僕の家から駅までは，歩いても7-8分なのだけれど，最近ものすごく暑い日が続くので，駅前まで自転車通勤になりがちである．というのも，三鷹駅周辺はいつのまにかセルフの駐輪場だらけになって，容易に自転車を駐輪できるからなのだ．

そのセルフの駐輪場であるが，昔は機械的なトラブルばかりで係員が常駐しなければとても対応できなかった．しかし，最近は機械的に良くできているからか，あまりそういったトラブルがないようだ．トラブルが少なくなったことに加えて，一日駐めても200円くらいだから，ついつい使ってしまう．

そのような前提がある上での，今日の出来事である．駅前のセルフ駐輪場に駐めたはよかったが，帰るときに駐輪費用の精算はできたのに，自転車のロックがはずれないトラブルがあったのだ．



仕方ないから，左の写真にあるような，精算機のマイクボタンを押して，カスタマケアを呼び出した．すると，いつも聞いている「プッパッポッパ…プルルルプルルル…」という呼び出し音である．なんと，この精算機はSkypeフォンをカスタマケアの通信に使っているのだ．

Skypeを使っているから，いまいち繋がりにくいし，レイテンシーがヒドイし，音が割れる．こちとら不具合で連絡しているのに，要件が伝わらない．音をクリアにするようなヘッドセットがあるわけでもない．そのうち，ディスコミュニケーションがループすることで余計な怒りが増幅され，怒髪天を突く寸前までいったのだ．幸い最後は要件が通じて，自転車のロックを外してもらったけれど，カスタマケアにP2Pのピア数に通信品質を依存するようなSkypeを使っているとはね．

たいていカスタマケアを利用するときはトラブルなんだから，そのときに通じにくいという事態はまずいんじゃないか？そもそもだ．Skypeは今までに何度もグローバルな通信障害を引き起こしている．なによりP2Pの運命ともいえるピア数の確保がこのまま将来にわたって続くかもわからないし，外部的な要因で容易に通信障害が起きてしまうのは，半年くらい前のWindows Updateが引き起こしたSkypeの全世界的不通事故をみても明らかだ．明らかにP2Pを信用しすぎだ．誰が設計したのだかわからないけれど，駐輪場という単価が安いビジネスモデルゆえコストを削減しなければいけない要件があるのは理解ができるが，これは明白な設計ミスだと思う．コストを削減するのはサービス提供側の理由で，そのための不利益を食らうのは客にはいわれのないことだからだ．

こういった意味の少ないリスクばかりのコスト削減案が，ユーザにどのような影響を与えるかを今夜は身をもって経験した．この経験は自身への他山の石にしなければいけないと思った．