「あなたの作品が好きだったのに残念」の裏側

どうも!本当は青森旅行の続きを書きたいのですが、ちょっと書き記しておきたいなと思ったので今日は別の話題を。



表題のセリフ、私は毎年のように主にSNSで読者さんに言われてまして(たまにAmazonレビューにも書かれる)なぜこんなことを言われるかと言いますとすべてSNSで政治の話や人権、差別に関わる話をした時に捨て台詞のように言われています。

もう慣れたので正直傷つきはしないのですがいつも不可解なのです。

私は漫画の中で主張している事とSNSでの発言と差をつけたことは一度もないからです。

逆なら私もあります。

ずっと好きだったアーティストや俳優が女性に暴力を振るったり差別的な発言をしたり。そういう事を見抜けなかった自分に落ち込んだりはします。(私が悪いんじゃないけど…)

 

でも政治について考えたり差別やめようって話したりすることをがっかりされるのはなぜなのかと思っていて例えば先日のことで言えば参政党の掲げる「日本人ファースト」に異を唱えた時にそのように言われました。

私は自転車屋さんの高橋くんの中でもマイノリティと呼ばれる属性の人々と共存している様子を描いているつもりです。

だって「ファースト」になる人種がいるのでしたら「セカンド」人種がいるわけで、優先席で妊婦さんなどがファーストになるのとはわけが違います。ダメですそんなものは。クソオブクソ。

そして「良い外国人」も嫌な感じです。だって誰にとっての「良い」なのでしょう。

誰もがそうなんやで。犯罪を犯した人は犯罪を犯した人。
それ以外は良い悪いなんて簡単に判断できないと思ってる。

 

 

 

この「日本人ファースト」に異を唱える私に「あなたの作品が好きだったのに」と異を唱える人は外国人排斥する党を支持していたり参政党の支持者の方だったりするのです。(そして大体これは差別ではないと主張していらっしゃる)

 

そういった方々が私の作品のどういう点を評価してくださっていたのか気になりました。すこしその方々の投稿を深く読んでみるとほぼ似たような主張をされている事に気が付きました。

 

 

「人物の心情が丁寧に書かれているところに惹かれていたのに」

「人の心の機微に敏感で繊細な愛情ゆえの確執を描ける人なのに」

 

なんだかちょっとはっとした。

 

え、つまり「人の感情に敏感で繊細に描ける作家なのに何で私達の不安な気持ちは分かってくれないの」ってこと???

 

いやあの、自分を他人に委ねすぎでしょ。

「差別をやめろ」というのはそれだけの意味でしかなく、あなたたちの事はどうでもいいとかそういう話じゃないじゃん…

「差別をやめろ」は人権の問題で気持ち云々とは別の話じゃん…

 

冒頭の「好きだったのに」というのも「あなたのことが好きなのになんで私達に都合の悪いことを言うの」でしかないわけです。

 

好きでいてくれたことはありがとう、うれしい。でも合わないと思ったら「好きだったのに!」なんて捨てセリフ吐かずに普通に離れて良いんです。

 

そう考えると参政党を支持するのも一貫しています。

先日読んだ古谷さんの記事に「支持者は今まで選挙に行ったことないまま中年になってしまった人が多い」とありました。

news.yahoo.co.jp

なぜ今まで行かなかったかと言ったらそれは「自分以外の誰かがどうにかしてくれる」と自分の在り方を他人に委ねてしまっていた人が多いのではないでしょうか。(自分のことが政治と結びつかなかったのもあると思います)

 

でもそれによって自分の生活は悪くなっていく。みんなそれなりに不安は抱えています。そんな時「日本人であることに誇りをもって」に始まり「あなたの生活が苦しいのは外国人のせいだよ」という寄り添い(と言う名のデマ)があるとそういう主張をしている政党が救世主に見えるのかも知れません。

でも生活が苦しいのは外国人のせいではなく今まで政治の話をしなかったり選挙に行かなかった自分であり、そういう自分を作ってしまったこの国の教育にあるのではと思います。

 

政治家は救世主ではありません。

良いなと思っても自分軸を持ってなんかおかしいなと思ったら離れて良いんです。自分の考えを「この政党が言うから正しい」と委ねてはいけません。それはもうなんか悪い宗教です。

だから「この政党を選べば間違いない」はありません。自分の事を救うのは自分です。

 

この記事はちょっと気づいたことを書いたまでですので何の解決策にもならないのですが「そうはいっても政治にも詳しくないしどう選んでいいか分からない」という方

「強い口調でまくし立てるようにしゃべる」「その人の主張の中で人々に優先順位をつけるように感じるものがある」という点を注意しながらチェックしてみるといいかもしれません。