2011年03月25日
闇を照らせ! 灯油ランタンの作り方!! (廃品利用編)
またしても、おバカなネタを、全力でご紹介します!
今回も、僕が昔、西表島のジャングルで、長期キャンプ生活していた頃のノウハウ。
(5年ほど、国内外を放浪していました。‥世捨て人だったわけでは、ありませんよー)
実は、ちょっとした工作によって、海岸に落ちているゴミと灯油で、闇を照らす照明を作り出す事が可能なんです。
焚火もそうですが、炎を見ていると、何故か心が落ち着いてきます。
以下、作り方を解説して行きます
※注:今回のランタンは緊急用の灯りです。危険なので屋内や、可燃物の近くでは使用しないで下さい。
( 別ネタのランタン制作方法 → 暗闇を照らせ! 簡易・手製ガスランタンの作り方! )
このランタンは、普段目にする部品を組み合わせて作ることができます。
ランタンを構成するメインのパーツは、ガラス瓶とキャップ。
それと、ペットボトル、紙皿、針金、適当な生地(Gパンがベスト)。
まず、必要なのは灯油(ガソリンはNG。使用できるのは灯油のみです)
それと、布地。
厚手のジーパンか、キャンバス等の生地を探して下さい。
ガラス瓶は、海岸では時々拾えますが、市販品なら炭酸水のボトルが使えます。
あるいは、自販機で売っている「デカビタC」の容器等。
フタは炎を安定させるために必要なので、2つ以上集めて下さい。
あとの品は、風で消えない灯りを作るために必要なパーツ。
無くても、屋外の灯りとしては機能します。
単に灯油で灯りを点けるだけなら、タコ糸等でも良さそうですが、試してみると、暗くて煙もたくさん出てしまいます。
明るく燃焼させられ、ススも出さず、灯芯のメンテナンスが簡単な構造は、市販のランタンを参考にしました。
それを、いろいろ試行錯誤して、手作り品に落とし込んだのが、西表島でのノウハウ。
以下、写真で説明します。
▲左:空き缶を切り開き、アルミ板を取り出します。 / 中:瓶の口に入るサイズで、折りたたみます。 / 右:布を折り込みます。
まずは、アルミの空き缶をハサミで切って、アルミ板を用意します。
それを、瓶の口にギリギリ入る大き目サイズに折りたたみます。(灯芯をできるだけ大きくするため)。
中に通す灯芯は、化繊ではなく、綿。Gパンの生地がいいでしょう。 メンテ無しで、一晩中、朝まで持ちます(今回はTシャツ生地を使用したところ、数十分で燃え尽きてしまいました)
▲左:キャップのパッキンを取り除きます。 / 中:真ん中に切り込み。 / 右:灯芯を差し込みます。
次に、キャップを加工。 溶けてしまうので、中のパッキンを取り外します。
取り外せない場合は、ライター等で燃やしておきます。
次にカッターで一直線に切り込みを入れ、そこにアルミ板で折り込んだ灯芯を挿します。
▲左:ドライバーの尻で丸みを付けます。 / 中:ペンチで挟んで、ねじ山を潰します。 / 右:組み立て状態。
続いて灯芯カバーの制作。これがあると、灯芯が長持ちする他、煙が出にくくなります。
まずは5mm幅程度の穴を空け、表面が盛り上がるように裏から押し出します。
そして、同じサイズのキャップに被せるため、ペンチでネジ山を潰してアルミを伸ばします。
何度か具合を見ながら、ぴったりハマるように加工します。
▲着火状態。火がまとまり、煙が出ない状態に調整しておきます。
この構造のメリットとして、煙が出にくい他、灯芯がカバーから出た部分のみ燃焼する点が挙げられます。
灯芯が燃え尽き、火が小さく暗くなったら、カバーを外して灯芯を引っ張り出す事が可能。 メンテが簡単です。
▲灯芯を幅広く明るくするため、他の構造も試してみました。
確かに明るいですが、灯芯を伸縮出来ないので、メンテが面倒です。
▲左:ペットボトルの口付近を切ります。 中:切り口はできるだけ整えます。 右:組み合わせた状態。
風でランタンの炎が消えないよう、カバーを制作します。
(無風状態なら、芯を多めに出せば、煙を出しながら一晩中燃えてます)
これまで、このタイプのランタンは10個以上は作りましたが、1.5リットル~ のペットボトルで十分持ちます(火が大きいと、溶けて縮む事もあり)。
ハサミかカッターで、なるべく水平に切ります。
組み合わせると、多少のスキマが開きますが、それでOK!
