れていることが示された。結果は、The American Journal of Gastroentero…2022/07/26消化器
Lancet Gastroenterology and Hepatology誌から小児の重症急性肝炎ではSARS-CoV-2スーパー抗原を検討すべきアデノウイルスがスーパー抗原に対する免疫応答を増強か 英国Imperial College LondonのPetter Brodin氏と米国Cedars Sinai MedicalCenterのMoshe Arditi氏は、5月13日にLancet Gastroenterology and Hepatology誌オンライン版に掲載された短報の中で、現在世界各地で報告が相次いでいる原因不明の小児の重症急性肝炎について、新型コロナウイルス(SARS…2022/06/21消化器
The American Journal of Gastroenterology誌からIBS患者は大腸癌発症リスクが低い可能性英国の45万人を対象としたコホート研究で明らかに 英国の大規模コホートを利用した前向き観察研究で、過敏性腸症候群(IBS)患者の癌の発症リスクは一般集団のリスクを上回るものではなく、大腸癌のリスクや癌特異的死亡の発生率はむしろ低いという結果が報告された。詳細は、The American Journal of Gastroenterology誌5月1日号に掲載された。…2022/05/31消化器
The Lancet Gastroenterology and Hepatology誌から3月承認のUC経口薬カログラの有効・安全性は?国内第3相臨床試験結果で主要評価項目を達成 日本で行われたAJM300(カロテグラストメチル[商品名カログラ])の第3相臨床試験により、AJM300が中等度の潰瘍性大腸炎に対する新たな導入療法となる可能性が示された。結果は3月30日、The Lancet Gastroenterology and Hepatology誌オンライン版に掲載された。 AJM300は、α4β1およびα4β7…2022/04/25消化器
Clinical Gastroenterology and Hepatology誌から内視鏡的肥満治療はNAFLDの有益な治療か?胃内バルーン留置、スリーブ状胃形成、吸引療法など選択肢は様々 減量を目的として行われる内視鏡的肥満・代謝治療(EBMT)が、非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)にも有益であることが示された。これはシステマティックレビューおよびメタ解析の結果であり、Clinical Gastroenterology and Hepatology誌3月号で報告された。 EBMTは肥満・代謝障害の治療法と…2022/03/17消化器
Gut誌から抗TNFα抗体薬の効果減弱を防ぐカギは腸内細菌?抗薬物抗体産生リスクに抗菌薬が影響 炎症性腸疾患(IBD)患者を登録した、イスラエルの全国レジストリのデータ解析から、抗腫瘍壊死因子(TNF)α抗体薬に対して抗薬物抗体(ADA)が産生されるリスクが、使用する抗菌薬の種類によって異なることが示された。結果はGut誌2月号で報告された。 抗TNFα抗体薬はクローン病や潰瘍性大腸…2022/02/24消化器
Journal of Hepatology誌から脂肪肝発症に関与する新たな分子を発見?オートファジーとは異なる機序でATG3が作用する可能性 非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)のモデルマウスや患者の肝臓では、オートファジー関連遺伝子(ATG)3の発現量が増加しており、ATG3が脂肪肝に関与する重要な因子であることが示された。結果は、スペインの研究者らによりJournal of Hepatology誌2022年1月号で報告された。 NAFLDの患者や動…2022/01/24消化器
Gastroenterology誌からPPIを常用するとIBDを発症しやすい?64万人以上を対象とした大規模コホート統合解析 米国と英国の大規模コホートの統合解析で、プロトンポンプ阻害薬(PPI)の長期使用により、炎症性腸疾患(IBD)やそのサブタイプであるクローン病(CD)、潰瘍性大腸炎(UC)を発症するリスクが高まると報告された。結果はGastroenterology誌12月号に掲載された。 PPIは現在最も広く使用されてい…2021/12/17消化器
