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東西が生み出した素晴らしい映画を立て続けに2本見たので、日本でも何らかの形で公開されることを願いながら、ご紹介。 先ずは、『Crown Heights』から。 クラウンハイツ(Crown Heights)というのは、歴史的にもカリビアンの移民が多く住むNYブルックリンの地区。 たまたま8月にNYに里帰りして、クラウンハイツに住むお友達のアパートに滞在させていただいていたので、この映画にすごく興味があり、関連性を感じていて、これは絶対に見たいと思い、LAに戻ってすぐに見た映画。 わたしが住んでいた9年前のブルックリンに比べると、ジェントリフィケーションによって、カリビアンが多かったブルックリンの地域が、まるで塗り替えられたように多くの白人住民が移り住んでお洒落な街と化していて、あらためてびっくり。もちろん、カリビアンの住民がまったくいなくなったわけではないのだけれど、9年という時の流れをあらためて感じさせられた。 ジェントリフィケーションとは、要するに、安い家賃しか取れない老廃化した地域のビルに長年住んでいる住民を追い出して、再開発を進めることで、より裕福な人たちにもっと高い家賃で貸し出すことで、地域を再建する流れで、今アメリカの多くの都市で進んでいる流れ。どこも家賃が高騰している現実もあるし、それまでに住んでいた住民が住む場所を失う問題も指摘されている。 実話を基にしたこの『Crown Heights』の大筋は、虚偽の証言により殺人の罪を着せられたカリブ系移民の主人公が、親友や家族の献身的で不屈なサポートによってついに無実を証明して自由の身になるまでに、なんと21年以上の気が遠くなるような歳月を刑務所の中で過ごす、というストーリー。 その背景には、制度化された人種差別や経済格差、刑務所”産業”、公平に機能していない司法制度など、多くの社会問題が深く複雑に絡み合う。出演者たちの迫真の演技に、見ている方も手に汗を握ったり、相当なフラストレーションがたまったり、怒りと悔しさと切なさに容赦なくぐいぐいと迫られる。キャスティングもまた秀逸。 このような実話は、メディアの注目を浴びないだけでおそらく山のようにあることは想像に難くない。セントラルパークのジョガー事件(無罪の5人の黒人青年がセントラルパークを走っていた白人女性ジョガーのレイプ犯として、誤って長年刑務所に入れられた実話)や、Netflixで見たドキュメンタリー映画『13TH』なども脳裏に浮かんだ。 そして人種差別の問題だけでなく、生きるとは何なのか、人生って何なのか、諦めずに正義を求め続けることの重要さなどを、深く考えされられたりもすした、深い深い映画でありました。 そして、昨日見た『gook』。 この映画は何がフレッシュって、おそらくLA暴動を初めて韓国系アメリカ人の視点から見た貴重なストーリーであるということ。ハリウッド映画はもちろん、そんな視点に注目したエンタメ作品は、おそらく今までなかったと思う。 今までは、「サウスセントラルのアフリカ系アメリカ人の町で商売を営みながらも、コミュニティに溶け込んだり貢献することもなく、彼らを人種差別しながら摂取している韓国系移民」という構図しか、メディアや歴史の中でも語られてこなかった気がする。 これは、イーストコンプトンの近くでビジネスを経営していた韓国からの移民の家族と共に、実際にLA暴動で商品を略奪されてビジネスを失う体験している韓国系アメリカ人の俳優、ジャスティン・チョンが、脚本、監督、主人公と担当した映画であるだけに、その視点も実にリアルでフレッシュ。 韓国系アメリカ人の主人公と兄弟、同胞の韓国系移民のストーリーには、とにかく共感が沸く。韓国が日本のお隣であることもあるだろうし、同じアジア&移民としても、彼らの社会的、文化的、民族的心理、親が子を想う気持ちが痛いほどよく分かる。移民2世たちがアフリカ系アメリカ人に歩み寄りたい、友達になりたい、友情を守りたい、分かり合いたいのに分かり合えないもどかしさもなどあり、とにかく切ないのだ。 このような視点が今まで描かれてこなかった、というよりは、生まれ育った韓国のやり方を通すしかなかった移民一世の時代から、アメリカで生まれ育ったアメリカ人である二世が大人になった今だからこそ、やっとこういう視点を語れる時、タイミングがやってきた、ということなのかもしれない。それを実現してくれたジャスティン・チョンには、本当に感謝したいし、これらの活躍も大いに期待したい。 