『エンジェルウォーズ』のエクステンデッドカット版を観ました。

『サッカー・パンチ』こと『エンジェルウォーズ』のUK盤が届きました。

日本だとトレカやDVDなどいらないもんが付いて来て、4384円(Amazonでの価格)なのですが、UK盤は劇場公開版のディスクと劇場公開版よりもさらに17分長いエクステンデッドカット版のディスク、さらにデジタルコピーのディスクが付いて、£13.99(約¥1,740)と大変お買い得だったので、注文しました。

調べたところ、UK盤はリージョンフリーで、日本語字幕もちゃんと入ってるとのこと。それでも届くまで半信半疑だったのですが、届いた品物を再生してビックリ。メニュー画面は日本語表記だし、あげくの果てに日本語吹替音声も入ってて、完全に日本仕様のものでした。これで1740円は安い!送料入れても2000円ちょっとです。

さて、噂の17分長いエクステンデッドカット版の感想ですが、ハッキリ言ってとてもよかったです。段違いに良いと言ってもいいでしょう。さすがに別な映画になってるとまでは言いませんが、足されたシーンがすべて見せ場だったので、若干セリフが多かった印象がある劇場公開版に比べて、バランスが取れたなと思います。

まずエンディングのダンスシーンを中盤に持って来ることで、オープニングの「セリフなしでベイビードールの生い立ちを説明するシーン」と対になっています。ダークだったオープニングに比べると、こちらはカラフルなミュージカルで、それで世界観を説明していたのがとても良かったと思います。

さらにあきらかに一番短く、観ていて「ここだけ短くない?」と感じていた、とあるバトルシーンが長くなったことにより、間を持たせるためのシーンではなかったんだなという説得力が出ました。実際この作品はバトルシーンが最大の見せ場ですから、その見せ場が長くなったのは単純にいいことだと思います。

何よりも大きな改変があったのがラスト。ベイビードールがロボトミーを受け入れるシーンの前にあるシーンが足されているのですが、これによって、劇場公開版とエクステンデッド版ではまるで意味が違って来ます。それはスイートピーとベイビードールの生い立ちや家庭環境に繋がって来るのですが、あれがあるとないとじゃ大違いで、ベイビードールがラストでロボトミーを受け入れた、その後のシーンがより一層際立ち、原題の「不意の一撃」を意味する『サッカー・パンチ』が活きて来るように思いました。彼女にとっては必然であったんだろうけど、相手にとっては不意の一撃になったということですね。

通常ディスクには特典として彼女たちが戦う4つの空想世界の説明短編アニメが入ってますが、これは全然必要ないです。「あんたサムライロボとかナチゾンビ出したかっただけなくせに、そこまで高尚な世界観の説明いる!?」って感じで、拍子抜けしました。まぁ、絵は楽しかったですが。

ただし!!エクステンデッド版に収録される「ムービーツアー」という特典が必見です。

いわゆる音声解説とメイキングが合体したような特典なんですが、これがホントにすさまじいんですよ。本編の映像と同時に、ワイプやスプリットスクリーンで次々にメイキングが飛び出して楽しいです。

出だしで監督が「『ウォッチメン』の時と同じように解説していくよ!」なんて言ってるんですが、ぼくの持ってる『ウォッチメン』にはこのムービーツアーは収録されてませんでした。日本版には入ってないのかな?

というわけで、『エンジェルウォーズ』UK盤は値段も安いわ、特典は豊富だわ、日本版と変わらないわで、大変おすすめです。あういぇ。