Flying Skynyrdのブログ

映画や音楽、本についての雑文

この人の、この1枚『Royal Southern Brotherhood/Heartsoulblood』

今日の「この人の、この1枚」は先日紹介したRoyal Southern Brotherhood(R,S,B)の2014年のセカンドアルバム『Heartsoulblood』です。

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シリル・ネヴィル(Cyril Neville)、ディヴォン・オールマン(Devon Allman)、マイク・ジト(Mike Zito)を擁するスーパーグループはそのファーストアルバムがミュージック・アワードの「ロック・ブルース・アルバム」部門にノミネートされ、気分をよくして2枚目のスタジオアルバムを制作しました。その前にライブアルバム『Songs From The Road』もブルース・ミュージック・アワードの「DVDオブ・ザ・イヤー」部門を受賞しました。

しかし、スーパーグループの宿命というのか、バンドは長続きしませんでした。2014年、まず、マイク・ジトが脱退、続いてデヴォン・オールマンが脱退します。スーパーグループと呼ばれたバンドはライブを含む3枚のアルバムを残し解体しました。それでもバンド自体は新たなメンバーで再出発しました。バート・ウォーカー(Bart Walker,g)とジミー・ヴォーンの息子でスティーヴィー・レイ・ヴォーンの甥っ子タイロン・ヴォーン(Tyrone Vaughan,g)が加わって2015年に早速アルバム『Don't Look Back』をリリースしました。

この後はアルバムの発表もなく活動状況はわかりません。

 

Heartsoulblood

Heartsoulblood

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Heartsoulblood

01.World Blues

02.Rock and Roll

03.Groove on

04.Here It Is

05.Callous

06.Ritual

07.Shoulda Known

08.Let's Ride

09.Trapped

10.She's My Lady

11.Takes a Village

12.Love and Peace

 

メンバーは

Bass, Backing Vocals – Charlie Wooton

Drums, Backing Vocals – Yonrico Scott

Electric Guitar, Acoustic Guitar, Vocals – Mike Zito

Guitar, Vocals – Devon Allman

Percussion, Vocals – Cyril Neville

 

Producer – Jim Gaines

 

全曲メンバーのオリジナルです。メンバー間の共作もあります。

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それでは今日はこの辺で。

 

映画『いもうとの時間』を観る

先日のキネ旬シアターは『いもうとの時間』でした。

 

監督:鎌田麗香

出演:ナレーション・仲代達矢

製作:2024年 日本 2025年公開

 

この映画は1961年、三重県名張市葛尾で起きた凄惨な事件、いわゆる『名張毒ぶどう酒事件』の犯人・奥西勝の冤罪を訴える妹の岡美代子に関するドキュメンタリーです。

 

事件の概要

1961年3月28日夜、三重県名張市葛尾地区の公民館で起きました。その日、公民館では集落の懇親会ががあり、その場でワイン(ぶどう酒)が振舞われ、そのワインに毒物が混入されていたのです。毒物は農薬のニッカリンTで、このワインを飲んで女性17人が中毒を起こし、5人が亡くなりました。

 

犯人として浮かび上がったのが奥西勝でした。当時35歳。三角関係のもつれが原因とされました。この時の懇親会には男性12人、女性20人が参加。男性には日本酒、女性にはワインが出され、中毒症状が起きたのは女性だけだったことからワインを検査したところ毒物が検出されました。

 

奥西は逮捕当時、容疑を否認しましたが、取り調べ中に犯行を認めました。その後、裁判では無罪を主張。第一審の判決は検察の死刑求刑に対し、無罪が言い渡されました。奥西は釈放され働き始めました。検察は当然控訴しました。控訴審では第一審の判決を覆し、死刑を言い渡しました。奥西はこれを不服として最高裁に上告しましたが、名古屋最高裁は上告を棄却し、死刑が確定しました。

 

これまでに10回にわたって再審請求を起こしましたが、いずれも棄却されました。その間、2015年10月4日、肺炎のため奥西勝は亡くなりました。89歳でした。

 

この事件を追ったドキュメンタリーを製作し続けた東海テレビの、これが4作目です。

私もかつてこの事件の書籍を読んだことがあります。その時の感想は、間違いなく冤罪事件だろう、ということだったと記憶しています。

 

狭山事件(再審請求中)や袴田事件、布川事件、徳島ラジオ商殺し事件など警察・検察の強引な取り調べによる冤罪事件は数多くあります。

検察は自身の名誉にかけて冤罪を認めようとしません。無理やり証拠をでっちあげ、あとから理屈をくっつけるやり方。最近の袴田事件にしてもその矛盾をようやく認めた形です。その50年以上の年月をどのように償うのか。まったくもって不条理極まりありません。

 

再審請求は親族しかできません。奥西勝の妹・岡美代子さんは94歳。もし美代子さんが亡くなったら、再審は永遠に行われず、真実は闇の中です。

この事件には物的・客観的証拠はありません。強要された自白だけです。検察はもう一度、自戒の念をもって最新の扉を開くべきでしょう。

仲代達矢のナレーションがおどろおどろしいです。

 