それから、”gook”というのは、韓国人やヴェトナム人を軽蔑した差別用語。実際は「国」という意味で、韓国をハングック、アメリカを意味する美国をミーグックと発音することから来ているのだが、アメリカ人がそれを勘違いして差別用語として使い始めたことがきっかけのようだ。 2本とも、映画閲覧中に号泣しすぎて、見終わった後にしばし放心状態に陥ってしまった。でも、こうして久しぶりにブログに書いておきたい、と思った作品たちでした。そして、最近よく実感する、「人間は違いより共通点の方が多い」という事実を、再びかみ締めたのでした。 そして、期待しながら見た2パックの映画『All Eyez On Me』が非常に残念な内容だったので、これらの作品がまた余計際立った。2パックの映画は日本でも公開されるのにごめんなさいですが、あくまでも個人的な感想です。良い点もあったし、学ぶ点も多々あったとは思う。でもあの映画を見たお陰で、彼の真実をもっと知りたいと思えたのは、わたしにとっての収穫だった気がする。 この素晴らしい2本を紹介してくれた友達のHさんに感謝感謝! Shine your light for the world to see, girrrrl!!! Inspiration is everywhere! #
by kokosoul
| 2017-09-11 05:50
| people
プロディジーが昔からsickle-cell anemia(鎌状赤血球貧血症)を患い、痛みに苦しんでいたのは聞いていたけれど、子供の頃からの持病だったとは知らなかった。 サウンド&レコーディングの連載で、モブ・ディープのふたりにプロデューサーとして何とか取材したくて、もう何年もあの手この手でアポ取りを試みてきたけれど、どうにも連絡が取れず、ついに叶わぬ夢となってしまった。 モブ・ディープが多くに与えてきた影響は絶大だし、クラシックな名曲たちはフラッシュバックしてくるけれど、つい最近出版した彼のレシピ本『Commissary Kitchen: My Infamous Prison Cookbook』の明るい話題も、まだ記憶に新しい。彼が読んでくれているオーディオブックも、何とも味わい深いし、泣けてくる。 プロディジーがオツトメ中に、先輩たちがムショの売店で手に入る限られた食材で、あまりにもクリエイティブな料理を作っていた現場を目にしてインスピレーションを受けたり、栄養素の低い獄中生活をサバイブした食事のレシピを集めて、このレシピ本を作るに至ったのだという。 実際のところ、病人である彼の健康を維持する食事はムショ内では手に入らなかったため、月に1度家族から35パウンドの食材の郵送が許されていたので、いつもたっぷりとグリーンの野菜を送ってもらっていたのだそうだ。 工夫を凝らしてBBQサーモンを作るプロディジーさん 1日中ずっとモブ・ディープをかけっぱなしで放心状態だったのだけれど、NY最長のヒップホップ・ラジオ番組『Underground Railroad』をホストしている、お友達のジェイ・スムーズがシェアしていた記事がとても興味深かったので、その概略について、久しぶりにブログに書いておきたいと思い。 ================================================= ●鎌状赤血球貧血症(かまじょうせっけっきゅうしょう) : 遺伝性の貧血病で、赤血球の形状が鎌状になり酸素運搬機能が低下して起こる貧血症。平均寿命は40〜45歳と言われている。主にアフリカ、地中海沿岸、中近東、インド北部で見られる。 寿命を縮めてしまうこの遺伝子疾患、鎌状赤血球貧血症の患者は、アメリカでは約90%がアフリカ系アメリカ人であるという実情があるという。(この病気の痕跡はマラリアへの適応反応としてアフリカに発祥していると考えられている) 多くの研究者は、鎌状赤血球貧血症患者に手に入る看護には人種差別が大きな役割を果たしていると考えているというのだ。強烈な痛みを伴う鎌状赤血球貧血症の患者は、別の強烈な痛みを伴う病気の患者より、病院の救急医療室(ER)での待ち時間も長いのだという。 代表的な寿命を短縮する別の遺伝性疾患に、嚢胞性線維症というものがあり、鎌状赤血球貧血症と同じように年と共に病状が悪化し、毎日薬を飲む生活を強いられているという。 ●嚢胞性線維症(のうほうせいせんいしょう): 遺伝性疾患の一種で、常染色体劣性遺伝を示す。白人に高頻度で見られる。平均寿命は37歳と言われている。 