スキマから空気を取り込むので、完全にピッタリでもマズイんです。
▲左、マジックで印を付けていきます。一箇所だけ目印を書くのがコツ。 / 中:ペットボトルを切ります。 / 紙皿にも切り込みを。
次に、紙皿と組み合わせます。
紙は燃えやすいようですが、意外と発火点は高いんです。
マジックを使い、切り込みと出っ張りを合わせるのがコツ。
▲左:組み合わせた状態。 / 中:煙突の穴を空けます / 右:アルミ板の煙突。
ペットボトルを紙皿に差し込んで合体させたら、煙突を取り付け。
中央に穴を開ける際は、外から内側へカッターを進めます。
アルミ板は、丸めた反発力だけで固定できます。
▲針金を取り付けて完成。 針金の途中は、引っかかりを作るために曲げておきます。
▲左:ホヤを持ち上げて、着火。 / 右:点灯状態。
というわけで、廃品利用の手作りランタンの製作方法でした。
旅人時代の後半は、中国製の大型灯油ランタンを使ってましたが(アジアの夜店で見かけるやつ)、このランタンには何度もお世話になりました。 周囲のキャンパーの友人たちにも、作ってあげた覚えが有ります。
これを更に工夫して、空き缶の底の丸い鉄板を使って光を反射させ、懐中電灯タイプも作ってみたっけ。
西表島の夜は長く、一人、ランタンの灯りの下で、各種ランタン作りの実験をしていたのは、懐かしい思い出‥(笑)。
ふと、そんな夜を思い出しながら、ペットボトルの下部でグラスを作って、手作り梅酒を飲んでみたりして。
右の写真は、初期の頃に作ったものです。
ジャングルの中でも、灯りがあると安心でした。
火によって、外敵や寒さから守られた人類の記憶から、なのかなぁ。
なお、このランタンは、煙が出ない程度の灯りで、一晩に灯油の消費量はボトル2cm程度。
ローソク並みの光量ですが、燃費が良く消えにくいので、僕はいつも数個を常夜灯にしていました。
注:一応書いておきますが、可燃物ばかりで組み立てています。 火が大き過ぎたり、転倒させた場合、本体に着火する恐れがあります。 周囲に可燃物が無い状態で、濡れタオル等を準備してから実験して下さい。
なお、今回の内容は、身近なものでも工夫次第でいろいろ使える一例。という趣旨で紹介しました。
以上、ご参考まで。
今回も、僕が昔、西表島のジャングルで、長期キャンプ生活していた頃のノウハウ。
(5年ほど、国内外を放浪していました。‥世捨て人だったわけでは、ありませんよー)
実は、ちょっとした工作によって、海岸に落ちているゴミと灯油で、闇を照らす照明を作り出す事が可能なんです。
焚火もそうですが、炎を見ていると、何故か心が落ち着いてきます。
以下、作り方を解説して行きます
※注:今回のランタンは緊急用の灯りです。危険なので屋内や、可燃物の近くでは使用しないで下さい。
( 別ネタのランタン制作方法 → 暗闇を照らせ! 簡易・手製ガスランタンの作り方! )
ランタン自作に必要な品(身の回りの道具でOK)
このランタンは、普段目にする部品を組み合わせて作ることができます。
ランタンを構成するメインのパーツは、ガラス瓶とキャップ。
それと、ペットボトル、紙皿、針金、適当な生地(Gパンがベスト)。
まず、必要なのは灯油(ガソリンはNG。使用できるのは灯油のみです)
それと、布地。
厚手のジーパンか、キャンバス等の生地を探して下さい。
ガラス瓶は、海岸では時々拾えますが、市販品なら炭酸水のボトルが使えます。
あるいは、自販機で売っている「デカビタC」の容器等。
フタは炎を安定させるために必要なので、2つ以上集めて下さい。
あとの品は、風で消えない灯りを作るために必要なパーツ。
無くても、屋外の灯りとしては機能します。