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それでは今日はこの辺で。

 

映画『小学校~それは小さな社会~』を観る

先日のキネ旬シアターは『小学校~それは小さな社会~』でした。

監督:山崎エマ

製作:日本、 アメリカ 、フィンランド共和国、フランス

 

東京の世田谷区立塚戸小学校を1年間にわたって取材したドキュメンタリーです。ナレーションはなく、先生方へのインタビューがちょっと入るだけです。あとは子供たちと先生方の行動を映し続けます。ちょうどコロナ禍の時期で皆マスク着用です。

 

監督の山崎エマはイギリス人の父と日本人の母を持つハーフで、日本の公立小学校を卒業し、中高一貫のインターナショナル・スクールを出てアメリカの大学へと進学しました。

そこで自分の価値観は日本の小学校に由来していると気づきます。監督は日本人が日本人として生まれるのは小学校だと考えます。そこで公立小学校での取材を思いついたのです。

 

日本の小学校での様々な行事や行動、たとえば教室の掃除、給食の配膳などなど、児童が自らこのように行動することは世界的にも珍しく、日本では当たり前にやっていることが今世界で注目されているというのです。

小学1年生が入学してから挙手の仕方、廊下の歩き方など規律と協調性を学んでいきます。それを手助けするのは6年生です。6年生は6年間の間にそれにふさわしいい行動をとるように成長します。映画は1年生と6年生に焦点を当て、彼らの学校生活から、いつ日本人が生まれるのかをドキュメントします。

 

私も今になって思えば、小学校から整列、朝礼、掃除、挨拶制服・制帽等々、家庭での教育よりも学校での教育によって協調性や規律性を身に付けさせられたような気がします。それが日本人の特性だと言われれば確かにそうなのですが、それは良い面と悪い面と2面性があります。規律と協調性が養われる反面、自主性や個性を阻害することにもなりかねません。

 

規律正しくとか協調性が大事だという教えは多分に戦前の軍国主義時代の影響がいまだに残っているからでしょう。高校生くらいになってくるとそれに反発し自由を求めるようになってきます。1960年代後半から70年代にかけての学生運動もそのような社会に対する反抗だったと思います。

それが今世界から注目されているというのは何とも時代の変化を感じざるを得ません。50年前だったら、この映画に対する若者の反応は大ブーイングだったでしょう。

 

それはともかく、1年間の間に子供たちが努力して成長していく姿はなんとも微笑ましいものがあります。思えば私の上の孫も今年卒業です。この前入学式に参加したと思ったらもう卒業です。6年間の間にすっかり大人びてきました。時の経つのはなんとも早いものですね。

 

自分の小学校入学の頃などほとんど覚えてもおりませんが、今の先生方のなんと優しいことか。こんな風に優しく接してもらった記憶は全くありません。今だったら問題になるようなハラスメントやしつけの名を借りた暴力が当たり前のようにありました。これも時代の変化ですね。ちょっと厳しく叱ったりしたらすぐに親からクレームがあるそうですから先生方も大変です。

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それでは今日はこの辺で。

 

 

聴き比べ 『雨に咲く花』

今日の「聴き比べ」は『雨に咲く花』です。

 

この歌はてっきり井上ひろしのオリジナルかと思っていましたが、調べてみると1935年(昭和10年)に関種子という人が歌って大ヒットした曲だったのです。映画『突破無電』の主題歌だそうです。しかし、日中戦争が始まると歌詞が女々しいという理由で発禁処分になったそうです。凄い時代でしたね。

この関種子という人はその後も東京芸大の講師なども務め紫綬褒章、勲四等宝冠章を受章したそうです。ちっとも知りませんでした。

 

そして1960年、リバイバル曲として井上ひろしが歌ってこれまた大ヒットしたのです。井上ひろしは初代ドリフターズのメンバーだったようです。驚きです。水原弘、守屋浩とあわせて三人ひろしと呼ばれていました。ということも後で知ったのですが。

この歌についても、就職して会社の先輩がカラオケで歌っているのを聴いて懐かしい想いをしたことを憶えています。幼い頃どこかで聴いていたのでしょう。

雨に咲く花

作詞:高橋掬太郎

作曲:池田不二男

 

およばぬことと 諦めました

だけど恋しい あの人よ

儘になるなら 今一度

ひと目だけでも 逢いたいの

 

別れた人を 思えばかなし

呼んでみたとて 遠い空

雨に打たれて 咲いている

花がわたしの 恋かしら

 

はかない夢に すぎないけれど

忘れられない あの人よ

窓に涙の セレナーデ

ひとり泣くのよ むせぶのよ

 

オリジナルの関種子です。

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井上ひろしです。

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石原裕次郎さまのナレーションと歌声です。

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珍しいところで来生たかお。

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ちあきなおみさん

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高橋真梨子です。

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女王美空ひばり。

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青江三奈です。

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きりがありません。最後に鶴田浩二先生で。

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それでは今日はこの辺で。

 