アメリカにおいて、鎌状赤血球貧血症と嚢胞性線維症の(前述の人種差別的差異が生じる)大きな違いは、治療研究資金への投資額。2011年に嚢胞性線維症の研究に2.54億ドルが費やされたのに対し、同年に鎌状赤血球貧血症の研究に費やされたのは、その1/4の6千600万ドル。後者の患者は前者の3倍の人数の患者に影響を与えるというのに。 その要因には、嚢胞性線維症に向けられた慈善団体は、鎌状赤血球貧血症の慈善団体に比べてはるかに裕福であるため、募金も集まりやすい上に、製薬会社にも莫大な投資をしているという背景があるという。それでは鎌状赤血球貧血症への治療にそれほど注意が向けられていないのも、納得できる。 その上、収入が低かったり、雇用者が良い保険を提供してくれなければ良い保険(一般的に、腕の良い医者の選択範囲が広がり、患者の負担額が安くなる)にも入れず、医療費は破産しかねないほどの莫大な負担になる。(オバマケアでそれがどの程度改善されたのかは、よく把握してないのだけれど、そのオバマケアも、このオレンジ政権で奪われる危険にさらされている) ================================================= 長くなってしまったけれど、何が言いたいかと言うと、もしも鎌状赤血球貧血症に十分な研究資金が投資される社会背景があったなら、プロディジーはもうちょっと長生きできたのかもしれないのにな、と。ツアーの最中だったし、出版のアイディアがまだまだ山のようにあったのだそうだ。何よりも、残された彼のご家族に心が痛む。 それでも、42年間の肉体的な痛みから解放されたことだけは、彼にとってよかったことなのかもしれない。 それでも、ヒップホップ・レジェンドの喪失は、あまりにも大きすぎる。 心からご冥福をお祈りします。 ありがとう、プロディジーさん。どうぞ安らかに。 早速、モブ・ディープ特集ビデオがアップされていました。 #
by kokosoul
| 2017-06-21 15:48
| hip-hop
![]() 昼間ふと見上げると、「420」を祝う宣伝テキスト in the sky High~ アメリカではストーナーのみなさんがハッパカルチャーをお祝いする4月20日。 そんなカルチャーとは関係なく、夕方歯医者に行った足で、近所の日系食料品店でしらすでも買って、今夜はしらす丼にしよう!と思っていた矢先。友達からテキストで、「コンプトンに今日ケンドリックが来るよー。ニュースでやってる。ただ、超並んでる」、とのお知らせが。 しらすを買って→リチャード・ウルフさん(超尊敬している経済学者)の講演会に行って→今夜はしらす丼♡ という、その夜の脳内スケジュールは一瞬にして崩れ去り、ケンドリックがコンプトンで新作CDリリースサイン会を行うことを確認し、交通渋滞が1日で最もノートリアスな夕方にフリーウェイに飛び乗り、いざコンプトンへ。 4時から始まるサイン会会場のBest Buyまで、1時間40分かけてやっとの思いで5時半に到着すると、目眩がするほどの長蛇の列……。しかもやっとの思いで列の最後尾に行くと、「店でCD買ってリストバンドもらわないと、並んでも意味ないよ?」と聞いて、またまた走ってBest Buyまで。 ![]() Best BuyでCDを買うために並ぶファンの列。 しかし、この日のサイン会のためのCD購入の列は既にクローズで、もう入れませんとな。何度かいろんな関係者にたらい回しにされた挙句、購入の列の入り口を仕切っていたポリスに頼み込んでみる。 「いや、残念だけど僕には何もできないよ」「ええええ、わたし2時間もかけてここまで来たんだよ?入れないなんて、そんな殺生な!」「君、ファンなの?」「むっちゃファンよー!」というすったもんだの会話の挙句、「じゃ、特別おっけー」と購入の列のゲートを開けてくれて列に入り込むことに成功。やったー! 嫌がるポリスに無理やりサンキューの握手w 交渉すると案外何とかなるのが、アメリカ。 無事にCDを買えたものの、またそこからが長かった。同じく1時間半ほどかけて内陸部からやって来たという男の子と一緒に話しながら、気が遠くなるような長蛇の列の最後尾へ。 列に並んでいるのは、チケットだけで300~500ドルもするようなコーチェラには出かけられないけれども、16ドルでおつりが来るCDだったら手が届く、地元コンプトンのヒーローにひと目会いたい、というファンが集まっていた。 ![]() 小さな子供連れの家族や、若いカップル、ギャングっぽい出で立ち&雰囲気の男性、ティーンエイジャーのグループや、たまーにちらっと見かける白人は見かけたけれど、ほとんどが黒人やラティーノでいっぱいだったこの日。