この記事は、車中泊関連の書籍を10冊以上執筆し、1000泊を超える車中泊を重ねてきた「クルマ旅専門家・稲垣朝則」が、全国各地からセレクトした「クルマ旅にお勧めしたい100の旅先」の中のひとつです。
※ただし取材から時間が経過し、当時と状況が異なる場合がありますことをご容赦ください。
その味は、「並んでも食べたい!」と思うほど。
しっかし、いつ来ても絶対人が並んでるなぁ~。
それが筆者の暖簾をくぐる前の、「鳥せい」に対する印象だった。
だが、ここの焼き鳥を食べて、その理由が分かった。
めっちゃ、旨い!(笑)。
見ていると、「鳥せい」には地元の客も多いようだ。
たしかに、筆者がもし伏見市民だったら、年金支給日には隣に湧出する白菊水を汲みに来がてら、昼間からここで嫁さんと焼き鳥を慎ましく食べて、ビールを少々飲みたいと思う(笑)。
ただ、この日はクルマで来ていたため、後ろ髪を引かれつつ、写真の「焼き鳥弁当」を注文した。
それにしても… いくら伏見とは云え、観光地のど真ん中にありながら、これで790円というのは、驚くというより、むしろ感動を覚えた。
いっぽう家内は700円の「親子丼」を注文。さすがに京都らしく薄味だが、それでも「水」の違いがはっきりと分かる味付けだった。
ちなみに「焼き鳥」はテイクアウトもできるらしい。次回は絶対そうしよう。
店は150年以上前からある酒蔵の一棟を改装したもの
外観も雰囲気があるが、酒蔵をリノベーションしている「鳥せい」の店内は、想像以上に広々していて落ち着ける。
ちなみに「鳥せい」の経営母体は、「神聖」の銘柄で知られる1677年(延宝5年)創業の酒造「山本本家(やまもとほんけ)」。
1868年(慶応4年/明治元年)の鳥羽・伏見の戦いで全焼したが、「鳥せい」には同年に再建された蔵が使われている。
ということで、お酒もしっかり飲める(笑)。店の一画には、珍しい生の原酒が入った大きなタンクも置いてあった。
行くなら合わせてテイクアウトしたい「白菊水」
「鳥せい」の無料駐車場の敷地には、酒の仕込み水にも使われている井戸水の汲み場がある。「白菊水」と呼ばれるこの水は、実にまろやかで旨い。
ただし、こちらも人が並んでいる(笑)。
なお「鳥せい」は店内にも待合室があり、外に並んでなくてもすぐに席につけるとは限らない。確実を期すなら予約していこう。
というわけで、もし車中泊で行きたい場合は、この駐車場がお勧めだ。
鳥せい本店
☎075-622-5533
●営業時間
【火〜金】 11:30 〜 23:00(L.O 22:30)
【土・日・祝】 11:00 〜 23:00(L.O 22:30)
●定休日
月曜日(祝日、12月を除く)※年末年始 … 12/31〜1/3
●総席数
250席 ※個室あり
●駐車場
30台(店舗北側に隣接)
伏見・桃山・宇治・醍醐…
洛南は歴史と日本酒が好きな旅人のパラダイス!
しかしどうやら現在は事情がかわったようだ。