平和の温故知新@はてな

ライトノベル関連のニュース、感想、考察などを書いていました。管理人まさかの転職により2013/04/06を持って更新停止。……のはずが、たまに更新されることも。

「僕と彼女のゲーム戦争」感想

『ただの新入生に興味はない。この中にファミコン版スペランカーをクリアできる人がいたら、放課後視聴覚準備室まで来るがいい。以上だ』
「僕と彼女のゲーム戦争」78pより


読了。
冒頭の引用は作中で一番笑ったヒロインの台詞。そんなやつそうそういねぇよ!
こんなんですが性格はハルヒじゃないですよ(笑


ファンタジー戦記物「火の国、風の国物語」の師走トオル氏による新シリーズ。
今回は実際よりちょっとだけゲームが盛んな現代日本を舞台にした部活ものです。
新作、しかも題材がゲームということでかなり楽しみにしていたんですが、
ほぼ期待通りの出来で大変満足でした。
構図としてはスポーツを題材にした部活ものにも近いので、
そっちのノリが好きな人にもいいかもしれませんね


以下、ネタバレ感想。


「集中すると本やゲームに没入してしまう」という主人公の特徴付けと、
「ゲーム大会で優勝する」というヒロイン達の目的のおかげで、
ある種、ジャンプ漫画のスポーツものみたいな味わいがありました。
アイシールド21とかが近いかも。
もうちょっとゆるい感じかと思いきや、割と直球青春ものだったのですね。


ここでずるいなぁ、と思うのはスポーツだと「主人公が見つけた楽しさ」に
共感しにくいこともあるんですが、題材がゲームなのでそれがないんですよね。
アンチャーテッドは未プレイですがあのプロローグは知ってましたし、
その他のネタもわかるので、読んでて「あるある」も多め。
本とレトロゲームに共通する「想像の余地」の話とか、
ゲームにしか無い「自分の手で物語を選択する」部分の楽しさとか、再確認できたように思います。
あ、ちなみに個人的には4gamerも好きですが、シンプルさでGameWatchのほうが好みです(笑


とりあえず1巻はまだ序盤と言う感じなので、
ここから更にどう仲間と出会っていくのか、とか幼馴染の子との再会とかも気になります。
また物語の性格上、FPSやTPSの比重が多めになりますが、
ゲームって他にも色いろあるわけで、その辺どう書かれるのかも楽しみなところです。