中には40、50代の黒人もいたな。6年前にコンプトンのスニーカー屋さんで行われた『Section 80』のサイン会からは、大分スケールアップしたものだ。おそらくコンプトンだけでなく、LA郊外からこれだけのファンがかけつけたのだろう。 コンプトンのスニーカー屋さんで行われたサイン会のポストはこちら。(下の方) ![]() この日の警官の人数はまたハンパなかったけれど、緊張感はあまり感じられず、割と平和な雰囲気。 ![]() とはいえ、ゲットーバードこと、ヘリコプターの警察パトロールはお約束。 ![]() 昼間は暖かい南カリフォルニアも、朝晩は結構冷え込むため、ストレッチしたりジャンプしたりしてウォーミングアップしながら、延々と続く列に延々と並ぶ。 ![]() ふと気付くと、きれいな夕焼け。 ![]() そこから一気に日が沈み、すっかり夜の様相を迎えたBest Buy。サイン会の入り口は、もうすぐそこ。多分… ![]() かなりの話題性からか、テレビ局(ABC・チャンネル7)のレポーターが取材に来ていた。嬉しそうに、そして誇らしげに質問に応えるシスターたち。 ![]() やっっっっっっっと見えてきたサイン会入り口! どきどきわくわく :) ![]() が、まさかの、てか、案の定、ケンドリックの撮影は禁止。「携帯電話はポケットに入れて」 やっと入り口にたどり着いた8時半。数多くの関係者ががっつりケンドリックの周りをガードする中へと入室。でも考えてみれば、彼ほどのセレブリティが、こんな入り口もオープンで、命を狙われる可能性だって無きにしも非ずの環境でサイン会を行うんだから、やっぱり彼の地元愛には頭が下がる。信頼関係もあるからこそできるのだろうとも推測する。きっとこれからどれだけ売れても、こういう地元でのサイン会は続けるだろう。 中に入ると、CDケースからライナーノーツを取り出し、CDケースは関係者に預けた状態で、ライナーノーツを握ってサインの順番を待つ。そういえば彼の曲の中に、「どんなにデジタル化が進むこのご時勢で、他のメジャーアーティストたちがデジタルリリースのみに押し切っても、自分はフィジカル盤(CD&ヴァイナル)のリリースは止めない」という想いを込めたリリックがあったっけ。 リリースの6時間前に音源がリークしてしまったこの『DAMN.』、こういう機会を作ってフィジカル盤をしっかり買ってもらうことももちろんだけど、こういうサイン会を通して地元のファンにお礼をすることも、彼の目的のひとつなんだろう。大好きなアーティストにサインしてもらったCDには、やっぱり愛着も沸くし、宝物になる。 それから全体的に黒い服を着ていたTDEや親戚、友達っぽい関係者が20人ほど?、とにかく大勢いたことに驚いた。そして、中には見覚えのある関係者も何人かいたのだけれど、その内のひとりが、どこかで見たことあるんだけど、誰だったかその場では思い出せず。 考えてみて後から思い出したのが、ああ、そうだ、ケンドリックのおとんだ、『good kid, m.A.A.d city』のライナーの中の写真に出てた人や! この日の彼は、人一倍誇らしげに、嬉しそうに、ケンドリックの背後で笑顔で立っていたっけ。(多分、ダッキーさん) ![]() ![]() 『good kid, m.A.A.d city』のライナーの中に写真が入っていたおかげで気付いた、ケニーさんのおとんの、ダッキーさん。正に銃を持ったこの2枚目の写真のように、大きな目をしていたので、何となく覚えていた。 ![]() 中での撮影禁止だったので、LA Timesから拝借したこちらの写真を。 実はいまだにコーチェラの彼のパフォーマンスをビデオで見ていないのだけれど、コーチェラでも話題になったらしき彼のアルターエゴ的キャラ、カンフー・ケニーを思わせる耳から下がるおさげのような髪型に、赤いニット帽、緑のスウェットがむちゃくちゃ可愛かった、この日のケニーさん。 アルバムを聴いて、彼のダークな心の内を心配していたのだけれど、この日の彼はさすがに本当に嬉しそう、ハッピーそうで、もうそのハッピーエナジーがこちらにもすっかり伝染してしてしまい、思わずハートほっこり。しかもサイン会が始まって既に4時間半は過ぎていたのに、上記の写真と同じような満面の笑み。 いよいよわたしの番が来て、前の3作と同様にこの新作も日本のファンのために対訳させていただいたこと、非常に素晴らしい作品であることを伝えると、以前インタビューしたことを覚えていてくれたのか、社交辞令なのか、「元気だった? 