技術開発日記

技術やら日々思ったことを綴ってます。

僕と村上春樹

新刊のニュースのこともあってか、なんとなく村上春樹に関して思うことを、落書き程度に残してみたい。

そもそも、僕が彼の作品を始めて手に取って読んだのは大学入って1,2年経った頃だったと思う。
その頃の僕は、基本的に音楽しか興味がなかった時期で、
授業サボる -> 勉強しない -> スタジオ入る -> 飲んで帰る
の繰り返しだった気がする。

ただ、そんな文学とは程遠いところにいた僕に、大学の友人が本を読むことを勧めてくれたこともあって、
単純な僕はとりあえず、教養として読んでおこうぐらいの軽い気持ちで、彼の作品を手に取ったのをなんとなく覚えている。

読んだ感想としては、当時若かったせいなのか、単純に文学に対してあまり興味がなかったのか
これといって感動したという記憶がない。
ただ、それとは別に、なぜか彼の他の作品も読んでみようと思わせる「何か」がそこにあったのは強く覚えている。

そういうこともあってか、僕はその後、何かに取り憑かれたかのように彼の本を読み漁った。
短編も長編もエッセイも翻訳したものまで、ほとんど読んだと思う。
特に気に入っていた作品に関して言えば5,6回は読み返しているかもしれない。

自分が特に読者家だとは思わないけど、他の作家さんの作品でもう一度読んでみたいと思えるものはホントに少ない。
ないと言っていいかもしれない。

不思議なことなんだけど、彼の作品はいきなり真ん中ぐらいのページを開いて読みだしても、すっと物語に入り込めて何時間でも読み続けることができる。
もちろん、人それぞれ好みがあるから、彼の作品が嫌いな人は嫌いだと思うし、
内容がないといった批判的な意見があるのも理解できる。
それでも僕は、彼の選ぶ言葉のセンスや文章のまとめ方、リズム、作品の登場人物(特に主人公)の心情描写は他の作家とくらべて抜群に上手だと思う。

これはもちろん小説に限ったことじゃない。
エッセイ、翻訳本に関しても、彼なりの考え、思い、哲学がいっぱい詰まっていて、読んでいても感心することが度々ある。


そんなわけで、今回発表された新作はかなり待ち遠しい。
最近は小説なんてまったく読んでなかったから、今回の新作もちょうどいいタイミングだったかもしれない。


あと個人的なことだけど、小説だったら
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エッセイなら
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あたりがよかったので、よかったらどうぞです。