Clinical Gastroenterology and Hepatology誌からグルテンフリー有効なIBS患者のマーカー同定?低グルテン食でも症状改善に有効な可能性あり 過敏性腸症候群(IBS)患者の多くにグルテンフリー食(GFD)が有益であり、GFDで症状が改善する可能性の高いIBS患者を特定するバイオマーカーとして、血清中の抗グリアジン抗体(AGA)を利用できることが示された。結果はClinical Gastroenterology and Hepatology誌11月号に掲載された。 最近の…2021/11/18消化器
Gut誌からインフリキシマブはコロナワクチン後の抗体価に影響2回目接種で抗体濃度は上昇 インフリキシマブまたはベドリズマブを使用している炎症性腸疾患(IBD)患者を対象に、BNT162b2(ファイザー/ビオンテック製)ワクチンまたはChAdOx1 nCoV-19(アストラゼネカ製)ワクチンを接種した後の新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)抗スパイク蛋白質抗体濃度とセロコンバージョンに至った…2021/10/18感染症
Clin Gastroenterol Hepatol誌からPPI使用はコロナ感染・重症化に影響を及ぼすかデンマークの観察研究 プロトンポンプ阻害薬(PPI)使用者は新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の感染リスクがわずかに上昇していたが、PPI使用と重症転帰との関連は見られなかった。これはデンマークで行われた観察研究の結果であり、論文はClin Gastroenterol Hepatol誌9月号に掲載された。 SARS-CoV-2は消化管上皮細…2021/09/17消化器
Gastroenterology誌からピロリ菌、標準的3剤併用療法の有効性最も低い最善の治療法はボノプラザンを用いた3剤併用療法 ヘリコバクター・ピロリ(以下、ピロリ菌)感染症に対する第一選択となる経験的治療の有効性を比較するネットワークメタアナリシスで各治療法の順位付けを行ったところ、ボノプラザンを用いた3剤併用療法(ボノプラザン、アモキシシリン、クラリスロマイシン)が最善の治療法であり、広く使用され…2021/08/20消化器
Gut誌から食習慣は腸内細菌叢を介して消化管炎症に関与植物性蛋白質摂取で腸内環境が改善 食生活と腸内細菌叢の関連を調べたところ、クローン病(CD)、潰瘍性大腸炎(UC)、過敏性腸症候群(IBS)の患者と健常人に共通する因子が複数特定され、腸内細菌叢を標的とした食事戦略をとることで消化管の炎症を軽減・予防できる可能性が示された。結果はGut誌7月号に掲載された。 特定の化合…2021/07/19消化器
J Hepatol誌からコロナ入院時のAST、D-Bil上昇は死亡予測因子中国・武漢のコホート研究 中国で行われたコホート研究で、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)による入院時のAST上昇および直接ビリルビン(D-Bil)上昇が死亡の予測因子であることが示された。結果はJournal of Hepatology誌6月号に掲載された。 これまでの研究から、COVID-19の重症患者では肝臓の生化学検査値に異常…2021/06/17消化器
Gastroenterology誌から片方のみがIBDの双子、腸内細菌叢は異なる?オランダにおける腸内細菌叢のメタゲノム解析 炎症性腸疾患(IBD)の双生児(片方のみIBDのケースを含む)、双生児と血縁関係のないIBD患者、健常人の腸内細菌叢のメタゲノム解析を実施したところ、双生児の一方のみがIBDの場合、IBDではない側の腸内細菌叢は、血縁関係のない健常人よりも、IBDである自らの兄弟姉妹に似ていることが明らかと…2021/05/20消化器
Gut誌からチオプリン製剤、クローン病への有効性低い?英国の後ろ向き研究によるIBDへの有効性検証 炎症性腸疾患(IBD)の寛解維持を目的としたチオプリン製剤の単剤療法は、潰瘍性大腸炎(UC)には有効な長期療法である一方、クローン病(CD)に対する有効性は低いことが、英国の後ろ向き研究で明らかになった。結果はGut誌4月号に掲載された。 チオプリン製剤は、ステロイド依存性やステロイド…2021/04/15消化器