感謝してるよ」、と笑顔で答えてくれたケンドリック。 ![]() ひとりで何枚もCDを買ってサインをお願いしていた人もいたサイン会。いったいケンドリックはこの日、何千回サインをしたのだろうか。アルバムジャケットの白いTシャツに、ケンドリックのシンプルなサインが映える。 ケンドリックのサイン遍歴はこちら。 考えてみたら、ちょうど春休みの学校が多い時期でもあったけれど、ハッパカルチャーを祝う4月20日だからこそ、喫煙からファンを遠ざけるためにも、この日をサイン会に選んだのかしら?と思ったりしたのは、おそらく考えすぎだろう。 無事にサインをいただいて駐車場を歩いていると、4ドアの車に乗った若い男の子4人が、窓を全開にして超爆音で『DAMN.』をかけ、わたしの背後からゆっくりやって来る。夜道ですのでちょっとびびったけれど、横を通り過ぎる彼らの姿を見れば、コンプトンをレップするケンドリックの新作を聴くのが、コンプトン出身の彼が世界からここまで注目されているのが、この作品で彼らについて語ってくれていることが、嬉しくて誇らしくてたまらずに興奮が抑えきれないんだろうなーと想像してみたり。 そしてわたしも早速CDをカーステレオに入れて、爆音で帰途に。やっぱり車で聴いてみて、運転中のカーステの爆音に映える、耐えうる、冴えるサウンド、ビートっていうのも、いかしたヒップホップ・アルバムの絶対条件なんだよなぁ、と改めて。しかも、このヒップホップを生み出したコンプトンを運転しながら聴けたのも、なんとも感慨深かった。 TDEのおかかえプロデューサー、サウンウェイブもインタビューで、曲を完成させる度に、ケンドリックとふたりで車に乗って聴いてみて、何度もその出来栄えをチェックしたと語っていた。 まったく、また凄い作品を作ってくれたよ、ケンドリックさんよ。しかも通常、対訳したアルバムの作品は、これでもか!っていうほど連続して聴きこむので、ぶっちゃけ対訳終了後はおなかいっぱい、しばらく聴くのは休憩したいと思うのが正直なところ。しかし、このアルバムは全然そんなことはなく、聴けば聴くほど新しい側面が発見できたりして(だからこそ、あそこはこう訳せば良かったかな、こういう解釈もできたかなと、後から後から考えてもしまうのですが…)、もっともっと聴きたくなってしまうのだ。 そしてもちろん、今日もわたしの車の中では、この作品が爆音を鳴らし続けている。 ================================================= ケンドリック・ラマー『DAMN.』国内盤が5/24に発売になるそうです! 解説はあの渡辺志保さん! そして対訳はわたしが担当させていただきました。ケンドリックのイタコになったつもりで、魂と心を込めて、注釈もあれこれ付けて訳しておりますので、よろしかったら国内盤でもケニー・ワールドをご堪能ください~。 Give Thanx to Miho, Dashaun & Tatu! #
by kokosoul
| 2017-04-30 18:21
| カルチャー
もう去年の秋のことになるのだけれど、帰国の際に、「大好きなスモール・サークル・オブ・フレンズのライブにいつか行ってみたい!」という密かで強かな野望を叶えるべく、福岡まで飛んで行ってしまいました。 スモサのおふたりには、以前東京でお会いする機会に恵まれたことはあったのだけれど、やっぱりライブとなると格別。スモサLA招致委員会会長の座は引き続き温めつつ、夢が叶った嬉しい記念に。 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() "Silence" by Small Circle of Friends 大阪も京都も東京も長野も楽しかったんだけど、また格別な福岡の出会いに、ありがとうございました。 #
by kokosoul
| 2017-01-31 14:16
| people
ちょっと(かなり)前のデモのレポートですが、ザ・ゲームなども参加してLAのストリートで声を上げた市民運動の記録を、bmrのブログにアップしました。 【2014年12月】ミリオンズ・マーチLAレポート - "Are ((We)) Next?" #
by kokosoul
| 2017-01-18 16:05
| people
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