無煙で、明るく灯油を燃焼させるノウハウ
単に灯油で灯りを点けるだけなら、タコ糸等でも良さそうですが、試してみると、暗くて煙もたくさん出てしまいます。
明るく燃焼させられ、ススも出さず、灯芯のメンテナンスが簡単な構造は、市販のランタンを参考にしました。
それを、いろいろ試行錯誤して、手作り品に落とし込んだのが、西表島でのノウハウ。
以下、写真で説明します。
▲左:空き缶を切り開き、アルミ板を取り出します。 / 中:瓶の口に入るサイズで、折りたたみます。 / 右:布を折り込みます。
まずは、アルミの空き缶をハサミで切って、アルミ板を用意します。
それを、瓶の口にギリギリ入る大き目サイズに折りたたみます。(灯芯をできるだけ大きくするため)。
中に通す灯芯は、化繊ではなく、綿。Gパンの生地がいいでしょう。 メンテ無しで、一晩中、朝まで持ちます(今回はTシャツ生地を使用したところ、数十分で燃え尽きてしまいました)
▲左:キャップのパッキンを取り除きます。 / 中:真ん中に切り込み。 / 右:灯芯を差し込みます。
次に、キャップを加工。 溶けてしまうので、中のパッキンを取り外します。
取り外せない場合は、ライター等で燃やしておきます。
次にカッターで一直線に切り込みを入れ、そこにアルミ板で折り込んだ灯芯を挿します。
▲左:ドライバーの尻で丸みを付けます。 / 中:ペンチで挟んで、ねじ山を潰します。 / 右:組み立て状態。
続いて灯芯カバーの制作。これがあると、灯芯が長持ちする他、煙が出にくくなります。
まずは5mm幅程度の穴を空け、表面が盛り上がるように裏から押し出します。
そして、同じサイズのキャップに被せるため、ペンチでネジ山を潰してアルミを伸ばします。
何度か具合を見ながら、ぴったりハマるように加工します。
▲着火状態。火がまとまり、煙が出ない状態に調整しておきます。
この構造のメリットとして、煙が出にくい他、灯芯がカバーから出た部分のみ燃焼する点が挙げられます。
灯芯が燃え尽き、火が小さく暗くなったら、カバーを外して灯芯を引っ張り出す事が可能。 メンテが簡単です。
▲灯芯を幅広く明るくするため、他の構造も試してみました。
確かに明るいですが、灯芯を伸縮出来ないので、メンテが面倒です。
ペットボトルでホヤ(炎のカパー)作り
▲左:ペットボトルの口付近を切ります。 中:切り口はできるだけ整えます。 右:組み合わせた状態。
風でランタンの炎が消えないよう、カバーを制作します。
(無風状態なら、芯を多めに出せば、煙を出しながら一晩中燃えてます)
これまで、このタイプのランタンは10個以上は作りましたが、1.5リットル~ のペットボトルで十分持ちます(火が大きいと、溶けて縮む事もあり)。
ハサミかカッターで、なるべく水平に切ります。
組み合わせると、多少のスキマが開きますが、それでOK!
スキマから空気を取り込むので、完全にピッタリでもマズイんです。
▲左、マジックで印を付けていきます。一箇所だけ目印を書くのがコツ。 / 中:ペットボトルを切ります。 / 紙皿にも切り込みを。
次に、紙皿と組み合わせます。
紙は燃えやすいようですが、意外と発火点は高いんです。
マジックを使い、切り込みと出っ張りを合わせるのがコツ。
▲左:組み合わせた状態。 / 中:煙突の穴を空けます / 右:アルミ板の煙突。
ペットボトルを紙皿に差し込んで合体させたら、煙突を取り付け。
中央に穴を開ける際は、外から内側へカッターを進めます。
アルミ板は、丸めた反発力だけで固定できます。
▲針金を取り付けて完成。 針金の途中は、引っかかりを作るために曲げておきます。
いざ、灯油ランタンを点灯!