ノラ・ジョーンズ(Norah Jones)の『Pick Me Up Off The Floor』入手

ノラ・ジョーンズ(Norah Jones)の7枚目のスタジオアルバム『Pick Me Up Off The Floor』を入手しました。

 

なんだかんだで彼女のスタジオアルバムが全部そろってしまいました。別に集めたわけでもないのですが、とにかく安いのでつい買ってしまったというところです。

今回のアルバムはジャズからポップス調、フォーク、カントリー、ブルースなどの要素が散りばめられた曲構成になっています。気だるさ満載です。

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Pick Me Up Off The Floor

Pick Me Up Off The Floor

  • アーティスト:Norah Jones
  • Blue Note
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Pick Me Up Off The Floor

01.How I Weep

02.Flame Twin

03.Hurts To Be Alone

04.Heartbroken, Day After

05.Say No More

06.This LIfe

07.To Live

08.I'm Alive

09.Were You Watching?

10.Stumble On My Way 3

11.Heaven Above

 

Norah Jones - vocals and piano ,organ , drums, celesta

Brian Blade ,Nate Smith ,Dan Rieser and Josh Adams ,Spencer Tweedy - drums

Pete Remm - Hammond, synthesizer and electric guitar

John Patitucci, Josh Lattanzi - electric bass

Dan Iead - pedal steel guitar

Leon Michels - tenor saxophone

Dave Guy - trumpet

Jeff Tweedy - acoustic and electric guitar, electric bass

 

Producer - Norah JonesJeff Tweedy

 

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それでは今日はこの辺で。

聴き比べ 松島アキラの『湖愁』

今日の「聴き比べ」は松島アキラが歌った『湖愁』です。

この歌は1961年の彼のデビュー曲です。私は実際に彼が歌っているところを見たことはありません。まだ小学校も低学年だったでしょう。ただラジオから流れてきたことは何となく憶えています。と、いうことはこの歌は大ヒットだったのでしょう。

懐メロ番組でもあまり見かけませんが、調べてみると今でも活躍しているようです。

彼の曲の中で知っているのはこの「湖愁」だけですが、好きな曲です。

湖愁

作詞:宮川 哲夫

作曲:渡久地政信

 

悲しい恋の なきがらは

そっと流そう 泣かないで

かわいあの娘よ さようなら

たそがれせまる 湖の

水に浮かべる 木の葉舟

 

ひとりの旅の 淋しさは

知っていたのさ 始めから

はぐれ小鳩か 白樺の

こずえに一羽 ほろほろと

泣いて涙で 誰を呼ぶ

 

夕星一つ 又一つ

ぬれた瞳をしのばせる

思い出すまい なげくまい

東京は遠い あの峰の

越えてはるかな 空のはて

 

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舟木一夫がカバーしています。ウィキペディによると舟木一夫のデビューのきっかけを作ったのは松島アキラだったようです。

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藤圭子です。

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天童よしみです。

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それでは今日はこの辺で。

 

 

またまたアリー・ヴェナブル(Ally Venable)の『Texas Honey』入手

またしてもアリー・ヴェナブル(Ally Venable)を買ってしまいました。今度のアルバムは2019年の個人名義のファーストアルバム『Texas Honey』です。

 

このアルバムをリリースする前にAlly Venable Band名義で3枚ほどリリースしているようですが入手困難です。

 

この『Texas Honey』にはエリック・ゲイルズ(Eric Gales)が参加しています。また、プロデュースはなんとあのマイク・ジト(Mike Zito)で彼はギターでも参加しています。これは嬉しいです。

彼女のソロアルバムにはこれまでにも書いたようにバディ・ガイやジョー・ボナマッサ、ケニー・ウェイン・シェパード、ディヴォン・オールマンなど有名どころがスペシャル参加しています。これもまた楽しみです。

 

アルバムの方は期待通りのブルースロック満載です。これまでの3枚とも期待外れはありませんでした。聞く順番が真逆になってしまいましたが、アルバムの個人的好みからすると、やはり最新作が一番好きです。

こんな若い女性がブルースロックを愛してくれていると思うと嬉しいのですが、巷では若き女性のブルースロックが流行っているようです。「時代は変わる」です。

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Texas Honey

Texas Honey

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Texas Honey

01.Nowhere To Hide

02.Broken

03.Texas Honey

04.Blind To Bad Love

05.Come And Take It

06.Love Struck Baby

07.One Sided Misunderstanding

08.White Flag

09.Long Way Home

10.Running After You

11.Careless Love

 

 

レコーディング・メンバーは

Guitar, Vocals – Ally Venable

Bass Guitar – Bobby Wallace

Drums, Percussion – Elijah Owings

Guitar, Vocals – Eric Gales

Piano – Lewis Stephens

Slide Guitar, Rhythm Guitar – Mike Zito

 

Producer – Mike Zito

 

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それでは今日はこの辺で。

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