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2010年 05月 03日
最近行きつけのワイン屋でもコーヒー屋でも世間話にTwitterの話がでてくるようになってきた。へえ、商店街レベルでも認知されているのか、と少し面食らっている。これは二年前にこのブログで言ったような現象がやっぱりお約束のように実現しているんだろうね。
wrong, rogue and log : Twitterと協調問題、そして共通知識 http://bit.ly/cMEIjn wrong, rogue and log : 共通知識とカスケード現象 http://bit.ly/9szlUR 「容易に考えられるのは、日本人はもともと均質化するような民族体質があるので、Twitterと非常に相性がよいということだ。今後Twitterのインタフェースがパンピー向けになったり携帯端末から気軽に利用できるようになったら大流行するだろうな、ということは予想できそうだ。」 それと同じ現象だと思うのだが、最近僕のタイムラインの中でやたらとTwitterを持ち上げ、個人と社会の関わりがドラスティックに変化するとか、個人が賢くなるとかの夢語りをするような日本語のtweetがretweetされてくるので、かなりウンザリしている。まあ、Twitterを初めて一年未満、だいたい数ヶ月程度のマーケ屋や広告屋ばかりなんだけどさ、もちろんのこと。それに対して、もう2年以上Twittererでいるベテランの人達は、そんな幻想は一切持っていないのも常識だけれど。 それで思うのだけれど、やはり2年前にこのブログ言っているように、Twitterは協調問題を解決する共通知識醸成のためのプラットフォームには成り得るけれど、そんな均質された場所からは、イノベーションや新しいアイディアは生まれてくる訳ないと再度言いたくなるのだ。オリジナリティやイノベーションは、均質に敢えて背をむけ、日常の生活習慣をベースに、個人の内奥にひそむ無謀で独善ともいえるアイディアの萌芽を、一人または数少ない集団で育て続けることでしか得られない果実なのだ。 協調問題とは、「私が知っている○○を、あなたが知っていることを、私は知っている」という状況を作ることで、「他の人が××をするなら、自分も××する」というふうに考える集団に対して、協調してひとつの行動をおこさせるようにする問題なんだよね。まさにこれはTwitterで解決しやすい問題だよね。例えば、「この本面白い」とtweetしたときに自分のfollowerがretweetすれば、「この本が面白いと私が知っていることを、followerが知ったということを、私が知っている」状況になるわけだ。これによって、その情報が共通知識になり、その共通知識を元にカスケード的な行動が起きやすくなる、というのがポイントだ。 共通知識による社会的カスケード現象は、東ドイツのベルリンの壁崩壊もそうだったし、イランの選挙騒動もそうだった。イランなどはまさにTwitterが大活躍だったよね。最近ではタイのデモ騒動もそうだよね。こちらは携帯掲示板とブログが主役だった。中国がオンラインにおける言説をコントロールしているのも社会的なカスケード現象が起き社会が不安定になるのを防ぐためだ。 このように、政治的な行動を起こすために必要なソーシャル・キャピタルのプラットフォームとして、Twitterやモバイルの掲示板は非常に有効に働くのは、ソーシャルwebが絡んだ人間行動を研究している研究者には常識と言っていいんじゃないか。vox.euを検索したり、Google Scholarで検索すれば、アホみたいな量の論文が見つかるよ。 しかし、この共通知識が成立した結果にカスケード現象が起きるということは、人間を一つの無個性な粒子にまで還元してしまう、ということであり、とてもそんな均質な場からは新しい知識やイノベーティブなアイディアなんて生まれるはずが無いというのが、僕の長年の主張だ。むしろ、タイムライン上のつまらないジャンクな情報に爆撃される機会が増えて、数少ない考える時間もそれに囚われちゃっているひとが続出なのじゃないのか?たしかに、Twitterをやるようになってテレビを観る時間が減ったとか主張する人はいるだろうけれど、その分、オンライン上の飲み屋話や床屋談義のシャワーを浴びてばかりいるんじゃないのか?まあ、確からしいのは、Twitterによる情報はS/Nが極度に低いので、Twitterで賢くなるのはナカナカ難しいだろうな、ということだね。
by yutakashino
| 2010-05-03 11:49
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