▲左:ホヤを持ち上げて、着火。 / 右:点灯状態。
というわけで、廃品利用の手作りランタンの製作方法でした。
旅人時代の後半は、中国製の大型灯油ランタンを使ってましたが(アジアの夜店で見かけるやつ)、このランタンには何度もお世話になりました。 周囲のキャンパーの友人たちにも、作ってあげた覚えが有ります。
これを更に工夫して、空き缶の底の丸い鉄板を使って光を反射させ、懐中電灯タイプも作ってみたっけ。
西表島の夜は長く、一人、ランタンの灯りの下で、各種ランタン作りの実験をしていたのは、懐かしい思い出‥(笑)。
ふと、そんな夜を思い出しながら、ペットボトルの下部でグラスを作って、手作り梅酒を飲んでみたりして。
右の写真は、初期の頃に作ったものです。
ジャングルの中でも、灯りがあると安心でした。
火によって、外敵や寒さから守られた人類の記憶から、なのかなぁ。
なお、このランタンは、煙が出ない程度の灯りで、一晩に灯油の消費量はボトル2cm程度。
ローソク並みの光量ですが、燃費が良く消えにくいので、僕はいつも数個を常夜灯にしていました。
注:一応書いておきますが、可燃物ばかりで組み立てています。 火が大き過ぎたり、転倒させた場合、本体に着火する恐れがあります。 周囲に可燃物が無い状態で、濡れタオル等を準備してから実験して下さい。
なお、今回の内容は、身近なものでも工夫次第でいろいろ使える一例。という趣旨で紹介しました。
以上、ご参考まで。
Posted by IGU at 22:27│Comments(3)
│工作、いろいろ
この記事へのコメント
灯油利用やってみたいです。
手作り灯油ランプイイですね!
手作り灯油ヒーターもやってみたいです。
手作り灯油ランプイイですね!
手作り灯油ヒーターもやってみたいです。
Posted by ta-isa at 2011年03月28日 22:44
僕はベースが沖縄だったのでヒーターは思いつかなかったなぁ。
周囲を温めるための燃焼方法、いろいろ工夫したら面白いかもですね。
周囲を温めるための燃焼方法、いろいろ工夫したら面白いかもですね。
Posted by IGU at 2011年04月02日 22:43
平安時代の灯明の絵を見ると浅い皿に芯が漬けてあるだけに見えましたが、現在、屋外で使うとなると風防が必要と気が付きました。
ただ、他の製作者の多くはガラス製の瓶底をカットして使っているためハードルが高く、簡単に風防、傘が出来ないか彷徨っていました。
作るんちゅさんの記事は、以上の二点を見事にクリアーしていて感動しました。
1点目は、ペットボトルで燃料タンク、風防ができる。
2点目は。傘が紙皿で足りる。
確かに、材料が可燃物ばかりですので、製作上の風防のサイズや取り扱いには注意が必要ですが、ようやく制作意欲を掻き立てられました。
9年前の記事ですが、今でも役に立ちそうで、大変ありがとうございます。
ただ、他の製作者の多くはガラス製の瓶底をカットして使っているためハードルが高く、簡単に風防、傘が出来ないか彷徨っていました。
作るんちゅさんの記事は、以上の二点を見事にクリアーしていて感動しました。
1点目は、ペットボトルで燃料タンク、風防ができる。
2点目は。傘が紙皿で足りる。
確かに、材料が可燃物ばかりですので、製作上の風防のサイズや取り扱いには注意が必要ですが、ようやく制作意欲を掻き立てられました。
9年前の記事ですが、今でも役に立ちそうで、大変ありがとうございます。
Posted by あきょー at 2020年07月08日 11:09
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