Am J Gastroenterol誌から緑に囲まれて育つと小児のIBD発症リスクが低下衛星データを用いたカナダの観察研究の結果 居住環境の緑地(自然植生)が多いほど小児期に炎症性腸疾患(IBD)を発症するリスクが下がることが、カナダで行われた観察研究で明らかとなった。結果はAm J Gastroenterol誌2月号に掲載された。 クローン病と潰瘍性大腸炎はIBDの代表疾患であり、不適切な免疫応答による消化管の炎症を特徴とす…2021/03/18消化器
Am J Gastroenterol誌からアルコール性肝硬変予防にはコーヒーが有効?ワインによる予防効果は確認できず 欧米の複数の国で行われたアルコール性肝硬変患者の症例対照研究から、糖尿病、肥満、コーヒーの摂取が肝硬変リスクと有意に関連することが示された。結果はAm J Gastroenterol誌1月号に掲載された。 アルコールを大量に摂取すると肝硬変などのアルコール性肝疾患となる可能性があり、遺伝、環境…2021/02/22消化器
Gastroenterology誌から糞便移植、実地診療でも高い有効性・安全性示す1カ月後のCDI治癒率90%、6カ月以内の再発率4% 糞便移植(fecal microbiota transplantation:FMT)患者を登録している、北米のFMT National Registryのデータから、FMT実施後のクロストリジウム・ディフィシル感染症(Clostridioides difficile infection:CDI)の治癒率が約9割に上り、実地診療でもランダム化比較試験と同様にFMTの治癒率が…2021/01/15消化器
Digestive Endoscopy誌からノンテクスキルトレーニングで結腸内視鏡検査がうまくなる?カナダのランダム化並行群間比較試験 新人内視鏡専門医に結腸内視鏡検査の研修を実施し、ノンテクニカルスキル(NTS)トレーニングを組み込んだカリキュラムと通常のカリキュラムを比較したところ、NTSトレーニングを組み込んだカリキュラムでは新人医師の結腸内視鏡検査能力が向上した。結果はDigestive Endoscopy誌9月号に掲載され…2020/11/13消化器
United European Gastroenterol J誌から女性の2割が悩む便失禁、最も有益な評価法は?IBD・非IBDに関する研究のシステマティックレビュー 炎症性腸疾患(IBD)患者などを対象とした過去10年間の論文300本以上で便失禁の診断ツールについて調べたシステマティックレビューの結果が、United European Gastroenterol J誌10月号に掲載された。 米国の成人女性の2割弱が、便失禁により影響を受けていると報告されており、炎症性腸疾患(IBD…2020/10/20消化器
Gastroenterology誌からプロバイオティクスが早産児の総死亡を防ぐ?RCTのネットワークメタアナリシス 死亡や壊死性腸炎(NEC)を予防する目的で、プロバイオティクス製剤を早産児に投与したランダム化比較対象試験(RCT)のネットワークメタアナリシスにおいて、一部の単株および複数株製剤に有効性が認められた。結果はGastroenterology誌8月1日号に掲載された。 早産児は、敗血症や死亡のリスク…2020/09/17消化器
Am J Gastroenterol誌から糖尿病は家族歴と同程度の大腸癌リスク因子糖尿病患者は50歳以前から大腸癌スクリーニングすべき 糖尿病患者は大腸癌を発症するリスクが上昇しており、大腸癌の家族歴を有する人と同程度のリスクであることが示された。結果はAm J Gastroenterol誌7月号に掲載された。 比較的若い成人の大腸癌発生率は上昇しつつあり、この年齢層に特有の危険因子を特定する重要性が増している。大腸癌の家族歴…2020/08/11消化器
J Clin Med誌から潰瘍性大腸炎への便移植、ドナーは同世代か兄弟で治療効果高い順天堂大学の研究で抗菌薬併用便移植の長期有効性認める 順天堂大学大学院医学研究科消化器内科学講座(永原章仁教授)によって行われた非ランダム化対照試験により、3種類の抗菌薬(AFM:アモキシシリン、ホスホマイシン、メトロニダゾール)の投与後に行う糞便微生物移植(FMT)である抗菌薬併用糞便微生物移植(A-FMT)が、AFM単独療法と比べて潰瘍性…2020/07/13消化器